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Who Knows What Love is?
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街灯もありけっして暗くはないが、駅に向かう道にはひとりの通行人の姿も見かけない。赤信号で足を止めても、一台の車とて見かけなかった。
店内ではあれほど弾んでいた会話が、外に出たとたんしぼんでしまった。
何か言いかけては引っ込め、口に出しても言葉のキャッチボールにはならない。バウンドもせず足下に転がるだけだ。
七瀬は口をきくのをやめた。
ウォルターもだ。左手に傘の柄をもったまま黙々と歩いている。
傘の外は雨音がつづくも、傘の内だけはサイレント映画のように静かだった。文也という媒介が欠けたことで、店内で生じた短い沈黙がよみがえったのだろうか。
「あの」
寝子島駅が見えたところで、ぽつりと七瀬が告げた。
「正直に明かします。先生が店に姿を見せるまで、僕、先生のことを話してました」
「僕のこと?」
「はい。文也さん……『思ひ出』のマスターさんに、です」
ふぅん、と言うウォルターは、特に気分を害した様子ではなかった。かといって、どんな話があったのかと興味を抱いた様子もない。
「気になりませんか?」
「気にならないとは言わないけど」
ウォルターはにこりとする。
「倉前が僕のこと、悪く言うとは思えないからねぇ。むしろ聞いたら照れてしまいそうだ。だから内容のほうは伏せておいてよ」
ウォルター先生らしい受け止めかただと七瀬は思う。
それに、僕のこと信頼してくれているのも何気に嬉しい。
もうじき駅だ。
ええい、訊いてしまおう。
自分の気持ちに素直に、と文也さんも言ってたじゃないか。
「先生、前に僕、迷子になった先生を黄昏の世界に探しに行ったことがありましたよね」
「あったね。よく覚えてるよ。倉前のヘッドバッドが痛かったことも」
破顔したウォルターだったが、まもなく顎に手を当てることになる。
「もしも」
と七瀬が彼を見上げたからだ。
「もしも……僕が迷子になったら見つけてくれますか?」
「神妙な顔をして、何を言うかと思ったら」
ウォルターは笑顔に戻っている。
「探しに行くに決まってるじゃないか」
「それは僕が、先生の元教え子だから、ですか」
「ちがうよ。君が僕にとって特別だからさ」
「……!」
七瀬はまた左胸に手をやっていた。とっさに足下に視線を移す。水たまりにはとどめなく雨粒が落ち、ずっと波紋を生じさせていた。ウォルターのほうを見られない。きっとまた赤面しているだろうから。
「へ、変なこと聞いてすみませんっ」
なんとか笑ってごまかしたつもりだが、ごまかしきれていないなと思った。
ねこでんに乗りシーサイドタウンまで行く。
七瀬は断ったのだが、ウォルターは家まで送ると言い張った。
「駅から走ってもずいぶん濡れそうだ。風邪を引いちゃいけないからねぇ」
結局七瀬は折れて、ウォルターと電車を降りてマンションの前までともに歩いた。
僕にとって特別、という言葉がまだ、聞いたときと同じ、いや、それを上回る熱量で七瀬のなかにとどまっている。
もう家か。
そろそろ先生ともお別れだ。
離れがたいと思っているのは、きっと僕だけ。
「ありがとうございました」
マンション入り口の軒下で、七瀬はウォルターと向かい合った。
行動するならこのタイミングしかない。
なんとなく今の関係が崩れる気がして、避けとった呼び方――。
踏み出していいのかな。
踏み出そう。
「ウォルターさん」
呼びかける。『先生』をつけなかったのは初めてだ。
「うん?」
こうなったら言うほかない。今の気持ちを。
はっきりと。
素直に。
「好きです」
するとウォルターは、七瀬が知る限りで最上の、優しい笑みを浮かべたのだ。
「知ってるよ」
――『Who Knows What Love is?』 了
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あとがき
担当マスター:
桂木京介
ファンレターはマスターページから!
桂木京介です。
柏村 文也様、倉前 七瀬様、あらためまして、リクエストありがとうございました!
ご存じかと思いますが私は、プライベートシナリオでは毎回、裏話を交えた長文のメッセージをコメント欄でさせてもらっております。どうぞお楽しみに。
ご意見ご感想などお待ち申し上げております。
また新たなシナリオで会いましょう。
桂木京介でした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
前回シナリオ
思ひ出語り、恋語り
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオSSS(600)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
定員
2人
参加キャラクター数
2人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年01月04日
参加申し込みの期限
2023年01月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年01月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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