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【二人で一つきり】
首を回すとごきりと鳴った。
「ふう。ちょっと疲れたな……」
受験勉強も佳境を迎えつつある。
鴻上 彰尋
のペンも大いに奔ったが、いささか疲労が溜まっているのかもしれない。
集中力の切れ目に、弟妹たちが口を揃えて言った。ちょっと、がんばりすぎじゃない?
「ああ。確かにそうかもなあ」
朝に夕にと勉強ばかりのめり込んでいたから、身体はこわばり軋んでいる。肩をぐるりと大きく回したらやはり、ごきごきと鳴った。頭の芯にもずんと重く鈍い熱が溜まり、ぼんやりと霞がかっているかのよう。こんな調子では、脳も十分なパフォーマンスを発揮することはできないだろう。
明日は一日、お休みしたら? と家族は言う。蠱惑的、悪魔的なお誘い……けれど必要なことかもしれない。気ばかり急いても、頭と身体はきっと休息を求めているのだろう。
勧めにしたがい、明日は勉強を休むこととする。ペンを置き、張りつめた気構えを一度解いてフラットな状態へと戻し、再び勉学へ打ち込むための英気を養うのだ。
そんなわけで次の日、彰尋の姿はキャットロードにあった。
さて何をしたものかと考えた末に、ちょっと手のかかるおやつでも作ることにする。
(パウンドケーキにしようか。人参とかぼちゃを入れて……あ、バナナも入れれば甘味が出て、あいつらも喜ぶかな)
オーブンを開けた時、漂うバターのいい香りに弟と妹の顔がほっこりと、ケーキのように甘くほころぶ様を想像する。
料理というのもそれはそれで頭を使うものながら、気分転換にはちょうどいい。さっそく脳内に必要な材料を書き出し、買い物を始める。
(薄力粉に砂糖、ベーキングパウダー。バターに卵。ラム酒も入れてみようか。いや、バニラエッセンスにしておこう)
スーパーマーケットでカゴに材料を揃えていく。一品追加してゆくたび、腕にずしりと重くなってゆく。いつもの買い出しならそれが大変に思ったりするが、お菓子作りのためとなれば不思議と気にならず、むしろ重くなるたび心が浮かぶような気がしてくる。
(薄力粉、あった。砂糖、砂糖は……っと)
「あれ?」
グラニュー糖を手にとったところで、はたと目が合った。見慣れた青い瞳だ。丸っこくて愛嬌があり、親しみやすい。
「あおいさん?」
「彰尋くん! 来てたんだ~」
七夜 あおい
だった。
そういえば以前、菓子作りの材料を揃える際、お勧めの店を聞かれたことがあった。このスーパーは製菓コーナーに力を入れており、専門店ほどではないが手広く材料が揃い、同時に普段の買い物もまとめて済ませられるのが便利なのだ。
だから偶然の出会いとはいえ、ここで顔を合わせること自体にさほどの驚きはない。日常の中、ありふれたワンシーンだ。出会いが自然であることが、彰尋には何だか嬉しかった。
あおいは彰尋のカゴの中を覗き、
「ケーキ? 将尋くんと千里ちゃんのために、って感じ?」
「うん、それもあるけど。勉強の気分転換にね。料理をしてると気がまぎれるから」
「そっか~。うん、分かるなぁ」
あおいも料理を嗜む。以前はその腕前ときたら筆舌に尽くしがたい有様だったが、練習の甲斐あって今ではずいぶんと成長してきたところだ。まだまだ、時にすさまじい味の暴力を作り出したりすることもあったりするが。
ふと、思い付き。彰尋は半ば無意識のまま、尋ねていた。
「パウンドケーキを作るつもりなんだけど……良かったら、一緒に作る?」
目を見開いて、一瞬、きょとんとして呆けたあおいだったが。すぐにも笑みに染まって、
「えっ、いいの? 作る作る! っていうか、作り方教えてほしい!」
「本当に? 用事とか……あおいさんもなにか作るつもりだったんじゃ」
「どうしよっかな、って悩んでたところだったの。パウンドケーキ! いいね♪」
とんとん拍子に事は運び、あおいはこのまま鴻上家にお邪魔して、ともにケーキ作りをすることとなった。自分で誘っておいてなんだが、嬉しい誤算だ。まさか了承されるとは思っていなかった。
「それじゃ……材料を揃えようか。薄力粉と砂糖は入れたから次は、バターと卵かな。無塩バターを探してくれる? 俺は卵を取ってくる」
「了解、先生!」
おどけてそんなことを言い、乳製品コーナーへ向かうあおいの背中をなんとも幸せな気分で見送った。
材料を買い揃え、彰尋の家へ向かう。
「けっこうな荷物になっちゃったね。私も半分持つよ」
「いや、大丈夫だよこのくらい」
「いいからいいから」
と、あおいはエコバッグの持ち手を一本取り、文字どおり重さの半分を引き受けてくれた。
買い物帰りの主婦たちにまぎれ、二人、キャットロードを歩く。買い物袋は一つ、それぞれ片手に半分ずつ。
「彰尋くん。なんか、これって……」
「うん?」
「……な、なんでもない!」
そうだね、新婚夫婦みたいだねとはさすがに口には出さないが。彼女も同じように感じてくれていただろうか。
ほんのり顔を赤らめた彼女と並んで、やっぱり彰尋も少しばかり頬を赤くして、家まで歩いた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年01月25日
参加申し込みの期限
2023年02月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年02月01日 11時00分
参加キャラクター一覧
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