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- 00月00日生 00歳
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寝子暦1371年のハッピー・ハッピー・ハロウィン☆デイズ！
「いやあ、できた子だよクロはさぁ～。寒くなるのを見越してあらかじめこたつをセッティングしただけじゃなく、あんだけ遊んでる最中に、しっかりピザまで頼んでくれて。不出来な妹のできることといえば、チキン＆ポテトをパクつくくらいで」
「そりゃどうも、っていうかシロ、チキンもポテトも取り過ぎじゃない！？ 三等分三等分、守れ配分スリー・イズ・ア・マジック・ナンバー！」
「ま、クロも１切れずつ多くピザ取ってるし。お互い様だね～」
「私は小食だから気にしないで、志桜里君も獅百合君も私の分を取ればいいと思うよ」
アフターパーティは継続中、レトロフューチャーなリズムマシン、魅惑の８０８サウンドあふれるヒップホップアルバムをBGMに流しながら、志桜里獅百合に秘月の三人は腹を満たしながらトークに花を咲かせていた。
「にしてもこのアルバムの先見性にはいまでも驚かされるよねえ。やおやの使いかたが絶品すぎて。もう十何年経ってるけどまだこの時期のフォロワーいるくらいだし」
「まああたしは次作のほうが好きなんだけどさあ」
「そんな凡庸な意見は求めてません」
「凡庸言うなせめて煩悩まみれとか言え」
「煩悩本能Ya know I'm sayin'？」
「残念あたしはむしろinsane」
空中戦のように飛び交う志桜里と獅百合の言っている意味は正直秘月には半分くらいしかわからないが、なんだか楽しそうであるし自分もまったり楽しい気分にもなる。たとえるならば二匹の子猫がじゃれあっている様子を見ている心地というか。
アクロバット空中戦ゆえ話題の方向も飛び飛びだ。
「ああいうのはハーコーって言わないから」
「んなこと言ったらオールド・スクール全部ハーコーじゃないって言うのかよ」
やはり秘月には難解な音楽談義になったかと思えば、
「やっぱ江戸川乱歩だよねえ、『二銭銅貨』nickel backって感じで」
「短編が多いからまあ読める。安楽椅子だっけ、あーちがう『人間椅子』か、変態チックでいいやねえフェティシストの理想型って感じでさ」
いつのまにか読書にまつわる話題になったりもする。これなら秘月も得意分野なので、
「乱歩のフェチシズムというなら、長編だけど『パノラマ島奇談』が狂気の果てみたいな内容で最高だよ」
と参戦した。
「そうそう。私たちも気付けばアーティストの端くれになってるけれど」ここでまた話題は急転換だ。志桜里が言う。「この間のインタビューには焦ったわ。現代のヒップホップアンセムを教えて！ って言われたけど……小さい頃から聴きすぎてて『どこからが現代！？』って」
「志桜里君による『現代』の定義を含めて訊きたかったのでは？」
秘月の言葉に「なあるほど」と応じて、「どこからかなぁ、やっぱテキサス勢の台頭から？ いや古すぎるか。日本だとそうねえ……」と志桜里は考え込むのだった。
「そんなことよりも」
ぐいと割り込んできたのは獅百合だ。革ケース入りのスマホを取り出し秘月に見せた。
「どう？ この写真。クロそっくりじゃない？？」
自撮り写真のようである。確かによく似ている。
秘月は二三度目をしばたいた。
「本当だ。ていうかこれ獅百合君なんだよね？ 志桜里君じゃなくて」
「そーそー孟徳、瓜二つっしょ？ 首から上だけなら背は分からないし、完璧なクロのコスプレ、これでときどき登校するくらいの自信作！」
「ときどき登校するんじゃねーですよシロ。友達が『背伸びた！？』とか驚くからマジやめて」
志桜里からクレームが飛ぶが、へへ～と獅百合は悪びれた様子もない。
「クロに怒られるのもセットで楽しんでるというか、なんだろうね」
「変身願望ってやつだろうね」秘月は眼鏡の位置を直した。「だったらたまには、志桜里君も獅百合君に化けてみるとか」
「やだよ化けるなら秘ぃのほうがいいよ」
「私っ！？」
「うん。もてそうだし」
「駄目だよシロそれは駄目。なぜってひーちゃんはあたしのものだから」
言うなり獅百合は秘月に腕を回し、ぎゅっと抱きしめて頬を寄せるのだ。
「あげないよ。あっちいけしっ」
「なにその一足飛びの結論、っつーか秘ぃは私が先にツバつけてんのよ」
負けじと志桜里も秘月に抱きつく。頬もすりすりして夢心地である。
「あー、秘ぃの肌ってばスベスベ～。たまご肌ってやつだよねえ、卵城だけに」
「卵城に劣情抱いてんじゃないよエロクロ、ひーちゃん困ってるだろー」
言いながらも獅百合も秘月をはなさないのだ。
姉妹に両側から抱きつかれ、秘月はひたすら焦るしかない。
少々同居人には気づかれてるような気がしてたけど、まさか知っててやってる！？
そんなことないかな。
