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Who Knows What Love is?
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七瀬の背後で、からりと戸口が開く音がした。
「おや、お客様かな」
「ええっ!」
文也の何気ない反応と比較すると、七瀬のそれはいささかオーバーアクションのきらいがあった。
「そんなに驚かなくたって。ここ喫茶店だからね、お客も来るさ」
「失礼やけど、僕以外に客がくると思っとらんかったので……」
文也は苦笑せざるを得ない。
「そんなことはないんだよ。まあ、イベントをやってない日の店内は穏やかなものだけど」
「いえ、でも僕が驚いた理由は」
店を訪れた青年も驚いているようだった。
すらりとした長身、整った西洋人の顔立ちで、切れ長の目に青い瞳が印象的だ。うっすら濡れた黄金の髪も美しい。年齢は二十代後半から三十代前半と見受けられたが、どことなく少年ぽい顔立ちゆえ、もうすこし年長かもしれなかった。着ているのは薄手の白いセーター、あとは洗いざらしのジーンズを合わせているだけなのに、ハイブランドの広告モデルみたいだと文也は思った。自分が同じ服装をしたところで、同じモデルでもスーパーのチラシに登場するのがせいぜいだろう。
「奇遇だねぇ」
ウォルター・B
は言った。
「たまたま入った店で倉前に会うなんて」
「先生っ!」
我知らず七瀬は、自身の左胸に手を置いている。もちろんウォルターには会話の内容を知るよしもないだろう。けれど最前まで彼の話をしていたのだ。なんだか気恥ずかしい。
「隣、いいかい?」
ウォルターは七瀬の隣席についた。服も少し濡れている。雨に追われてやってきたようだ。
「驚いたよ」
「僕も驚きました。お目にかかるのは、イベントのとき以来でしょうか」
と言ったきり七瀬は言葉に詰まってしまった。よくできた手品でも披露されている気分だ。
さっきまで話のネタにしていた相手が突然現れるなんて。
噂をすれば影というやつだろうか。中国では『曹操の話をすると曹操がやってくる』と表現したりもするらしい。といってもこれはどちらかといえば悪い意味で使われる表現だ。七瀬にとってウォルターの来店は、願ってもない幸運といえるだろう。
「店主さんも、お久しぶりです」
ウォルターはにこりと笑う。
「その節は」
愛想よく応じつつ、文也はどこか得心している。
ふむ、なるほど彼が「先生」だったんだ。
七瀬の動揺ぶりからすぐに理解した。
話題の人物がこうもタイミングよく現れるとはね。
奇縁のなすわざだろうか。
ウォルターのことは覚えている。
以前、この店で暗号限定メニューを用意し、挑戦者をつのったことがあった。ちょっとした遊び心の企画だったが、店は大いに賑わったものだ。あの日に彼も、生徒らしき少女と来店していたのである。たくさん来た客のひとりでしかなかったが、燦然とした姿だったこともあって自然と文也の意識に残ったのだった。
間近でつくづくと見ると実際、目を引く容貌である。
希臘(ギリシア)彫刻のよう、と呼ぶにはいささか線が細いか。だとしたら太陽神アポロンという感じかな。おっと、英国人らしいからギリシア神話のたとえは変かね? 英国といえば……ああ、『ブロンドにしたドリアン・グレイ』なんてのはどうかな。待てよ、ドリアン・グレイってそもそもブロンドなんだったっけ?
などと文也の想像の翼ははばたき休まることがない。いくらでも発想がわいてくるあたり、なるほどインスピレーション源になりうる魅力的な人物であることはまちがいない。もちろん外見のみが理由ではなかろうが、七瀬が彼に惹かれた気持ちも理解はできた。
ここでウォルターに「前一緒だったガールフレンドは?」などと野暮を投げかける文也ではない。
「使います?」
乾いたタオルを手渡す。
カウンター席の間隔はさほど広くない。はからずもウォルターと肘付き合わせる格好になり、七瀬は紅潮を禁じ得なかった。体温すら感じられる距離だ。燃える炭のような熱をウォルターに気づかれないかと危惧し、意識してますます頬が熱くなる。
「先生は……このお店のこと、知っとったんですか?」
「うん。前に一度、訪れたことがあってね」
本当なら僕が教えたかった――と口惜しい気持ちにもなるが、それはエゴかと考え直す。ともかくも、大好きな空間を大好きな人とわかちあうことができるというのは無上の喜びだ。それを祝おう。心の中で。
「僕はよく来るんです。古書と珈琲の香りにつつまれて、ひたすらに読書に没頭できるので」
「常連なんだねぇ。おなじみのカフェがあるなんて優雅じゃないか」
「そげんハイソなもんじゃなかです。なんというか、うちみたいな人間は派手な場所や晴れやかな場所には居場所がないので……こう、暗がり暗がりへと」
「暗がり? 僕なら、落ち着く場所と言いたいなぁ。僕も本好きだからね。本の匂いのする場所は好きだよ」
包み込むような笑みを見せるウォルターだ。
まぶたを半分ほど下ろし、水気をふくんだまなざしを七瀬に向けている。
そげん、見つめんでください……先生。
胸が高鳴ってしまうから。
カウンターに置かれた手に、自分の手を伸ばしたくなってしまうから。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
前回シナリオ
思ひ出語り、恋語り
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオSSS(600)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
定員
2人
参加キャラクター数
2人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年01月04日
参加申し込みの期限
2023年01月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年01月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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