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LIQUID -Star Chronicle- 月の杯編
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【ストーリークエスト『月の杯』(2)】
真実は一つだとしても、クエスト攻略の糸口までもそうだとは限らない。
アオイを伴って調査を行うオサムは、パーティメンバーとは違ったルートで攻略を目指すこととした。
「ああ、君たちが新人研究員だね! 助かるよ、例の事件で人手が足りなくて」
あっさりと信用されてしまった。オサムとアオイは小さくガッツポーズを合わせた。
つまり研究者として内部から潜入するのだ。研究には当然ながら部外秘のものも多く、冒険者には立ち入ることのできない区画もある。そこへ潜入し、事件の手がかりを見つけようというわけだ。
奇妙な遺物が陳列された部屋に案内され、担うべき仕事を説明されるも、
「こっちの溶液ACと溶液BGを混ぜ合わせて、白青色の輝きの有無や変化を観測し、データシートへFFA方式で記載してくれたまえ。チェック表のPTE項目と照らし合わせるんだ。あ、BU値は除外して構わないからね。頼んだよ!」
何が何だかサッパリだ。
先輩研究員は早口でまくしたて、立ち去ってしまった。よほどに忙しいらしい。
「……ACとBGをまぜて……なんて?」
「律儀に研究する必要はないさ。立入禁止区域へ潜入するという目的は果たした。調査に移ろう」
生真面目なアオイは、いいのかな? と首を傾げるが、物事は臨機応変に対処すべきだ。殺人事件の解決に繋がるなら、多少の不義理も通すのがオサムの信条であるし、何より内部に犯人の共犯者が存在する可能性も否定はできない。
しばし、研究者の立場を利用し聞き込みを図る。尋ねるのは主に遺物、月の杯について。
「ああ、あれね……なんか不気味でね。俺は近づかないようにしてたよ」
「不気味? どういうところが?」
「なんというか……感じるんだよ。気配というか、雰囲気というか……とにかくあれは普通の遺物じゃないと感じたんだ。まあこんなことを言ってるから、ずっとヒラ研究員なんだけどな」
当てになるやらならないやら。遺物についての情報収集は、あまり芳しい成果を得られなかった。研究も始まったばかりだったというし、分かっていることは少ないらしい。
「ふむ。空振りか……?」
「オサムくん! 情報ゲットしたよー♪」
研究員の素行調査へ方針をシフトしたところで、アオイがぱたぱたと駆けてきた。
「何か分かったか?」
「うん! 研究員の人たちに話を聞いてたらね、最近物音を聞くことが多いんだって。床下から」
「床下? 先ほど地図を確認したが、ここには地下室などは無いはずだが……」
ごとん。ごくん。
何かが移動するような、そう……水音のようなものを、二人は直下に聞いた。
ソフィアは殺害された研究員の情報を整理し、ふむ。考え込んでいる。
「てんでバラバラね……」
共通点は? ポジションや研究内容は? 死亡状況や死因は? 照らし合わせてみても、いまいち法則性が見つからない。確かに月の杯の研究を受け持った職員やその関係者が多く、件の遺物が事の中心にあることは分かる。しかしそれ以外の者も少なからず死んでいるし、殺害方法も一様に同じではない。
死因といえば、どこか衝動的なものを感じずにはいられない。撲殺、絞殺、刺殺、いずれもその場にあるものを利用しての犯行だ。
そしてそれらの詳細を確かめるに、ソフィアはどうしてもある答えに帰結してしまう。
「やっぱりこれ、犯人は一人じゃないんじゃ……?」
「おーい! 新情報じゃぞー」
剥げ頭の老人が杖をついてやってきて、まるで女子高生のようなはしゃぎっぷりで言った。
アーロンこと阿呂江は初めてのVRにすっかりのめり込んでいた。ちょっとあちこち歩き回るだけでも楽しいし、そこにあるものに触れたり、掴んで持ち上げたり、そんな他愛のないことの全てが楽しくてたまらない。ゲームの中で、みなで協力して一つの目的を成し遂げようという試みも、これが心躍って仕方がないのだった。
「アーロンさん。情報って?」
「地下じゃ! 地下になにかがあるそうじゃ。ここには地下室の類は無いそうじゃがのう、真下には下水道が走っているそうじゃから」
「下水へ繋がる入り口がどこかにあって……犯人はそこに?」
「かもしれんのう。探してみるのじゃ!」
れっつごう! などと明るい老召喚士は、<召喚:索>のスキルで探索向きの小さな悪魔たちを呼び出した。イビルサモナーはこうしていくつかの悪魔を使い分けることで、幅広い局面で活躍することができるのだ。
呼び出したのは探索系の小動物風悪魔たち。先導する愛らしい猫や鳥に続き、二人は後を追う。
「で、そっちは何か分かったかの? ずいぶん調べとったようじゃが」
「私の推測だけど……」
前置きして、ソフィアはうなずく。