どちらにせよ、おおっぴらに行動できる志桜里獅百合姉妹に、ちょっとあこがれる気持ちもあった。
「そりゃどうも、っていうかシロ、チキンもポテトも取り過ぎじゃない！？ 三等分三等分、守れ配分スリー・イズ・ア・マジック・ナンバー！」
「ま、クロも１切れずつ多くピザ取ってるし。お互い様だね～」
「私は小食だから気にしないで、志桜里君も獅百合君も私の分を取ればいいと思うよ」
アフターパーティは継続中、レトロフューチャーなリズムマシン、魅惑の８０８サウンドあふれるヒップホップアルバムをBGMに流しながら、志桜里獅百合に秘月の三人は腹を満たしながらトークに花を咲かせていた。
「にしてもこのアルバムの先見性にはいまでも驚かされるよねえ。やおやの使いかたが絶品すぎて。もう十何年経ってるけどまだこの時期のフォロワーいるくらいだし」
「まああたしは次作のほうが好きなんだけどさあ」
「そんな凡庸な意見は求めてません」
「凡庸言うなせめて煩悩まみれとか言え」
「煩悩本能Ya know I'm sayin'？」
「残念あたしはむしろinsane」
空中戦のように飛び交う志桜里と獅百合の言っている意味は正直秘月には半分くらいしかわからないが、なんだか楽しそうであるし自分もまったり楽しい気分にもなる。たとえるならば二匹の子猫がじゃれあっている様子を見ている心地というか。
アクロバット空中戦ゆえ話題の方向も飛び飛びだ。
「ああいうのはハーコーって言わないから」
「んなこと言ったらオールド・スクール全部ハーコーじゃないって言うのかよ」
やはり秘月には難解な音楽談義になったかと思えば、
「やっぱ江戸川乱歩だよねえ、『二銭銅貨』nickel backって感じで」
「短編が多いからまあ読める。安楽椅子だっけ、あーちがう『人間椅子』か、変態チックでいいやねえフェティシストの理想型って感じでさ」
いつのまにか読書にまつわる話題になったりもする。これなら秘月も得意分野なので、
「乱歩のフェチシズムというなら、長編だけど『パノラマ島奇談』が狂気の果てみたいな内容で最高だよ」
と参戦した。
「そうそう。私たちも気付けばアーティストの端くれになってるけれど」ここでまた話題は急転換だ。志桜里が言う。「この間のインタビューには焦ったわ。現代のヒップホップアンセムを教えて！ って言われたけど……小さい頃から聴きすぎてて『どこからが現代！？』って」
「志桜里君による『現代』の定義を含めて訊きたかったのでは？」
秘月の言葉に「なあるほど」と応じて、「どこからかなぁ、やっぱテキサス勢の台頭から？ いや古すぎるか。日本だとそうねえ……」と志桜里は考え込むのだった。
「そんなことよりも」
ぐいと割り込んできたのは獅百合だ。革ケース入りのスマホを取り出し秘月に見せた。
「どう？ この写真。クロそっくりじゃない？？」
自撮り写真のようである。確かによく似ている。
秘月は二三度目をしばたいた。
「本当だ。ていうかこれ獅百合君なんだよね？ 志桜里君じゃなくて」
「そーそー孟徳、瓜二つっしょ？ 首から上だけなら背は分からないし、完璧なクロのコスプレ、これでときどき登校するくらいの自信作！」
「ときどき登校するんじゃねーですよシロ。友達が『背伸びた！？』とか驚くからマジやめて」
志桜里からクレームが飛ぶが、へへ～と獅百合は悪びれた様子もない。
「クロに怒られるのもセットで楽しんでるというか、なんだろうね」
「変身願望ってやつだろうね」秘月は眼鏡の位置を直した。「だったらたまには、志桜里君も獅百合君に化けてみるとか」
「やだよ化けるなら秘ぃのほうがいいよ」
「私っ！？」
「うん。もてそうだし」
「駄目だよシロそれは駄目。なぜってひーちゃんはあたしのものだから」
言うなり獅百合は秘月に腕を回し、ぎゅっと抱きしめて頬を寄せるのだ。
「あげないよ。あっちいけしっ」
「なにその一足飛びの結論、っつーか秘ぃは私が先にツバつけてんのよ」
負けじと志桜里も秘月に抱きつく。頬もすりすりして夢心地である。
「あー、秘ぃの肌ってばスベスベ～。たまご肌ってやつだよねえ、卵城だけに」
「卵城に劣情抱いてんじゃないよエロクロ、ひーちゃん困ってるだろー」
言いながらも獅百合も秘月をはなさないのだ。
姉妹に両側から抱きつかれ、秘月はひたすら焦るしかない。
少々同居人には気づかれてるような気がしてたけど、まさか知っててやってる！？
そんなことないかな。
どちらにせよ、おおっぴらに行動できる志桜里獅百合姉妹に、ちょっとあこがれる気持ちもあった。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2023年01月15日
- 参加申し込みの期限
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- 2023年01月22日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2023年01月22日 11時00分
