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寝子島高校
夜の繁華街は、熊出没にご注意!?
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ついに、夜がやってきた。
「全くっ! 人様に迷惑ばかりかけおって!!」
夕日が落ち切った直後の事、何処で何人に噂されているのか等は全く意に介せず、満を持して熊吉先生はシーサイドタウンの入り口に存在していた。いつもこの時間は、時にかつ丼やラーメンでもほうばりながら職員室にてテストの採点などをこなしているのだが、今日ばかりは違う。その他事務をこなす手はいつもの数倍も早かった。全ては、夜のシーサイドタウンにたむろする寝子島高生たちに、愛の鉄槌を下す為。
やはりと言おうか、抜き打ちでやってきたつもりが、何人かの生徒には既に警戒されているようだった。その情報は熊吉先生の耳にもしかと入っていたが、それでも今更退くことは有り得なくて、しかめた面で咆哮を上げる。
「バカタコどもがぁ待ってろよ! 校外指導の時間だっ!!」
太い腕を振り回し、そして、熊吉先生がいよいよ始動する。周りにいる人々が突然響いた大声に驚いていた様子を見せているが、それに怯むことも遠慮を覚えることもなく、熊吉先生はシーサイドタウンへと突入した。
ここまで堂々と怒気を放って練り歩く人間もそうはいないだろう。おまけに熊吉先生は大柄であり、放つ存在感も尋常ではない。シーサイドタウンにいた人々は、まるで本物のクマでも目の当たりにしているかのように目を丸めている。
そんな人々の中に、その存在を遠巻きにじっと眺めている者がいた。
身の竦むような周りの空気に流されることはなく、寧ろその目はきょとんとしている。珍獣でも警戒するような不可解さで眉をひそめていた。
「なんだぁ? あのジャージ着たクマみたいなの」
白いスーツを纏った、熊吉先生に負けず劣らず強面でやや小柄な人影が呟くように毒づく。ぶっきらぼうな足取りでポケットに手を突っ込み、偶然に通りがかった
藍原 雅也
がその姿を見かけて立ち止まっていた。以前に、自身の所属する「組」の令嬢を出迎えた時に見かけたのもあって、自身の卒業校である寝子島高校の教師であることには予想がついていた。日は暮れて夜も頃合いであるし、飲み会か何かかと察しを付けたが、それにしてはどうにも殺気立っている雰囲気があるように見えた。
おまけに、「バカタコども」「成敗してやる」と野太い声で叫んで回っている。街を荒らしに来たわけではなさそうだが、単純に夜のシーサイドタウンを楽しみに来たわけでもなさそうだ。
(まぁ、カタギにちょっかい出すのも野暮だしな……)
神無組の構成員としての一日が終わり、雅也はこのまま大人しく一杯飲みに行く手筈だった。その予定は、街中で荒ぶるクマをうっかり見かけたとしても変わらない。組に仇を成さないのなら、こちらからわざわざ接触する理由もなく。
「さぁて、俺は一杯やってから帰るか」
仕事終わりのその時間は格別であり、その日負った疲労を忘れる為の大事な儀式。雅也は肩を回しながらその大柄の教師の背から目を逸らすと、夜のシーサイドタウンに消えて行った。
寝子島高生を探し、街に突入した熊吉先生が最初に目をつけたのは、シーサイドタウンの一角にある喫茶店であった。
「失礼っ!」
「い、いらっしゃいませ……」
短い怒声と共に勢いよく扉を開く。軽快なベルが鳴り、熊吉先生の鼻息の荒い入場には、それに対応しようとした店員の顔も凍りつくというもの。
「むむむ……。 ! やっぱりいたか! このバカタコめがっ!」
店内を見渡すと、洒落た空間の奥の席に、さっそくそれらしき姿を視認した。熊吉先生が歯を剥いて大声を張り上げるのに、されど、その対象は身じろぎ一つしない。
やや観葉植物の影に隠れ、喫茶店の最奥の席に座っていたのは、虚ろな目でじっと手元の皿などを眺めている、淡い顔つきの少女だった。
大天使 天吏
。寝子島高校の二年生が、小さなスプーンを片手に握ったまま、半分ほど眠ったような状態でそこにいた。
轟く怒声が耳に届き、天吏はまどろみの中で、そっと顔を上げる。
「お前! 今何時だと思ってるんだ! 素行不良は許さんぞ!」
「…………?」
ずかずかと店内を踏み荒らすようにして、目の前まで迫りくる熊吉先生。その顔には分かりやすい怒りがあり、しわだらけの眉間が真っ赤に染まっている。しかし天吏は表情を一変もさせない。寧ろ、今にしてやっと、その大声が自分に向いているものだと悟った段階であった。
そもそもにして、目の前の存在が熊吉先生であると天吏はいまいち理解していない。高校にいる筈の先生がここに現れる事など……、天吏は今も夢うつつな気分で、その怒りに震える形相を、そういった味の絵画でもたしなむような感覚で眺めていた。
「…………」
「おい、聞いているのか!? ここで一体何をしていた!?」
大柄の中年が威嚇する声色で詰め寄る様は刑事ドラマの刑事を思わせた。天吏はぼんやりとそんなことを考えながら、やっと色の薄い唇を開く。
「……。今日は夕ご飯を作りたくなくて、ここでごはんを食べていました」
「な、何っ?」
小さなささやき声での返事に、熊吉先生は目を見張って天吏の手元の皿を向いた。小さな皿の上には、これまた可愛いサイズのババロア。しかも食べかけであり、たったそれだけの量ですらも完食には至っていないようだった。そしてすっかり冷めてしまっているコーヒー。その食べ合わせはまさしく三時のおやつの領域であり、そして天吏はそれを晩御飯と呼んだ。
これが教え子の本日の夕食。熊吉先生の表情が別の意味合いで更に引きつった。
「晩飯……これが?」
「……? ゆうごはん、です」
「ばっ、バッカもん! もっと栄養のあるモンをたんと食べないか! 育ち盛りが体を壊すぞ!?」
そんなことを叫ばれようが、天吏は虚ろな目をカップに落とし、ティースプーンでコーヒーをかき混ぜたりしているだけ。すると、何を思ったか熊吉先生は天吏の座す机の上からメニューをひったくり、ぱらぱらと目を通し始めた。
「……ええい、なんでもいい! すいません! 何か腹の膨れる美味いモンお願いします!!」
勢いよく腕を振り上げ、店員目掛けて声を荒げる。その雰囲気に逆らえる筈も無く、すぐさま風のような俊敏さで飛んできた店員は熊吉先生からメニューを受け取ると、慄くように厨房の奥へと潜って行った。
「ほれ! 夜の街は危ないから、なるべく早く帰るんだぞ!!」
熊吉先生は財布を取り出すと、机の上に紙幣を叩きつけるようにして置く。
「それじゃ俺は行くから! まっとれバカタコどもがぁ!」
店員が料理を持ってくるのを待つことまではせず、熊吉先生は言い残し、まるで嵐のようにその場を去って行った。大柄な影が喫茶店のドアを抜けて、その途端に、店員の顔に安堵の色が混じる。天吏はただ、未だ怒りを冷まさないで店を出てゆく大柄の背中を茫然と眺めていた。
「……、忘れ物……?」
ただ、机の上に置かれた紙幣の意味が分からず、天吏は微かに首を傾げていた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
tsuyosi
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
20人
参加キャラクター数
18人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年11月09日
参加申し込みの期限
2013年11月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年11月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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