怪人セブンの邂逅｜リアクション

怪人セブンの邂逅

　シーサイドアウトレットのボヤ騒ぎからしばらく経ったある日。
　３年７組に転校生がやってきた。
　新緑が教室の窓を彩り、入ってくる風が心地いい。
　その清涼感を一身に纏ったような、深窓の令嬢という印象の少女だった。
「紹介します。東京からやってきた芽森菜々緒（めもりななお）さんです。彼女のお父さんは有名な日本画家です。芽森白山（めもりはくざん）って、芸術科の生徒なら聞いたことあるんじゃないでしょうか？」
　すると、クラスの数名が「おお……」という声を上げる。
「先生、私、ここでは義父の七光りは使いたくありません」
　ピシッとそう伝える彼女に、担任が思わず頭を掻いた。
「……ごめんなさい、先生が悪かったですね」
「私は皆さんと同じ寝子高生になりました。皆さんと同等です。ですので、画家の娘と敬遠せずに仲良くして下さい」
　ゆっくりと頭を下げる菜々緒。その所作のひとつひとつが美しい。
「そういうわけですので、仲良くして下さいね？　では、芽森さん。席は、一番後ろの窓際です」
「ありがとうございます」
　菜々緒は一礼をし、ゆったりと席へ向かい着席をする。
　菜々緒、新しい生活に胸が高鳴り始めていた。
　窓の外を何気なく眺めると、そこには普通科の校舎がそびえ立っていた。
　目線が自然と、１年生のクラスへ吸い寄せられる。

「……あっ」

　急に目眩を感じた。
　菜々緒は手のひらで額を抑える。
　だが、すぐに顔を持ち上げると、口角を釣り上げながら呟いた。

「ののこ様ぁ、これからいつでも一緒ですよ……」
　菜々緒の別人格、七男（ナナオ）こと、怪人セブンは新しい生活に胸が高鳴り始めていた。

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あとがき

担当マスター：焼きスルメ
ファンレターはマスターページから！

【達成度：大成功】

皆様、お疲れ様でした。
無事、ののこのフツウは死守されました。
乾物、完敗宣言です。
プロローグの完全勝利、おめでとうございます。
まさか、怪人セブンの動機を100％見抜く方が出るとは思いませんでした……！

今回のメタなお話。
判定基準は、２点。
・ののこを如何に守りきるための具体的な対策を立ててあるか？
・セブンの動機を推理して、どこまで近付ける事ができるか？

前者は【ガード】班、【対セブン】班の皆様の貢献が大きかったですね！
情報網の構築が特に素晴らしかったと思います。
これにより、班内に情報を行き渡らせることができましたから。

後者は的中者が１名。誰かはリアクションで言及されています。
アクションを見て、乾物は「あ、負けた」と思いました（苦笑）
他の方々も良い線いっていたのですが、『創世記３章の７節』をぴったり言い当てたあの方がずば抜けていました。
マジでなぜ分かった……！？
今回のＭＶＰです。彼女のおかげで、次に繋がる展望が見えましたから。

それと、あれほど個別行動は危険と難易度で示唆していたにもかかわらず、個別行動が見られました。
どうなったかはリアクションでご確認くださいませ。
今後の乾物のシナリオの傾向の一端という事で。

個別コメントと称号（肩書き）授与は目立った動きのある方にお送りします。
では、本編開始まで、しばしごゆるりとお寛ぎ下さいませ……。

それと、この度は暗号分の記載ミス、大変失礼いたしました……！！！
深くお詫び申し上げます……。

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