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- 00月00日生 00歳
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ちょこでろろランドでチョコ地獄！ in 裏サロネコ1371
【チョコっとバトル・ライオン編】
（ハロウィンでもこういうイベントあるよね、クルー扮するモンスターに襲撃される～なんていうやつ。怖がったほうがいいかな？ きゃーなんて言って、抱き着いちゃったりして……）
と、稲積 柚春は余裕を見せておりましたけれど。ウォルター・Bはなにやらムツカシイ顔をして、
「う～ん。不穏だねぇ」
などとつぶやきます。
園内放送によれば、ちょこでろろアワー！ ではチョコモンスターが現れ、来園者たちへと襲いかかる……なんてテイのイベントであるようですけれど。
「……でっか」
大観覧車に勝るとも劣らない、チョコクッキーマンの巨体がどおおおおん。
「えっ？ あれって……中にクルーの人が入ってて、動かして？ えっ？」
「とりあえず、逃げよっかぁ」
ぐいと引っ張られて走り出し、つんのめったのを支えられたところで、手を繋いで引かれているのに気づきます。
「わ……ワット！！ なんか来てる、来てる！ ドラゴン！？ チョコのドラゴンが！！」
翼を打って迫りくる、まさしく宙を舞うドラゴン！ ただしチョコ製ですけれど。
「こっちだ！」
ぐいっ。彼の大きな手に引かれて、メリーゴーランドの陰に隠れます。
チョコドラゴンの遠い咆哮がぎゃおうと空に響き、柚春はびくりと肩を縮めます。
「ワット……」
「大丈夫だよぉ。柚春」
気が付くと目の前に、チョコで出来たライオンが牙を剥き、こちらを睨むように見据えています。
「僕が守るから……ねぇ！」
躊躇わず飛び出したウォルターは、ライオンに突撃！ ぐぐぐと押さえ込んでいる間に、逃げろと彼は叫びますけれど。
「僕も、勇気を出さなくちゃ……！」
右耳のピアスに触れ、勇気を振り絞り、取り出したのは先ほど売店で買ったライターです。
いつも持ち歩いているアロマオイルに着火！
「これで、溶かしてやるから！」
ウォルターの横合いからチョコライオンを、点火したアロマであぶってみますと……じりじりじり。
やがてどろどろ、どろり！ どうやら熱には弱かったようです。チョコライオンはぎゃんとひとつ鳴き、お腹にぽっかり穴をあけたまま逃げていきました。
「やった！ やったよ、ワット！」
「ふぅ、助かったねぇ。あ、チョコの匂いにアロマの良い香りが……」
思わずふたり、顔を見あわせて笑いました。
チョコだらけの不思議遊園地、ちょこでろろランドを生み出したのはどうやら、想い人の彼女である様子。月原 想花の心中は実に、フクザツです。
「なんで滴さんが、こんな……でも今の滴さんならやりかねないか……」
想花は荒く息をつきます。
全身チョコまみれ。アトラクションを制覇し、チョコメニューも制覇しようやく終わりかと思いきや、襲い来るチョコモンスターたち。
仲間ともばらばらになり、チョコライオンに追いかけられ、どうにか振り切りひと息ついた……ところで、
「ま、またモンスター……！？」
羽ばたくドラゴン！ 踏んだり蹴ったりです。
くわわっと口を開くドラゴン、放射されるチョコブレスによって再び想花はチョコまみれ……おや？
「……なんか腹立ってきたぞ」
ぷっつん！ 想花の頭の中でなにかがキレました。
「な～～～んでぼくが、こんな目に遭わなきゃならないんだ！！」
おもむろに突撃！ チョコドラゴンへぬおおおおっと殴りかかります。
ドラゴンも思わぬブチギレモードに驚いたか、慌てて翼を打って飛び上がりました。
「あっ、待て！！ ぶっ壊してやる！！」
憤慨するも、上空の敵にはちょっと届きません。周囲になにか、ブン投げてぶつけるものを探していたら、
「あっははははは！ 苦労してるねえ～、想花ちゃん」
「っ、滴さん！？」
てってこてってこ。チョコライオンの背中へ優雅に腰かけ、やってきたのは他でもない滴でした。
「滴さん……」
「楽しんでる？ ちょこでろろランド」
「そ、それどころじゃ！」
「手伝ってあげよっか？」
きょとん、とする想花ににやりと笑み、滴は背中をくいと指しました。
乗らない？ と言っているようです。
「……なにか企んでる？」
「めっそーもない。私はせっかくのチョコづくしなイベントを楽しみたいだけだよ～」
しばし、逡巡。
けれどほとんど、答えは決まっておりました。なにしろ想花は、ぷっつんいってたもので。
ひらりチョコライオンの背に飛び乗り、滴の腰をひっつかんで、叫びます。
「思いっきり、飛ばして！」
「おっけ～。ハイヨー、ライオンちゃん～」
夜空の下、ドラゴン追いかけて、想い寄せる人と想花はふたり、風のように駆け抜けました。
