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感謝のち戦場、所により色男
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1時間の休憩が終わった
梓 智依子
を出迎えたのは、子供の泣き声だった。
買ってもらえないと駄々をこねている状態では手の打ちようもないが、不安と怒りの入り交じった泣き方は、恐らく迷子。
であるならば、真っ先に店員が駆けつけないとトラブルになる。
(こう人が多いと、人目があるようで無いのよね……)
困っている子供を心配しても、声をかける人は意外と少ない。誰もが親切心を持って接するわけないと濡れ衣を着せられたり、下手をすれば遠目から見ていた親に「甘やかさないでください」と怒られてしまうからだ。
1人でギャン泣きする子供の側に立ち、周囲を見渡す。店員であることを証明する名札が見えやすいよう胸を張り、誰が声をかけようとしているのかを知らせれば、遠目に様子を窺っていた人たちは安堵したように買い物へと戻った。
(つまり……保護者は近くにいないってことね)
我が子が泣いていれば、駆けつけるはず。はぐれたことに気付かず店外に出てしまったか、待っているよう言い聞かせてレジに行ってしまったか。
ここは玩具屋だ。着いてきていると一瞬でも安堵をしてしまえば、気付いたときには子供は視界からいなくなっている。それくらい誘惑の多い場所で、気を抜いてしまうのは親として同意できなくとも、人として常に張り詰めておくのが難しいこともわかっている。
「今日は、何を買いに来たのかな?」
誰と来たのか、はぐれたのか。そんな事実確認をすれば『独り』なんだと自覚してしまい、余計心細くなるものだ。だから智依子は、小さなお客様をおもてなしするようにして情報を得て、なんとか泣き止んでもらえるように会話を誘導する。
バイトを始めた頃は、まったく話を聞いてくれないと、ほとほと困っていたものだ。
楓だって表情で伝わっていると思ったら、嫌だと突っぱねられたこともある。大人のように言葉に裏の意味など隠さないだろうと思っていても、遠慮をしていることもあったりする。
自分の子供でさえそうなのだ、他人の子供とすぐに打ち解けて意思疎通をするのが難しいのは当たり前だ。
それでも、こちらの感情に機敏で素直な子供たちと話すのは苦にならず、ここでの仕事を通じて将来を考えるようになった。――子供に関わる仕事に就きたい、と。
「ねこモンが好きなのね。その売り場で待ってるように、誰かとお約束してないかな?」
「でも……ねこカすぐ買ってくるよって言ったのに……」
「ごめんね、今日はお店がすごく混んでるの。私もそこの商品を整えなきゃいけないから、良かったら待っている間、ねこモンの名前を教えてくれる?」
本当は、智依子が担当しているのは女児向けだから、メインでねこモンの陳列整理に入ることはない。ただ今日はブラックフライデーであちこちの応援に出るし、普段からも人気タイトルなので聞かれることもよくある。
多少は知っている、けれどそこまで詳しくない。だから、頼りにしているという風に微笑めば、泣きじゃくっていた子も「任せて!」と笑顔を見せた。
なんとか迷子も保護者と会わせることができて、ホッとひと息――つかせてくれない。
「ちょっと! ネコキュアの玩具、これじゃないって言われたんだけど!?」
「ご確認します。こちら、登場人物と時期によって変身バンクが異なっておりまして……」
子供と関わる仕事をするのなら、こういった保護者の相手も仕事のうちとなるのだろう。そう思うと、ただのクレーム対応もちょっと気合いを入れてみようかと、智依子は気持ちを切り替えた。
忙しい時間を乗り切った
倉前 七瀬
は、すがすがしい気持ちでバイトを上がった。
自分が読書をしている頃、店員はこんなに忙しなく働いていたのかと思うと感謝の気持ちもいっぱいで、また客として来店しようと思いたくなる。
(それに、ウォルターさんも利用するみたいですし!)
あとはいつもの『奇遇』に任せることとなるが、確率を上げたとしたって偶然の範疇だろう。……多分。
なんにしても、今日は会えた。帰って行くところを見た記憶がないので、まだ店内にいるかもしれない。
(確か、ウォルターさんの席は……)
きょろりと視線を向けたとき、
ウォルター・B
は帰り支度をしているようだった。慌てて駆け寄ると、七瀬がエプロンを外していることに気付いたのか「お疲れ様」と微笑んでくれる。
「ありがとうございます! このあと、お時間とか……」
「ん~? ちょっとね、取り寄せてた本が入荷したって連絡が入ったんだけど、行くかい?」
「本屋ですか! いいですねぇ」
つい先ほどまでの癖で「トレイお下げしますね」と手を差し出しては笑われ、そういや勤務時間はもう終った
んだったと七瀬も苦笑して。
――これは、聞き直すチャンスかもしれない。
「どうでしたか僕の働きぶりは?」
得意げに笑う顔は、最終日まで完走したおかげか自信に満ちあふれている。
今回ばかりは、チョークを構えるフリをされなかった。
「向いてたんじゃない、続けてやらないの?」
「いや~……今日くらい忙しくないと、ぼんやりしそうで……でも」
正直に告げる七瀬は苦笑しつつ、ニヤリと微笑んで見せる。
「僕はウォルターさんにもてなされるより、もてなしたいほうですねぇ」
「……なんのことかなぁ?」
本屋にゆっくり向かいながら、サンクスギビングのパーティの噂話をする。
見たかったなという思いはあるけれど、やっぱりお世話になるばかりではつまらないな、と七瀬は思った。
こうして大賑わいだった数日間が終わり、寝子島にもやっとひと息がつける時間が訪れたはずなのだが――
「おい、ニャッツ買ってきてたって本当かよ!?」
大騒ぎなのは、桜花寮の食堂。
桜井 ラッセル
は苦笑いをしながら「残念」と指で小さくバツ印を作って見せた。
「ブラックフライデーで安くてさ。その日に声かけたら瞬殺で」
「声かけるなら、俺からだろ~!?」
なんでだよ、と笑って背中を叩く。気を良くしたらまた大盤振る舞いをするとでも思われたのか、周囲からは『ラッセル様!』なんて声が聞こえてきた。
「……また
思い出したら
買ってくるって」
そのときは、みんなでバニラ味のカップを掲げた写真でも撮ってみようか。
メッセージを送ったら、どんな反応をするだろうか。
……そんなことを考える前に、風紀委員の一喝でラッセルたちは逃げるように各部屋へ戻っていった。
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あとがき
担当マスター:
浅野 悠希
ファンレターはマスターページから!
みなさまご参加ありがとうございます、浅野です。
ちょっと地味かなと思っていたイベントだったのですが、賑やかになって嬉しいです!
皆様も楽しいひとときをお過ごし頂けたでしょうか?
私はブラックフライデーの動画を初めて見たとき、日本はここまで酷くなくて良かったなぁと思ったことを覚えています。
でも、もしかすると都心では似たような状況なのでしょうか……セールはこわいですねぇ。
ご意見ご感想、もしくは「読んだよ!」の代わりにダイヤリーのページチェック入れて頂けると、めちゃくちゃ喜びます。
お時間ありましたら、よろしくお願いします~!
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年04月14日
参加申し込みの期限
2023年04月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年04月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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