this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
キャットロード・セレナーデ
<< もどる
1
2
3
4
5
…
10
つぎへ >>
【小指】
別に、いいけれど。どこへいったとしても最終的に、僕のところへ戻ってくるのなら。
稲積 柚春
は自分が狭量なつもりはない。最終的に選ぶのは
ウォルター・B
なのだし。彼を尊重するのがつまり、真に恋、真に愛というもの……ではないかと思う。
もちろん、遠慮するつもりはないけれど。
(ふぅん。彼はどう思っているのかな)
恋愛なのか、それとも憧憬の類なのか、あるいは含めて入り交じった複雑な感情なのか。ウォルターの隣で不器用に笑う彼の気持ちは本当のところ、分からない。ちょっと眺めたくらいで人の心が読み取れるなら、誰もが恋愛に苦悩などしないだろうから。
結局他人の心なんて、分からないのだ。
気になる雑貨屋さんを覗いていたところで、ウォルターと再び出くわしたのは幸運だったろう。いつのまにやら隣に立っている彼に気づいて、柚春は思わず目を丸くした。
「……ウォルターさん? いつからそこに?」
「稲積がそこのキャンドルをじっと見つめて、難しい顔してる時からかなぁ?」
「声かけてくださいよ、もう……!」
柚春が唇をとがらせると、彼はけらけらと笑い、アンティーク風のアロマポットなど手にとってしげしげと眺める。
今日はもう、話す機会はないと思っていた。柚春にも用事があることだし。今日は他ならぬウォルターのブラックウッド邸へ出向いて、
メアリ・エヴァンズ
に試食をお願いするつもりだ。弁当箱に詰めた試作メニューの香りを悟られまいとして、柚春は鞄を背に回す。敏腕メイドのお墨付きを得るまで、彼に食べてもらうのはまだ早い。
「へぇ。お香のスティック? こんなものもあるんだねぇ」
「マッチみたいに擦るだけで香りを楽しめるんだって。手軽でいいね」
まだ早いと、思うのだが……もうすぐ昼時だ。彼もお腹を減らしている頃合いだろうし。ちょうどいいのでは? 彼と過ごす時間の口実ともなるだろう、いやでもやっぱりまだ彼の舌を満足させる料理ができたとは言いがたいし、もう少しメアリに師事して研鑽を積みたいところだ。完璧を期して万全に用意して、ワットをあっと驚かせるのだ。
ちり、と
右耳のピアス
が揺れ、鈴のような音色を奏でる。彼の瞳と同じ色をしたそれに触れ、少し腰が引けた心から勇気を絞り出す。
「あの……ウォルターさん?」
「ん~?」
「少し、外を歩きませんか。紅葉でも見たいな、って」
ウォルターが選んだゼラニウムと金木犀のお香スティックを購入して、店を出た。二人、アーケードの下を歩む。他愛のない雑談が弾み、柚春とウォルターは顔を合わせ笑った。
この上はワットと呼び、手を繋いで歩けたら、それは望外の喜びだろう。けれど今日はひとまず、我慢。人目もあるし、難しいとも思う。誰の目も気にしない! とまではまだ、柚春も至れない境地だ。
けれどいつかは、と胸に秘めて。
「いやぁ。柚春と会えて良かったよぉ、今日は」
「えっ? そう? 僕と会えて嬉しかった?」
「ははは。期末テストの準備をしててねぇ。根を詰め過ぎて疲れちゃったから、少し気分転換に出てきたんだよ」
と言って店々の並びを眺めた彼の横顔は、仕事の充実に輝いている。
「見てて飽きないからねぇ、君は」
「えっ、ちょっと、それってどういう意味!?」
「あはは、教えないよぉ」
彼は一人の男性であるけれど、柚春の教師でもある。柚春はその垣根をいつか取り払うつもりでいるけれど、教師として生徒を想い向き合う彼の姿勢は、魅力的だとも思う。人間としての彼の魅力を、教師という職と切り離しては語れないだろう。柚春が出会い惹かれたのは他でもない、教師である彼なのだ。
いくつかの夢の中から彼がその道を選んだ経緯を、柚春も知っている。
(……なんか、考えすぎちゃうな)
とりとめなくそんな思考が巡りめぐるのは、そう遠くない未来……思い出の日を機に、彼へ想いを告げようと決めているから。そのためだろうか。
キャットロード脇の路地を抜け、寝子島街道に整備される生垣を見つけて、ウォルターは瞳をわずかばかり見開いた。
「ああ、本当だ。これは綺麗だねぇ」
「うん、でしょ? これを見せたくって」
街路樹に色づく葉は赤く、陽光を受けてきらめいている。重なり合う枝葉の下へもぐり、鮮やかな紅葉を二人、全身に受け止める。
「……ワット」
「ん~?」
人通りは少ない。柚春は半ば無意識だろうか、ウォルターの小指をきゅうと握る。
彼も、振り払うようなことはしなかった。ただしばしの間、そうして秋めく景観を楽しんだ。
<< もどる
1
2
3
4
5
…
10
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
キャットロード・セレナーデ
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年01月25日
参加申し込みの期限
2023年02月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年02月01日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!