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Who Knows What Love is?
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七瀬くんてば、さっきからやけに自信ないな。
文也は考える。
極端に小声になったり言葉が途切れがちになったというわけではない。だけど文也には彼の口調が、薄いというか色彩に乏しいように思えてならなかった。
「もしかしたら、だけど」
ほんの少しためらったものの、文也は口に出して問うことに決めた。
「君さ、かの先生にとって自分は何者にもなれない、なんて思ってるんじゃないかい?」
「そうですね」
七瀬は微笑した。
しかし七瀬の目には力がない。葉の落ちきったイチョウのような笑みだ。
「僕、自分は選ばれないって思ってます。先生にとっての『たった一人』になる自信がないです」
文也は口を挟まず、七瀬が語るに任せた。
「だって、僕と先生の関係に名前はつかないからです。それに」
ウォルターの姿を思い浮かべる。
教壇でチョークを構え狙いを定めているときも、
ランチタイムにジョークを口にしているときも、
突飛な行動で周囲を翻弄し楽しそうにしているときすらも、
いつだって先生は、どっか寂しそうな瞳(め)ばしとうです。
詳細についてはぼかしつつ、七瀬はウォルターの過去を少しだけ明かした。
「先生にとって大切な人は、きっと昔亡くしたあの人で。だから僕は、恋人とか甘い名前の関係にはなれないし、今の関係のままでいいと思うし……でも、それじゃ嫌だとも思ってるんです」
矛盾していることは百も承知だ。考えが堂々めぐりで、気がつけば最初いた場所に戻っていることも理解している。ただ思いを吐き出しているだけだ。それでも七瀬は、話を聞いてくれる文也の好意に甘えたかった。
「なるほど」
でも、と文也は言うのである。
「七瀬くんが言う『選ばれない』は、『選ばれたい』って気持ちの表れだろう? それに君は、名前のつく関係になったら安心できるのかな? それこそたとえば、さっき言った行き着く先、甘い関係の『恋人』にさ」
七瀬は顔を上げる。
選ばれたいから「選ばれない」と言った――鋭い指摘だと思った。意識していなかっただけでおそらく真実だろう。
それに、安心なのかという問いかけも胸に刺さった。『恋人』と呼ばれれば安心なのか、『パートナー』ならもっといいのか、それでも足りないというのならば、一体どう呼ばれたいのか。『伴侶』、『連れ合い』。『ソウルメイト』、いずれも実態からは遠いように思えてならない。
いやそもそも、彼との関係を何か、名前のつく間柄に押しこめたいと思っているのか?
「すまない」
文也はまたこめかみを指先でかく。
「七瀬くんを問い詰めるつもりじゃないんだ。私はね、恋を知らない人間だから。純粋な疑問として呈したつもりさ。答えがほしいわけでもないから」
「わかっているつもりです。あと、僕にも結論は出とらんです」
七瀬は静かに息を吐き出した。『結論なんか出ない』という結論が出たような気がして、少し肩が軽くなった気がした。
「人を好きになるって難しいことなんだね」
「ええ。難しいことなんですよ」
「だから私には手が届かない」
「そんなこと」
「あるのさ」文也は言った。「人は、簡単には変わらないから」
期せずして文也は、わずか前に口にした言葉を繰り返していた。
胸に棘(とげ)が刺さっているような気持ちだ。氷でできた棘が。それも、細かい亀裂の入った。
婚約者だし、いずれそういう意味で好きになれると思ってた。
でも、そうはならなかった。俺も彼女も。
「……うん、やはり難しい」
言いながら文也の唇は、薄い笑みをかたちづくっている。
「珈琲、もう少し淹れようかな」
席を立つと文也は、振り返ってキッチンに向かったのである。
湯を沸かし、少しだけ淹れはじめる。このとき文也は、マシンのコーヒーメーカーを使わなかった。
かたわらに積んだ本に手を伸ばすこともなく、七瀬は黙って彼の背を見上げている。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
前回シナリオ
思ひ出語り、恋語り
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオSSS(600)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
定員
2人
参加キャラクター数
2人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年01月04日
参加申し込みの期限
2023年01月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年01月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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