this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
寝子暦1371年のハッピー・ハッピー・ハロウィン☆デイズ!
<< もどる
1
…
77
78
79
80
81
…
85
つぎへ >>
猫の耳に猫の尾、それだけでも仮装としてなりたっているが、そこに
稲積 柚春
はもうひとひねり加えていた。パッチワークを服とメイクにほどこして、すこし怖くてたっぷりはじけたゾンビ姿に変えたのだ。いわばネコゾンビ、衣装は古着をつぎはぎして自作したものだ。ともに歩くウォルター・Bも、同様のコンセプトながら耳は狼で、こちらはオオカミゾンビといったところ。ふたりとも耳飾りをしているが、互いの瞳の色を交換したような色調になっている。
「面白いね。処分する古着があったらほしいと聞いたとき、雑巾にでもするのかと思ったけど」
ウォルターもこの仮装を気に入ったらしい。
「僕の古着とミックスしたんです」
柚春が着る上着の袖も片側の裾も、スラックスの膝まわりも元はウォルターの服だ。逆もまたしかりでウォルターの衣装のほうぼうに柚春の服が移植されている。ペアルック、いや、それ以上のものだといえよう。
ふたりでひとつになれたかな?
柚春は密かに考えているのだ。
この想い、彼に伝わっているだろうか。
察しのいいウォルターのことだから、すでに理解していると思いたい。それこそ古着の話をしたときから。
でも油断はできない。肝心なところで常人ならぬ外しっぷりを披露する彼なのだ。理解はおろかまったく想像だにしていないかもしれない。それはちょうど、動く標的なら百発百中の弓の名手が、止まっている大きな的(まと)の中央を射抜けない話と似ているような気がしないでもない。
日曜日の日中、ハロウィン☆デイズはそろそろ終盤だが熱はまだ、いっこうに衰える様子がない。明日から平日ゆえ誰も彼も仕事も学校もあろうに、まだ夢の途中、いやさ夢のただなかといった風に秋の仮装と祝祭を満喫している様子だ。
柚春はウォルターを誘い、スタンプラリーを楽しんでいた。昨夜のパレードに参加したい気持ちもあったが、彼のほうに急きょ用件ができたとかで、一夜明けてのお出かけとなったのである。
パン屋お菓子屋アイスクリームショップ、書店も八百屋もコインランドリーまで、どこにもかしこにもスタンプ台が設置されていた。スタンプ設置店はそれこそ、星の数ほどあるのではないかと疑ったほどだ。
ずっとウォルターは楽しげで、スタンプを見つけるたび、押すたび、
「ここにもあるんだ」
「このスタンプデザイン、面白いねぇ」
「今度はきれいに押せたよ。見て」
と屈託なく話しかけてくる。日頃の彼よりはいくらか多弁なように柚春には思えた。やはり高揚しているのだろうか。いずれも字面にすれば他愛もない端切れのような言葉ではあるものの、柚春には小さな、砂粒のような大きさの宝石のようだ。
「ねえ、ウォルターさん」
ちょうど十個目のスタンプがたまったところで柚春は呼びかけた。
シーサイドタウンの公園、モノリスみたいなモニュメントのそびえ立っているあたりだ。
「そろそろいいかな? 悪戯」
「悪戯?」
「だよ、前に予告したハロウィンだけの特別な甘いイタズラ。ウォルターさんにだけの限定仕様」
「おっと。覚悟はしていたよ。どんな悪戯をされるものやらと不安で昨夜はよく眠れなかった」
平然とそんなことを言うウォルターだ。もちろん寝不足なはずはなかろう。
柚春は紙包みを用意して後ろ手に隠す。
「食べてくれるって言ったよね? ウォルターさん」
「言ったかな」
「言ったよ」
本当は言っていないのだがこれくらい罪のない嘘の範囲だろう。
食べて、僕を――って言ったらウォルターさんはどんな反応をするかな。
文字通り悪戯心で考える。
あわてふためいて足をもつれさせてしまうかもしれない。
急に真面目な教師の顔で、ダメだよと言うかもしれない。
あるいは「大人をからかっちゃいけないよ」と軽く流すかもしれない。なんとなくだがこの可能性が一番高いと思う。
さもなくば。
オオカミになるかも。ゾンビじゃなくてただのオオカミに。
でもいまの柚春には、ぷかりと生まれた泡のような悪戯心を実行にうつすことはできなかった。
かわりに心に思い浮かべるのは、ブルートパーズ風のピアスだった。
ウォルターからもらったプレゼントだ。今日はつけていないが、つけるときも右耳だけに限定している。
この色がすき。
この飾りがすき。
彼への告白を考えている。時期も決めている。文化祭が終わるころがいい。もうすぐだ。
そのときに彼の目を見て言えるように。
覚悟をしてるんだよと彼に伝えるように。
すきっていっぱい、伝えたいな。まっすぐウォルターさんを見つめて。
昨夜何があったのかはあえて訊かない。過去に何があったのかだって。
ワット――ワットが誰のところに寄り道したって、最後に僕のところに戻ってくれればいいよ。
<< もどる
1
…
77
78
79
80
81
…
85
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
寝子暦1371年のハッピー・ハッピー・ハロウィン☆デイズ!
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
恋愛
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
61人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年01月15日
参加申し込みの期限
2023年01月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年01月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!