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風邪を引いたら
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「まいったな……」
と風邪っぴきの
早川 珪
は力なくつぶやく。
しかしまいったのはあくまで彼で、
綾辻 綾花
にとってこのひと時はまさしく、至福であった。
「珪先生、具合はどうですか?」
「熱が上がってきてしまってね……喉の痛みが辛いよ」
せき込む珪はマスクをつけている。綾花に移してしまわないようにという気づかいだ。それはもちろん嬉しいのだが、綾花としては移されることで彼の風邪が治るのなら、それも良いか。と思ったりもするのだが。
まあ、生真面目で責任感の強い珪だから、そんなことになったら落ち込んでしまうだろう。綾花も細心の注意をもって看病に臨むことにする。
「体温は測りましたか?」
「38度2分だった……」
いつものはきはきとした受け答えが返ってこない。布団の中の彼はどこか弱々しい。肌は汗ばみ頬を紅潮させる様に、綾花は申し訳なくも色気を感じてならない。
「ずいぶん汗をかいてますね。一度着替えましょうか」
「ああ、うん……そうだね。今は身体が上手く動かないから、あとで」
「大丈夫です、私が着替えさせますから!」
二の句の継げない先生。本当に弱っている。生徒にそんなことをさせるわけには、とかなんとか思っているのだろうが、綾花はやや強引に彼のシャツを脱がせた。思いのほか厚みのある胸板。凹凸の見える腹筋。そこを伝わる汗の雫。
「ま……」
「ま?」
「前は、自分で拭けますよね? 私は背中を、ふっ拭きますから!」
「ああ、うん……ありがとう。すまないね」
思わず見入ってしまった。いけない。彼の苦しみを少しでも取り除くのが綾花の役割いや使命であるのに、目先の眼福に惹かれてしまうのは誠実に欠ける。背筋もけっこう固いんですね、珪先生。
ふくれ上がる想いを今だけは振り払うように、綾花はてきぱきと手際よく動いた。おかゆを作り、ふうふうと冷まして食べさせる。鶏だしをきかせた旨みたっぷりのおかゆで体力をつけ、カットフルーツのデザートも用意した。もちろんスポーツドリンクだって完備している。
「食事は取れましたね」
「うん、美味しそうな香りで、ついつい食べてしまったよ」
「食欲があるなら良かったです。はい、お薬も飲んでくださいね」
市販の風邪薬だがこれがなかなかに効く。熱の上がり方も収まってきたし、薬を飲んで安静にしていれば、すぐに良くなるだろう。
「ふう……少し楽になってきたよ。ありがとう、綾辻さん」
「いいんですよ、これくらい。いつもお世話になってますから」
珪のために世話を焼くのは、綾花にとって楽しみ、喜びだ。思わぬ充実に綾花は顔をほころばせた。
「綾辻さん……」
「はい、なんですか? 何でも言ってくださいね、私にできることなら何でも」
「お見舞いに……来てくれて……」
ありがとう、と告げる前に彼は寝入ってしまったようだ。
安らかな寝顔に安堵し、しばし眺めた。時おり額の汗を拭ってやり、手を握ったりして夕方まで過ごした。
ふと気が付くと、窓の外に鳥が鳴いていた。
「……?」
むくりと顔を起こす。すぐ間近に眠る珪の顔があり、心臓が止まりそうになる。
「あれっ……今、何時?」
6時だった。午前の。
いつの間にか綾花まで、ベッド脇ですっかり眠ってしまったらしい。
「た、大変です……!」
今日は平日だから、学校へ行かねばならない。珪もこの血色の良さなら、後で図書室へ出てくるかもしれない。
綾花はキッチンで朝ご飯用に卵がゆを用意し、あたためればすぐに食べられるようにしておいた。そろそろ食欲も通常に戻るだろうが、今朝くらいまでは食べやすく胃に優しいおかゆがいいだろう。
「猫鳴館に一度帰らなきゃ。着替えて、クロワにごはんをあげて、今日の授業の準備をしないと」
今日も忙しいし、すぐにも戻らねばなるまい。
けれど、もう少し。もう少し、このままで。
10分ほど彼の寝顔を眺めて、綾花は立ち上がる。
「ゆっくり休んでくださいね」
アパートの部屋を出ると、日が昇っている。まだこの時間で良かった。人通りも増える頃合いに、誰かに見られたりなどしたら、面倒なことにもなったかもしれない。恋人か、あるいは奥さんだなんて思われてしまったり、ウワサになってしまったりするかもしれない。
「なんて……ふふっ」
ふと振り返り、彼の部屋の扉を少し見つめてから、綾花は駆け出した。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
網 透介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年03月22日
参加申し込みの期限
2023年03月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年03月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
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