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- 00月00日生 00歳
- AAA000000
LIQUID -Star Chronicle- 月の杯編
【目の付け所が違います】
ペットシステム拡充！ リキッド大陸各地にペット商人ＮＰＣが配置されたことで、プレイヤーはより簡単にペットモンスターを手に入れられるようになった。
「ふ。よほどクラフトマスターがロボットを連れ歩けるのが羨ましかったと見える。なあヒヨコロボ」
ムキッ！
ボディビルダーよろしく筋肉質なヒヨコロボ型のポージングを眺めて、タビガラス（プレイヤー：旅鴉 月詠）はご満悦である。
確かにプレイヤーからそのような声が上がることはあった。ペットシステムはこれまであまり手を入れられておらず、クエストをある程度進めなければ入手が難しかったため、連れている者も多くはなかったのだ。
今回のアップデートを経て、ここサイディア王都シードルでもペットモンスターを連れ歩く者、愛でる者が見られるようになった。
なったらなったで今度は、ペットとロボの多頭飼いができるクラフトマスターが羨ましい！ なんて意見も聞かれたが、まあそれは純粋な戦闘クラスではないクラフトマスターの特権だろう。
「ふむ」
マッチョすぎるヒヨコロボの肩に乗り、これまたデッカイヒヨコ型ペットモンスターを連れて歩くタビガラス。羨望のまなざしを浴びながら……いや羨望だろうか、物珍しがられているだけのような気もするが、ともかく往来の人々には大人気だ。
「これは、商機だな」
キラーン☆
道行くペットたちを見つめる瞳が、星のごとくきらめいた。
しばしの後、タビガラスとヒヨコロボ、ペットのデカヒヨコくんの姿が王都近郊の森の中にあった。周辺はちょっとしたダンジョンとなっており、敵モンスターも多数徘徊している。このあたりで主要な敵は、大型の狼ダイアウルフの群れだ。
「あの牙と毛皮は上質なクラフト素材になるからな。たくさん採取していこう」
ペットモンスターはプレイヤーキャラのような攻撃力を持たないが、敵の攻撃を惹きつけることはできる。ヒヨコくんがタンク役として大きな身体で狼たちの注目を集め踏ん張っている間に、ヒヨコロボがぎぎぎと腕を振りかぶる。
「今だ、ピヨピヨパーンチ」
どかんと炸裂。クラフトマスターのロボットはパーツの組み換えによって性能をカスタマイズすることができ、ヒヨコロボは見た目どおりのパワータイプだ。いささか鈍重ではあるがアタッカーとして十分な破壊力を持ち、ダイアウルフも一発ＫＯに仕留めてくれた。
ペットとロボットが頑張っている間、無論主たるタビガラスにも役割がある。
「よし、牙ゲット。毛皮もいただいておこう……おおっこれはレア素材ではないか、いきなりラッキー」
ヒヨコロボが倒した狼の亡骸が消える前に、目的の素材を回収するのだ。幸先よく高レアリティの＜虹色の牙＞をゲットし、順調な滑り出し。
この森ダンジョンの難易度はタビガラスとヒヨコロボ、新たに加えたペットの戦闘力でちょうどよい塩梅で、回復を挟めば長く滞在することができるだろう。小一時間も狩りを続ければ、潤沢な素材が手に入るはずだ。
「おや、あれはレアモンスター？ ＜マジックファンガスの胞子＞はぜひ欲しい、よし攻撃だ。ピヨピヨビームッ」
タビガラスのアイテム袋は潤った。
彼女が商機と捉えたのはペットシステムそのものではなく、それによって生まれてくる間接的な需要だ。
すなわち、ペットを相手にした商売である。
「タビガラスさーん、なんか新しいこと始めたって？ 来てみたよ～」
「おーっ、なんじゃこりゃ！？」
お得意様、スペルブレイカーのエリンとバレットチェイサーのアルターを始め、タビガラスがオープンした新たな商売を一目確かめようと、多くの客が詰め掛けた。
「ペットと一緒に遊べる、ペットランだ。複数設置したエサ箱には、あらゆるペットに対応するエサが投入してある。何匹ものペットモンスターが走り回れる芝のフィールドに、丸太を組み合わせた滑り台もある。犬型ペットモンスターには骨の玩具がオススメだ。サッカーボールやダンベルなど、ペットのパラメータを鍛えられるトレーニングアイテムもあるよ」
「ハウジング機能を使いこなしてんな……ペット用施設とは恐れ入ったよ、タビガラスさん」
「あたしも遊ぶ～♪ いこっ、クサモチ！」
緑色のスライムといっしょに芝生を転がるエリン嬢のはしゃぎっぷりに、タビガラスもうむっとうなずく。
＜LIQUID＞はハウジング機能も奥深く、サンドボックスゲームのように自由な建築を楽しむことができるのだ。その機能やオブジェクトを駆使すれば、簡単ではないが、このような大型施設もオープンすることができる。
ちなみに商売とは言ったものの、これによってそれほど利益を上げようとは思っていない。
「入場料は無料だが、気に入ってくれたなら、募金代わりにそこの箱へ何かアイテムの一つでも投げ込んでいってくれるとありがたい。１ボトルでも、薬草でも構わないよ」
このペットランを通じ、みながペットシステムを楽しみ、絆を深めてくれればいい。そこには金銭的価値を越えた、タビガラスの求める美しい光景があるはずだから。
というのが一応の建前なのだが、なまじよくできた施設であったがために、箱には多様かつ大量なアイテムが次々に投げ込まれ、中には数千ボトルもの価値のあるレアアイテムも含まれており、結果タビガラスの財布は膨らんだという。
ペットシステム拡充！ リキッド大陸各地にペット商人ＮＰＣが配置されたことで、プレイヤーはより簡単にペットモンスターを手に入れられるようになった。
