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感謝のち戦場、所により色男
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まさかこんなことになってしまうだなんて、
綾辻 綾花
も思ってはいなかった。
そりゃあ
早川 珪
は格好良いし、見目麗しい男性を取りそろえる必要があると言われたら、声だってかかるだろう。ただの無茶ぶりであれば丁重にお断りもしただろうが、久しぶりに帰国した元上司の頼み、しかもそれが図書室のためになると聞いては、彼だって苦渋の末に引き受けただろうことも頷ける。
(何をするところなのかな?)
人生初のホストクラブ――のように誂えられた桜栄邸で、綾花はメニューをじっと見つめた。これが普通の喫茶店であれば、給仕する珪の姿を眺めるのも楽しかっただろうが、生憎と彼はホストに扮している。
席に案内される道中に目に入ったのは、酔いが回ってか会話が盛り上がってか、肩を抱き寄せ笑い合う姿。
……運が良かったのは、見かけたのが珪でなかったということ。それでも、珪もそうやって接客をしているのかと思うと複雑だ。
(見ないように、見ないように……)
図書委員の皆に、声をかけているようだった。応援してくれないかなという彼に後ろめたい事なんてないし、仕事として頑張っているだけだ。妬きもちなんてなんて困らせてしまうとわかっている。
本好きの1人として図書室のために喜んだり、図書委員の1人として応援しますと笑える方がいい。わかってはいても、どこかのテーブルで楽しそうな声が上がる度に、胸がきゅうっと苦しくなってしまう。
(メニューは、まるで喫茶店みたいです)
飲み物が多めで、軽食は少ないながらも応相談と書いてある。
アルコールも扱っているようだが、やはりここはお酒を飲む場所なのだろうか?
「ごめんね、お待たせ。来てくれて嬉しいよ」
不安を消し飛ばすような笑顔でやってきた珪に、思わず綾花はときめいた。ごく自然に、待ち合わせをしていたかのように隣に座って、テーブルに何も無いことを確認すると一緒にメニューを覗き込む距離が、いつもより近い。
「綾辻さんは、向こうのパーティで何か食べてきた?」
「少しだけ……でも、先生はずっとお仕事だったんですよね。サンドイッチとかいかがですか?」
それとも、他のテーブルでお腹いっぱいだろうか。どうしても他の人と過ごしている珪を振り切れず、綾花はドリンクのページを見る。
「変わったジュースもたくさんあるんですね。……私はウーロン茶にします、珪先生は何にしますか?」
目線を合わせてしまうと気持ちを悟られそうで、綾花は懸命にメニューの文字を追った。気にせずお酒も飲んでくださいねと笑って、ちょっぴり高いお酒を見付けて驚いて……いつも通りに微笑む。
けれど、綾花が表情豊かだと知っているからこそ、珪はどことなくそれが引っかかった。
「……じゃあ、オーダーさせてもらおうかな」
「はい! 手の届く範囲でお願いしますね」
冗談めかして笑う綾花からメニューを受け取り、軽く掲げる。そうして周囲からの視線を隠すようにして、珪は顔を近づけた。
「綾辻さんの笑顔、見たいな」
メニューを下ろせば、すぐ側に黒服がオーダーの聞き取りに来ていた。珪は何事も無かったかのようにサンドイッチとウーロン茶を2つ注文をして、近づきすぎない距離に戻っている。
(これもお仕事だから? それとも……)
胸の辺りがドキドキとチクチクの入り交じった痛みを訴えて、綾花は困ったように珪を見た。それを珪は、寂しがっていると受け取ったのだろう。どこか大人の空間で落ち着かない場所なのに、メニューが運ばれてくる頃には他のテーブルへ向かわなければいけなくて……1人にさせてしまうことを、申し訳なく思ったようだ。
「せっかく来てくれたんだし、僕にできることなら言ってくれていいんだよ?」
入荷して欲しい本のリクエストとか、なんだったらカラオケとか。できることは数少ないけれどと笑う珪に、綾花は「それなら」と姿勢を正した。
「あの、名前で呼んでほしいってお願いしてもいいですか……?」
黒服がテーブルの前に膝をつく。それは、
稲積 柚春
に延長の意思確認をするための物だ。
悪徳店ではないが、無料でもない。
ウォルター・B
は無理強いをするつもりがないのか、露骨に営業トークをせず柚春の様子を窺っていた。
それは、この時間を名残惜しんでいるのが自分1人なようで、柚春にはちょっぴり不満に感じる。
「……ねぇ、ワットは指名いっぱい入ってるの?」
「今は被ってないねぇ。行ってもハーフだけとか、ちょっと試しにお喋りって感じで終わっちゃうし」
確かにこの1時間、彼が長く席を空けたことはない。それは来店したばかりだから気を遣ってもらっているのかと思っていたが、そうでもないらしい。
「じゃあ、このまま延長したらワットともっと一緒に居られるの?」
「物好きが来ない限りはねぇ」
彼らしいといえば彼らしいけれど、こういう態度だから指名が取れないのではないだろうか。
でも、つまり。『仕事だから』と理由をつけて甘い言葉を囁いてはいないということだ。
「ふふ……どうしよっかな~」
座り直して、彼の顔を覗き込む。そうして偶然を装って膝をコツンとぶつけた。引き止めるなら、甘えるなら今だよと合図を送るように微笑めば、すぐさま柚春の小指はウォルターの小指に絡め取られる。
「どうして迷うの?」
いつもなら、迷い無く一緒にいることを選んでくれるのに。
ちょっとふてくされたような顔を見せる彼が、絡めた指の力を強くする。
「え、言ってみたかっただけだよっ!?」
「…………だ~よねぇ? ってことで、延長で決まり?」
にっこり微笑んだウォルターは、いつも通り口元に弧を描いていたから。
今度は柚春が、ほんの少しふてくされてしまう番となった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年04月14日
参加申し込みの期限
2023年04月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年04月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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