「犯人は一人じゃない。研究員が研究員を殺して、また別の研究員が殺す。まるで……なんていうか、こう」
「乗り移ってるように、かのう?」
「そう、それ。そんな感じに思えるわ」
「ふむ。あやかしにもかような輩がおったのう……まったく迷惑千万じゃな」
「あやかし……? まあとにかく、そう考えると辻褄が合うのよ」
サイディア王立魔法アカデミーの教師であるソフィア、そのキャラクターを再現するかのように、想花の思考も冴え渡る。
「月の杯という遺物は、もしかして……あ」
ソフィアがブロンドの髪をかきあげ、アーロンが長い髭を撫でつけたところで、小鳥の悪魔がぴいと鳴いた。
「穴……だね」
「穴ですね……」
地獄か深淵にでも連なっていそうな、床のタイルをぶち破りぽっかりと開いた穴を覗き込み、ケイとアヤカはつぶやいた。
「犯人が開けたんだろうか」
「手で引っかいたような跡があります。素手で掘ったんでしょうか……」
「そうかもしれないわ」
ソフィアが<灯火>の魔法を唱え、穴の中へ放り込む。研究所の基部を貫き、固い土の層を抉り抜き、穴は緩やかな坂を成して奥深くまで続いている。穴は狭いが、人一人が通ることはできそうだ。
「月の杯が、研究所の職員や……もしかしたら他にもいるのかも。人間に命令して、この穴を掘らせたとか」
「俺もその仮説を推すよ」
穴を覗き込み、オサムも頷いた。彼はアオイとともに調査を続けていたが、調べれば調べるほど、特定の犯人を見い出すことは難しかった。
「月の杯は、他者を操るのかもしれない」
「可能性はあると思う。私が地下で見たゴブリンたちも、まるで魅入られたようだったわ」
いくつもの殺人事件は、遺物の特異な性質によって引き起こされたものなのだろうか。遺物はなんらかの目的のため、この穴を掘らせる必要があった。そのために研究員らを操ったのだろうか。そしてその過程が発覚するのを阻むため、目撃者を消したのだろうか。
凛風が腰の刀の柄を確かめながら、
「何にせよ、踏み込むしか無さそうだね。みんな、準備はいいかい?」
「ん……私は、いつでも、いける」
ポラリスも杖を握り、いつでも魔法をぶちかませる構えだ。
「よし。行こう」
「先頭は儂のかわいい召喚悪魔たちに任せるがよいぞ!」
アーロンの子猫悪魔が先に立つ。本当はもう少し戦闘向きの悪魔に任せたいところだが、あいにくとそういう連中は軒並み大柄で、残念ながら穴には入れそうにない。
隊列は、悪魔、ケイ、アヤカ、アーロン、オサム、アオイ、ソフィア、ポラリス、凛風が殿を務めることとなった。
「ケイさん、気をつけて……」
「うん。みんな、足を滑らせないようにね」
子猫悪魔に続いてケイが足を踏み入れ、みなも連なって穴へ降りる。
ごうごうと、波のうねりめいた音が地の底から響く。足もとは常に振動し、土壁からこぼれた小石が転がり落ちてゆく。
「む。明かりが見えるのう?」
髭を撫でつけ、アーロンが指を差す。
穴の底から、ぼんやりと青みがかった白光が届く。自然の光源とは思えず、どこか人工的な色味の輝きだった。
身を屈め、少しずつ下ってゆく。
「こ、腰いた……!」
「がんばれ、アオイ。もう少しだ」
確かに中腰が堪える。だが光へと徐々に、着実に近づいている。
水音は確かなものとなった。ごうごうとうねる流れが存在している。下水道が整備されているというから、汚水の川がかき鳴らすものだろうか。
「ん? このあたりは人工の壁のようだね」
「下水道の……入り口?」
凛風とポラリスの声が反響する。
答えは穴を抜けた先にあった。
「……これは」
誰ともなく、つぶやく。異様な光景がそこには広がっていた。
レンガ造りの下水道は古びているが精緻に組み上げられ、汚水の流れを制している。しかしその流れは波の一つも立たず、穏やかなものだ。
水音、そして妖しの輝きを発する源は、壁や天井にあった。
「あの遺跡で見た……」
古代文明の機械の間でソフィアらが目にしたような、半透明のチューブが縦横に這い回り、その中を碧緑色の液体が流れている。下水道は人ならぬ何かの巣窟と化していたのだ。
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担当ゲームマスター
墨谷幽
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シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
バトル
ゲーム
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年02月05日
参加申し込みの期限
2023年02月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年02月12日 11時00分
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