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【お三夜】猫と人とあやかしと、三つの世界が交わる夜
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●SideA:寝子島神社:一歩先の関係になっても
水谷 真優理
は同居する従妹の
青山 絢
とともに、お三夜でにぎわう神社へ来ていた。
「まさか猫が露店を出しているとはね」
真優理はあたりを見回して、くすっと笑う。
これがよその土地だったら「ありえない」ことだろう。だが。
「ここは寝子島だもの、こういうことは普通にありうるわよね」
なんて思うようになったのは、やはりこの島で働くようになってからそれなりの年月が過ぎたせいだろう。
「あーあ、すっかり寝子島に馴染んじゃったな。ね、絢ちゃん?」
そう言って隣を歩く絢に微笑みかけるが、絢は今日は様子が変だ。
軽く唇を噛んで、頬を染めたまま俯いている。
何を考えているのかは見ればわかる。
何しろ絢の顔には『気恥ずかしい』と書いてあるようなものだから。
(あー……まだ引きずってるのかな)
と、真優理はちょっと申し訳なく思う。
なにしろその……とうとう手を出してしまったのだ。ずっと可愛がっていた、絢に。
(うう、どうしよう。真優理さんの顔が見られない)
一緒に住んでいるのにこれじゃあ、と思うが、祭りという特別感のせいもあるのだろう。
(それというのも、この前の夜……なぜか妙に酔っぱらってしまって)
飲酒などしていないにもかかわらず、だ!
とにかく暑くて熱くてなぜか熱暴走して。
(……そのまま真優理さんと、その……致してしまったというか……)
かあああ、とまた頬が熱くなる。
あの時の記憶
が残ってる……。
(でもこれって、きっと自分の中で望んでいたことかな……)
そんなふうに思う。決して嫌悪感とかは感じなかった。結局、そうなのだ。
自分は、ずっと自分を守ってくれた真優理さんを、信頼している。この世界の誰よりも。
ちら、と真優理のほうをみる。
二コリ、笑顔が返ってくる。
いつもの真優理さんだ。
「あ、みて、絢ちゃん」
真優理が指さしたのは、茶トラの営む屋台だ。
漂うソースの匂いと、『お好み焼き』の大きな字が食欲をそそる。
「猫がお好み焼きを作るところなんて初めて見た……」
絢は目を丸くして屋台に近づいてゆく。
鉄板に油を敷いていた猫の店主が絢に気づいて顔をあげ、
「木天蓼の粉を溶いて作ったお好み焼きにゃ。猫はメロメロにゃ」
と言って、ニヤリ、と猫笑い。
たしかに、屋台のまわりには酔っぱらったみたいにデレデレになってお好み焼きに被りつく猫が何匹もたむろっている。
「人間さんの口に合うかはわからにゃいけどにゃ」
「何だかよくわからないけど、一枚買って半分こしてみようか、絢ちゃん」
「うん」
「これから作るけどいいかにゃ?」
「もちろん。むしろ作ってるところみたいです!」
「そう言われると気合が入るにゃ!」
鉄板に丸く広げられた木天蓼粉の生地の上に、どんと積まれるたっぷりのキャベツ。
ジュウウ、ジャッ、ジャッ。
音もいい。
猫の店主は、肉球の手でコテを使って、器用にお好み焼きをひっくり返す。
「おおーっ」
「今の写真に撮っとけばよかった」
ふたりで思わず拍手喝采だ。
「あいよ!」
紙皿にあつあつのお好み焼きを載せて、鰹節とソースとマヨネーズを手際よくかける店主。
「木天蓼好み焼き、一丁にゃ!」
どん、と台に置かれたそれは、とっても美味しそうな見た目だ。
さっそく近くに座る場所を見つけて。
割り箸をパキッと割って。
一口分ずつ切り分けて。
「「いただきまーす」」
同時にアツアツのお好み焼きを口に運んで。
「「ん……?」」
同時に顔を見合わせる。
美味い、という顔じゃない。
ちょっと眉の間に皺が寄って、噛むのもストップしてしまった顔だ。
「猫にとってはおいしいかもしれないけど……」
「かなり微妙な……」
うーん、と首を傾げながらも完食する。
ペットボトルの水を買って、口直しに流し込む真優理と絢。
「人間にとっては微妙な味わいだったわね……」
「今後、わざわざ積極的に食べたいという味ではなかったね……」
思い返してみるに、木天蓼お好み焼きのピークは、店主が肉球の手で器用に生地をひっくり返した、あの瞬間であっただろう。
◇
その後に立ち寄ったのは、ネズミ射的の店だった。
「これって、当ててしまったら死んだりしない?」
真優理は思わず心配になって、自分たちより前から射的をしている灰猫に訊く。
「大丈夫だ!」
「ほんとに?」
「大丈夫だ! というか、当ててから心配しろ!」
灰猫テオは、悔しそうに歯を食いしばって空気銃をぶっ放す。
綾花と遊んだときにまったく当たらなかったのが悔しくて、舞い戻って挑戦を続けているようだが、いまだにひとつも当たっていないようだ。
絢が小声で真優理にささやく。
「難しいんだね」
「そうみたいね。ま、そのほうが燃えるわ」
1回ずつね、とネズミの店主にお代を払って、空気銃を構える。
景品台の上をちょこまかと、縦横無尽に走り続けるネズミ。
真優理は目を眇めて狙いを定め――。
ぽん!
ぽん!
ぽん!
ぽん!
ぽん!
「あああっ、全部外した!」
「どんまい真優理さん」
「絢ちゃああん」
真優理は絢の胸に縋り付く。
「こ、これで、仇を取って!」
真優理に手渡された空気銃をオドオドと構え、絢も挑戦するが――。
「ぜんぜんダメ」
こちらも5発全滅だ。
真優理は肩を落とす絢を慰める。
「やっぱり難しいのね。テオが下手なだけじゃなかったんだ」
「オイ」
もう何度も挑戦してるのに、まだ一発も当てていないテオはイラッとオーラを出してくる。
「ごめんごめん。まあ、当たり所が悪くてネズミさんが死ななかっただけマシだと思っておこう」
「フォローになってるのかな、それ」
「くそう! 店主、もう1回!」
吠えて再挑戦するテオに手を振って、絢と真優理はさらに夜店の並ぶ通りを歩いてゆく。
(一歩進んでしまったけれど)
変わらないな、と絢は思う。
居心地がいいのだ。
真優理の隣は。
気を遣わなくていい。
それが、絢には大切なことに思える。
(一歩先の関係になっても)
今まで通りいられたら――。
絢と真優理そのあとも、水風船の形をした色とりどりの『風船提灯』を買ったり、七色綿あめを食べたりしながら、この不思議な縁日の夜をゆったりと過ごしたのであった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
バトル
神話・伝説
定員
1000人
参加キャラクター数
29人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年01月28日
参加申し込みの期限
2023年02月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年02月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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