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風邪を引いたら
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八神 修
も不覚を取る。理知的でクールで頼れる彼も、決して完璧な人間ではないのである。
「……むぅ」
風邪を引いた。
今何時だろう。熱は何度ある。こんな時は何をすべきだっけ。よく分からない。何も分からない。
数日前から悪寒はあったが、熱は上がらなかった。それをいいことに通常どおりの生活を続け、勉学に勤しみ、ペットたちと触れ合い、再び勉学に没頭し、深夜に就寝した。それがいけなかった。
咳が止まらず喉が痛む。加湿器を動かしているが、あまり効果があるという気もしない。吸入器を取ってきたいのだが、この時にはもう動く気力もなかった。
家のこと、ペットたちのこと、それに修自身の看病も使用人がそつなくこなしてくれるから、その点で心配はしていない。任せておいて問題はないだろう。
問題があるとすれば修自身で、つまり、
「寂しい……」
である。
ペットたちはペット部屋へ。使用人もあれこれ世話を焼き準備をしてくれた後は、修の判断でできる限り遠ざけている。風邪を移してしまっては忍びない。
周囲には人の気配も、音もない。呼べば来るだろうがおいそれと呼べはしない。今は一人で耐えねばならない。
だるい。喉が痛い。ぼうっとする。全身が痛み、寝返りを打つのさえ辛い。退屈しのぎに弄っていたスマホはどこへやったか、さっきまで近くにあったのに。熱に浮かされ、まどろみと意識が混濁し、寝ているのか覚めているのか分からなくなってくる。
「……大丈夫? 修君」
しまいには幻聴さえ聞こえてきた。恋い慕う彼女の心配そうな声が降ってきて、修の心はふわりと軽やかに浮いた。この際幻でもいい、この悶々として辛い時間を紛らわせることができるなら、歓迎すべきだ。
「寝てる? あ、起こしちゃったかな?」
ぱちりと目を開く。ああ幻影よ、このまま消えないでくれ。神々しい輝きで、茫漠たる布団の野を照らし続けてくれ。
とつまらないセンテンスを脳裏に流したところで、意識が覚醒した。
「……あおい!?」
「やっほー、修君。あはは、辛そうだねぇ。大丈夫?」
「な……んで、ウチに?」
「なんでって、呼んだでしょ? NYAINで」
スマホだ。どこへやった。シーツの奥に押し込まれていたのを引っ張り出す。
本当だ。熱でぼんやりとするままに、修はいつのまにやらあおいへヘルプを送っていたらしい。
「……なんてことだ」
「そんな大げさな」
不覚であった。
しかしマスクをつけたあおいは気にする様子もなく、枕元にスポーツドリンクのボトルを数本置いてくれた。
「熱は測ったの?」
「ああ。なかなか下がらなくてな」
「そっか。何かしてほしいことある? 使用人さんがいるし、あまり必要ないかもだけど」
「いや、助かるよ。それじゃ……加湿器をもう一台増やしたいんだ。もってきてくれないか? それと、ネブライザーが俺の自室にあるから……」
「ねぶらいざあ?」
マスクの付いた吸入器だ。勉強机の上に置きっぱなしであることを伝えると、あおいは軽やかに出ていった。
ああ。やはり幻ではなかっただろうか。このまま彼女は戻ってこないのではないだろうか。そんな思考がぐるぐると巡るうち、再び意識が浅くなり始め、修は眠りへ落ちた。
ことり、と何かを置く音でまぶたを開く。
「あ。せっかく寝てたのに、また起こしちゃったね」
「いや……大丈夫。ああ、加湿器を持ってきてくれたのか。助かるよ」
盛大にミストを吐き出しフル稼働の加湿器のおかげで、喉が少し楽になった気がする。というのは多分に、あおいがこの場にいることの良い影響もあるだろうが。
「ネブライザーってこれ?」
「ああ、それだ。ありがとう」
「っていうか、修君!」
見上げると、彼女は何やら眉を吊り上げている。
「また夜遅くまで勉強してたんでしょ。それだから風邪引いちゃうんだよ?」
「あ……ああ。そうだな、すまない」
「も~。熱心なのもいいけど、ちゃんと体調管理も気を付けないとね」
「ごもっともです……はい」
彼女なりに修を心配しての言葉だろう。
しばしぷりぷりとしていたが、やがてにっこりと微笑み、食事や冷やしたタオルを持ってきてくれて、薬を飲ませてくれたり、あれこれと世話を焼いてくれた。
やはり少しぼんやりとした修は脳裏へ、懐かしい母の姿を思い描いた。
あおいが帰ってからしばらくして、修は思い当たることがあった。
「……あっ!」
ネブライザーだ。勉強机の上に置いたままだった。あおいが取りに行ってくれたあれだ。
机には他に何があった? 教科書。ノート。何本かのペン。それに……いつも整頓されているから、あおいはきっとそれを目にしたことだろう。
「
あおいの写真と、お守り
も……」
ぼう、と一気に熱が上がった気がする。熱い。
「……恥ずかしい」
眠るに眠れず、布団の中悶え続ける修だった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
網 透介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年03月22日
参加申し込みの期限
2023年03月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年03月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
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