「ふ。よほどクラフトマスターがロボットを連れ歩けるのが羨ましかったと見える。なあヒヨコロボ」
ムキッ！
ボディビルダーよろしく筋肉質なヒヨコロボ型のポージングを眺めて、タビガラス（プレイヤー：旅鴉 月詠）はご満悦である。
確かにプレイヤーからそのような声が上がることはあった。ペットシステムはこれまであまり手を入れられておらず、クエストをある程度進めなければ入手が難しかったため、連れている者も多くはなかったのだ。
今回のアップデートを経て、ここサイディア王都シードルでもペットモンスターを連れ歩く者、愛でる者が見られるようになった。
なったらなったで今度は、ペットとロボの多頭飼いができるクラフトマスターが羨ましい！ なんて意見も聞かれたが、まあそれは純粋な戦闘クラスではないクラフトマスターの特権だろう。
「ふむ」
マッチョすぎるヒヨコロボの肩に乗り、これまたデッカイヒヨコ型ペットモンスターを連れて歩くタビガラス。羨望のまなざしを浴びながら……いや羨望だろうか、物珍しがられているだけのような気もするが、ともかく往来の人々には大人気だ。
「これは、商機だな」
道行くペットたちを見つめる瞳が、星のごとくきらめいた。
しばしの後、タビガラスとヒヨコロボ、ペットのデカヒヨコくんの姿が王都近郊の森の中にあった。周辺はちょっとしたダンジョンとなっており、敵モンスターも多数徘徊している。このあたりで主要な敵は、大型の狼ダイアウルフの群れだ。
「あの牙と毛皮は上質なクラフト素材になるからな。たくさん採取していこう」
ペットモンスターはプレイヤーキャラのような攻撃力を持たないが、敵の攻撃を惹きつけることはできる。ヒヨコくんがタンク役として大きな身体で狼たちの注目を集め踏ん張っている間に、ヒヨコロボがぎぎぎと腕を振りかぶる。
「今だ、ピヨピヨパーンチ」
どかんと炸裂。クラフトマスターのロボットはパーツの組み換えによって性能をカスタマイズすることができ、ヒヨコロボは見た目どおりのパワータイプだ。いささか鈍重ではあるがアタッカーとして十分な破壊力を持ち、ダイアウルフも一発ＫＯに仕留めてくれた。
ペットとロボットが頑張っている間、無論主たるタビガラスにも役割がある。
「よし、牙ゲット。毛皮もいただいておこう……おおっこれはレア素材ではないか、いきなりラッキー」
ヒヨコロボが倒した狼の亡骸が消える前に、目的の素材を回収するのだ。幸先よく高レアリティの＜虹色の牙＞をゲットし、順調な滑り出し。
この森ダンジョンの難易度はタビガラスとヒヨコロボ、新たに加えたペットの戦闘力でちょうどよい塩梅で、回復を挟めば長く滞在することができるだろう。小一時間も狩りを続ければ、潤沢な素材が手に入るはずだ。
「おや、あれはレアモンスター？ ＜マジックファンガスの胞子＞はぜひ欲しい、よし攻撃だ。ピヨピヨビームッ」
タビガラスのアイテム袋は潤った。
彼女が商機と捉えたのはペットシステムそのものではなく、それによって生まれてくる間接的な需要だ。
すなわち、ペットを相手にした商売である。
「タビガラスさーん、なんか新しいこと始めたって？ 来てみたよ～」
「おーっ、なんじゃこりゃ！？」
お得意様、スペルブレイカーのエリンとバレットチェイサーのアルターを始め、タビガラスがオープンした新たな商売を一目確かめようと、多くの客が詰め掛けた。
「ペットと一緒に遊べる、ペットランだ。複数設置したエサ箱には、あらゆるペットに対応するエサが投入してある。何匹ものペットモンスターが走り回れる芝のフィールドに、丸太を組み合わせた滑り台もある。犬型ペットモンスターには骨の玩具がオススメだ。サッカーボールやダンベルなど、ペットのパラメータを鍛えられるトレーニングアイテムもあるよ」
「ハウジング機能を使いこなしてんな……ペット用施設とは恐れ入ったよ、タビガラスさん」
「あたしも遊ぶ～♪ いこっ、クサモチ！」
緑色のスライムといっしょに芝生を転がるエリン嬢のはしゃぎっぷりに、タビガラスもうむっとうなずく。
＜LIQUID＞はハウジング機能も奥深く、サンドボックスゲームのように自由な建築を楽しむことができるのだ。その機能やオブジェクトを駆使すれば、簡単ではないが、このような大型施設もオープンすることができる。
ちなみに商売とは言ったものの、これによってそれほど利益を上げようとは思っていない。
「入場料は無料だが、気に入ってくれたなら、募金代わりにそこの箱へ何かアイテムの一つでも投げ込んでいってくれるとありがたい。１ボトルでも、薬草でも構わないよ」
このペットランを通じ、みながペットシステムを楽しみ、絆を深めてくれればいい。そこには金銭的価値を越えた、タビガラスの求める美しい光景があるはずだから。
というのが一応の建前なのだが、なまじよくできた施設であったがために、箱には多様かつ大量なアイテムが次々に投げ込まれ、中には数千ボトルもの価値のあるレアアイテムも含まれており、結果タビガラスの財布は膨らんだという。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2023年02月05日
- 参加申し込みの期限
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- 2023年02月12日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2023年02月12日 11時00分
