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寝子島高校
GOOD BYE YESTERDAY
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何年か前の話だ。秋だった。木枯らし吹きつける駅のホームに立ちつくしていた。
すでに列車は停車していて、はやく乗るよう両親はうながしたけれど、あともう少しだけと彼女は首を振った。
彼女は待っていたのだ。クラスメイトの誰かが階段を駆けあがってくるのを。あるいは、駅のフェンス越しに手をふってくれるのを。
たくさんでなくたっていい。たったひとりでもいればよかった。自分がこの地に住んでいたこと、学級の一員だったこと、一緒に遊んだことを記憶にとどめ、別れを惜しむ友達がいてほしかった。
――もしかしたらと淡い期待を抱いたのは、あれが最後だったな。
小学校低学年の記憶だ。思い返すたび、
稲積 柚春
の胸はすこしだけ痛くなる。
この日を境に僕はもう、誰かと仲良くなるのを諦めたんだ。
忘れられるくらいなら、初めからなかったことにしたほうが辛くないから。
超転勤族の家庭の子、そう一言で表現するにしても、柚春の半生には引っ越しと転校が多すぎた。年度の区切り、季節の区切り、数ヶ月単位のサイクルで彼女は転校生として自己紹介し、転校生として別れのあいさつをくりかえした。いつからかもう慣れっこになっていて、使い古した台本があるかのようにすらすらと定型文を述べられるようになった。
記憶にある限りはじめてだ。そんな柚春が、一年もの長い期間を同一の地ですごしたのは。
寝子島。もう故郷のように感じはじめている。独り暮らしをはじめたので、あとはもう転校の二文字を経ぬまま卒業までいられることだろう。
きちんと寝子高に通学を始めたのは去年の文化祭のあと、いつもだったら両親に振り回されて、また転校している頃かな。
柚春にとって寝子島は、心の故郷であると同時に、想いを寄せる男性とイコールの関係にある。
ウォルター・B
。ウォルター先生あるいはウォルターさん、さもなくば、ワット。
彼に気持ちを打ち明けよう、柚春はそう決めていた。いつ、どんなタイミングで告白するかも計画していた。ずっと前からだ。
その日は近い。冬が来る前にすべては終わっているだろう。
冬を意識したせいか肌寒さを感じた。風がでている。ひりひりする白い風ではない。枯れ葉まじりの薄茶色の風だ。
そうか、木枯らし。
気がついて柚春は顔を上げる。駅のホームの記憶がよみがえったのは風のせいかもしれなかった。
住所が『星ヶ丘』になったとたん、寝子島は様相をがらりと変える。建物の壁はグレーのコンクリートから浮造(うづく)りのモルタルへ、舗装路はアスファルトから煉瓦道へ、駐車場にならぶ車にしたって、国産の軽から海外車中心へと様相をたがえる。雨水のしみが目についても、それは縁の欠けたポリバケツではなく上品な板張りの橋の欄干だ。心なしか通行人の顔つきもちがうように見える。太っている人や汚い身なりの人は皆無だ。たしかにこの界隈をジャージの上下で歩こうものなら、たちまち警官に職務質問されそうな気がした。
意識してしまうとどうしても気になってしまい、柚春は我が身を省みる。飾り気のない白いトップスにワイドパンツをあわせた。秋色のショップコートはロング丈、キャンバススニーカーはブランドものだがそう高価な品ではない。派手すぎず地味すぎず、高校生らしいさわやかな服装だと自負している。すくなくとも場ちがいではないと思う。
よし、きょろきょろしないで行こう。
やがて目印が見えてくる。ロイヤルブルーのスポーツカーだ。邸内のガレージに停まっている。いつ見ても目の覚めるような車体だ。もっと近くで見たらいまの曇り空も、映り込んでいることだろう。
九夜山の緑に映える尖った屋根、カントリー・ハウス(英貴族の屋敷)風の邸宅だ。もちろん規模は本場のそれの数分の一以下だろうけども。ブラックウッド邸、ウォルターの自宅である。カントリー・ハウスなら鹿狩りができそうな森もつきものだがここは寝子島、周囲に比べれば広い程度のこぢんまりした庭があるにすぎない。といっても安普請のアパートならまるまる一棟入りそうなほどの規模だが。
呼び鈴を鳴らし用件を告げると、初老のメイドがぱたぱたと駆けだしてきた。
「まあまあ柚春様、あらかじめて教えていただければおもてなしの用意をしましたものを」
「お構いなく。思いつきで来ただけですから。そろそろ冬支度の時期ですよね? 広いお屋敷ですし、メアリさんだけじゃ手が足りないかと」
「柚春様にそのような雑用をさせるわけには」
恐縮する
メアリ・エヴァンズ
に、いいんですと柚春は笑顔で告げた。
「ときどき私がするお手伝いの延長だと思ってください。猫の手も借りたい時期でしょう? 猫よりは役立つと思いますよ。それに私、なんだか今日は仕事したい気分なんです!」
笑顔で告げるとメアリは申し訳なさそうに、けれど「お気持ち嬉しく思います」と柚春を迎え入れてくれた。
「お庭のお手入れやカーテン交換はまかせてください。私、こう見えてけっこう力持ちなんですよ」
柚春はメアリを喜ばせつつ、さりげなく問いかけた。
「先生、いえ、ウォルターさんは今日」
「あいにくと所用で出ております」メアリは申し訳なさそうな顔をする。「じき戻られると思いますが」
「ふうん」
アポイントメントを取らず来たことが裏目に出てしまったか。じき戻るという言葉を柚春は信じることにする。でもここでふと気がついた。
「あ、でも車、ガレージにありますよ」
「運動不足解消に、とおっしゃって自転車で。最近購入されたもののそうで」
ある日屋敷に急に自転車が配達されてきて、メアリは大いに驚いたという。
「自転車!?」
サイクリングに興じるウォルターというのはイメージしにくい。
彼が乗るとすれば、やはりレースでも使えるような高級ロードバイクだろうか。可能性が高いのは街乗りもできるクロスバイクあたりな気がする。電動自転車ならまだありえるかもしれないが、まさか前カゴのついたママチャリではないと思う。思いたい。
まあいずれにせよ、
「じゃ、まずは庭の草むしりからはじめましょうか。よければ前かけ、借りていいですか?」
柚春はまず、自分の申し出た仕事に集中することにした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年03月30日
参加申し込みの期限
2023年04月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年04月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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