（ハロウィンでもこういうイベントあるよね、クルー扮するモンスターに襲撃される～なんていうやつ。怖がったほうがいいかな？ きゃーなんて言って、抱き着いちゃったりして……）
と、稲積 柚春は余裕を見せておりましたけれど。ウォルター・Bはなにやらムツカシイ顔をして、
「う～ん。不穏だねぇ」
などとつぶやきます。
園内放送によれば、ちょこでろろアワー！ ではチョコモンスターが現れ、来園者たちへと襲いかかる……なんてテイのイベントであるようですけれど。
「……でっか」
大観覧車に勝るとも劣らない、チョコクッキーマンの巨体がどおおおおん。
「えっ？ あれって……中にクルーの人が入ってて、動かして？ えっ？」
「とりあえず、逃げよっかぁ」
ぐいと引っ張られて走り出し、つんのめったのを支えられたところで、手を繋いで引かれているのに気づきます。
「わ……ワット！！ なんか来てる、来てる！ ドラゴン！？ チョコのドラゴンが！！」
翼を打って迫りくる、まさしく宙を舞うドラゴン！ ただしチョコ製ですけれど。
「こっちだ！」
ぐいっ。彼の大きな手に引かれて、メリーゴーランドの陰に隠れます。
チョコドラゴンの遠い咆哮がぎゃおうと空に響き、柚春はびくりと肩を縮めます。
「ワット……」
「大丈夫だよぉ。柚春」
気が付くと目の前に、チョコで出来たライオンが牙を剥き、こちらを睨むように見据えています。
「僕が守るから……ねぇ！」
躊躇わず飛び出したウォルターは、ライオンに突撃！ ぐぐぐと押さえ込んでいる間に、逃げろと彼は叫びますけれど。
「僕も、勇気を出さなくちゃ……！」
右耳のピアスに触れ、勇気を振り絞り、取り出したのは先ほど売店で買ったライターです。
いつも持ち歩いているアロマオイルに着火！
「これで、溶かしてやるから！」
ウォルターの横合いからチョコライオンを、点火したアロマであぶってみますと……じりじりじり。
やがてどろどろ、どろり！ どうやら熱には弱かったようです。チョコライオンはぎゃんとひとつ鳴き、お腹にぽっかり穴をあけたまま逃げていきました。
「やった！ やったよ、ワット！」
「ふぅ、助かったねぇ。あ、チョコの匂いにアロマの良い香りが……」
思わずふたり、顔を見あわせて笑いました。
チョコだらけの不思議遊園地、ちょこでろろランドを生み出したのはどうやら、想い人の彼女である様子。月原 想花の心中は実に、フクザツです。
「なんで滴さんが、こんな……でも今の滴さんならやりかねないか……」
想花は荒く息をつきます。
全身チョコまみれ。アトラクションを制覇し、チョコメニューも制覇しようやく終わりかと思いきや、襲い来るチョコモンスターたち。
仲間ともばらばらになり、チョコライオンに追いかけられ、どうにか振り切りひと息ついた……ところで、
「ま、またモンスター……！？」
羽ばたくドラゴン！ 踏んだり蹴ったりです。
くわわっと口を開くドラゴン、放射されるチョコブレスによって再び想花はチョコまみれ……おや？
「……なんか腹立ってきたぞ」
ぷっつん！ 想花の頭の中でなにかがキレました。
「な～～～んでぼくが、こんな目に遭わなきゃならないんだ！！」
おもむろに突撃！ チョコドラゴンへぬおおおおっと殴りかかります。
ドラゴンも思わぬブチギレモードに驚いたか、慌てて翼を打って飛び上がりました。
「あっ、待て！！ ぶっ壊してやる！！」
憤慨するも、上空の敵にはちょっと届きません。周囲になにか、ブン投げてぶつけるものを探していたら、
「あっははははは！ 苦労してるねえ～、想花ちゃん」
「っ、滴さん！？」
てってこてってこ。チョコライオンの背中へ優雅に腰かけ、やってきたのは他でもない滴でした。
「滴さん……」
「楽しんでる？ ちょこでろろランド」
「そ、それどころじゃ！」
「手伝ってあげよっか？」
きょとん、とする想花ににやりと笑み、滴は背中をくいと指しました。
乗らない？ と言っているようです。
「……なにか企んでる？」
「めっそーもない。私はせっかくのチョコづくしなイベントを楽しみたいだけだよ～」
しばし、逡巡。
けれどほとんど、答えは決まっておりました。なにしろ想花は、ぷっつんいってたもので。
ひらりチョコライオンの背に飛び乗り、滴の腰をひっつかんで、叫びます。
「思いっきり、飛ばして！」
「おっけ～。ハイヨー、ライオンちゃん～」
夜空の下、ドラゴン追いかけて、想い寄せる人と想花はふたり、風のように駆け抜けました。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
-
- 2023年02月21日
- 参加申し込みの期限
-
- 2023年02月28日 11時00分
- アクション投稿の期限
-
- 2023年02月28日 11時00分
