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GOOD BYE YESTERDAY
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今日のバイトは早番だ。店を開けるため早足で
七枷 陣
は『クラン=G』へ急いでいた。
鍵を預かっているのだ。陣が行かなければ店は開かない。
遠目にはファミレス、近くで見てもファミレス、でももっと近づけばその店舗は、プラモやアナログゲームのポスターに彩られた娯楽の殿堂、ホビーショップ『クラン=G』なのである。元はファミレスだったものを居抜きで買い取り改造した大型店だ。
いわゆる家庭用ゲーム機やソフトは置いていない。けれどももっとアナログというか、カードゲームやトレカ、国内外のボードゲーム、あるいはプラモデルあるいはフィギュア、モデルガンなどなどに埋め尽くされたこの店は、ファンにとっては王宮のような輝きを放っている。カプギアだって事欠かない。ルールブックや資料などTRPG関連品も充実だ。とりわけボードゲームについては、太いパイプをもっており輸入品にとりわけ強く、この店に扱いがなければ都心にもないだろうと言われるほどの充実ぶりなのだった。ネット配信や雑誌、テレビで取材されたことも幾度となくある。ファミレスのテーブルを流用した複数の遊戯卓は存分なスペースがあり、休日ともなればあまたのTRPGプレイヤーにカードファイター、ボドゲファンらで埋め尽くされる。
それほどすごい店、のはずなんだけど。
どうもピンとこない。
店がここに移転する前からずっと『クラン=G』に通いづめ、いつしかバイトとして働くようになった陣の感慨だ。
なぜって一介の高校生バイトでしかない我が身が鍵を回さない限り、開店すらできないのである。
信頼して任せてもらってる、って好意的に解釈したいけど。
オーナーがあの人だもんね。
特に深い考えにもとづいてこうなったのではないと確信をもって言える。
店長(てんちょー)つまり『クラン=G』創設者の三佐倉杏平は、もう還暦近いのに子ども心を忘れない、というかはっきり言ってチャイルディッシュなおじさんで、自分が好きだからという理由だけでプラモとゲームの店を立ち上げ、店の仕事はまじめにやらずいつもお客に交じってゲームやプラモ作り、はたまたサバイバルゲームで遊んでばかりいる。だが経営センスゼロかといえばさにあらず、周囲からすれば無謀ともいえる大胆な投資や拡張経営を誰にも相談せずどんどん決めては全部成功させ、雑居ビルの一角だった店をここまでの規模に拡大した。店が大規模なのはインターネット通販の倉庫を兼ねているからだ。おかげで品揃えは潤沢で、それがますます人気を高めている。彼は天才なのだ。まごうことなく。杏平の遊びの規模は大きくなる一方で、最近では寝子島にいることが少なく、国内外のホビーショーやプラモ展示会を飛び回っている。
それで人脈を作りまくって、とうとうアメリカの大資本から『クラン=G』の買収の話が来たっていうからなぁ。
具体額は聞いていないが額面を二度見するほどのけっこうな価格らしい。しかも大量の株式譲渡つきだ。一生遊んで暮らせるどころか、有力株主にもなるので配当収入はずっとつづく。双六でいうところの『あがり』みたいな話ではないか。現代のわらしべ長者を地で行く話だろう。
自分なら、と陣は思う。
飛びついてしまうかもしれない、買収の話に。
ところが杏平は回答を保留しているのだった。店を売ってドイツへ移住(ドイツは日本に負けないホビー大国である)することも考えているが、『べつに今のままでもいいしー』と買収を断って店を続けてもいいという。
決定は娘、すなわち千絵に任せたと杏平は言っている。
ドイツ移住は千絵の夢でもある。売ってドイツに行ってもよし、売らずに寝子島に残ってもよし、どちらでもいいそうだ。
中学生一年生の娘にそんな重大な決定をゆだねるなんて! と世間の常識人は言うにちがいない。
だがそんな平凡な発想に縛られないのが杏平なのである。でなければこれほどの成功はできなかっただろう。
「ちゃらんぽらんだしゲームも弱いお父さんですが、ここ一番の勝負だけは絶対に勝つんです。いつだって」
これは杏平をよく知る千絵の言葉である。陣も認めざるを得ない。杏平はきっと天に愛されているのだ。変なおじさんだけど。
僕にてんちょーみたいな恵まれた才能(天に愛される才能?)はないし、そうこうしてる間に高校三年の十一月だし、決めないとあかんよなぁ。
将来のこと。
先日、店の将来について悩む千絵と対話したとき、陣は自覚していた。
店を切り盛りしてる千絵ちゃんを見るのは楽しいし好きと言ったけど、あれって、僕自身についても当てはまる。
自覚したんだ。僕もゲームショップで働くこと自体が楽しいし、好きなんやなぁ、って。
なので『クラン=G』がどうなるかは別として、僕は僕なりにゲームショップの運営などに関わる仕事を生業にしたい。千絵ちゃんが残るにしろ海外へ行くにしろ、実務経験稼ぐためにここのバイトを辞めることはない……かな、たぶん。
陣は大学進学の方針を固めていた。無目的に進学するのではなく、目標を定めたうえでの進学だ。在学中に古物商の資格などを取る。経営学も学ぶ。だから寝子島から通える木天蓼大学の商学部と経済学部が第一志望だ。
もちろん、だめそうなときのための保険として、普通の企業就職のラインも残すという意味もあっての進学やけどね。
うん、これで行こう。
これまで陣は特に目的のない勉強しかしてこなかった。とはいえ生来の真面目さゆえか授業にはついていけたし、得意教科で稼いでいたので模試でも木天蓼大学商学部ならB判定付近をウロウロしていた。配点の関係で経済学部だとC判定のほうが多いが、それでもけっしてアウト・オブ・レンジではない。併願は可能なので両方受けてもいいと思っている。
なもんでもう少し親のスネかじり続行ということになるよな。
でもまあ、せめて大学入ってからはバイト代で学費の一部でも負担しようかな。
などと考えていた陣は、店の前ではたと足を止めた。
奇妙だ。
あれって、メイドだよね。
ヘッドドレスにメイド服、その上に黒いベンチコートを羽織ったいでたちの女性が『クラン=G』の壁に張り付いているのである。それこそペタッと、肩を押しつけるようにして。
寝子島民がコスプレ好きなのは有名だ。受験勉強に集中していたので外出しなかったが、先日のハロウィン☆デイズも盛況だったと聞いている。だから寝子島をメイドが歩いていたからといって陣は驚かないが、まだ午前中開店前の『クラン=G』の壁にメイドが張り付いていたらさすがに驚く。
くるりと回れ右して寝子島警察署に電話、「おまわりさん不審者がいます!」と叫ぶべきなのか迷ったが、それより声をかけるほうを陣は選んだ。
「えーっと、開店待ち、ですか? いま開けますけど」
太字で
びくっ!
と書き文字を加えたくなるほど反応したメイドは、怯えた表情で陣を見た。
「お、お、お店のひとですか? わた、私っ、怪しいものじゃありません!」
いや絶対怪しいよね!?
と反射的に言いかけたものの陣はぐっとこらえた。メイドがさらに述べたからだ。
「むりょ、無料Wi-Fi使わせてもらおうと思って!」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年03月30日
参加申し込みの期限
2023年04月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年04月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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