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寝子暦1371年のハッピー・ハッピー・ハロウィン☆デイズ!
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今回も飛ばされるような感覚だったが、前に比べればずっとやわらかなイメージだった。
五十鈴はトンネルから外へ、一瞬のうちに転送された。
気がついたとき、五十鈴はハロウィン☆デイズのただなかにいた。賑やかな街だ。行ったことのない、そしてついぞ行くこともなく終わった外国の都市、それこそニューヨークとかパリとかなのかと思ったくらいだ。ここが寝子島だと気づくのにしばらくかかった。
燦然たる光の雨、流れ続ける音楽、どこを見ても仮装している人たち。百鬼夜行という一清の表現は、けっして大げさではなかったと五十鈴は知った。
外見はちょっとおっかないけど、と考える。
でも、これは……こんな楽しみを知らなかった私への、あのお坊さんなりの優しさなのかも。
見るものすべてがものめずらしい。自分が死んでから時は流れ、世はこんな風になったのか。
最初は人の流れが読めず、濁流に放り込まれた笹舟のような気分を味わったが、死んで久しいとはいえ五十鈴は若いのである。すぐ状況を把握できるようになった。
せっかくだし、若い女の子たちがどんどん入ってる建物に入ってみよう。
なんの場所かわからないが気にしない。五十鈴は行列にならぶ必要なんてない。そもそもドアすら必要ないのだ。壁をすり抜けて入ってみる。
狭いな。
閉口した。どうやらロッカーの中に入り込んだようだ。
でも……あれ?
五十鈴はロッカー内の異物に気がついた。すぐに悟る。
小さいけどカメラみたい。
五十鈴の住む(棲む?)トンネルはいわゆる心霊スポットなので、毎年特に夏場には、肝試しと称する若者たちがカメラ片手にやってくる。十何年も彼らは一眼レフで『心霊写真』を撮影したがっていたが、ある時期からそれがビデオカメラに変わり、あれよあれよというまに小型化していった。最近ではヘッドマウントカメラとかいう頭に取り付ける超小型カメラまで登場している。なので外界から隔絶されていようと、五十鈴はカメラの進化には詳しいのである。
ロッカーから出てみる。女性の更衣室だった。たくさんの女子が、思い思いの仮装に身を包んでいる。例の扉には『故障中』の張り紙があり鍵が掛かっていた。
五十鈴はもう一度ロッカー内に入った。やっぱりだ。カメラは動いている。しかもよく見れば、扉に極小の穴があけられているではないか。
盗撮ね。
女性更衣室に仕掛けたカメラ、古典的かもしれないが下劣な犯行なのはまちがいない。
五十鈴はすぐに更衣室から出た。外に警備の警官さんがいる。知らせなくては!
だけど問題は知らせる方法だ。きっと自分の姿は見えないだろう。霊感の強いおまわりさんがいれば別だが、あるいは……?
強い縁(えにし)って、お坊さん言ってたよね。
信じたくもなった。まもなく五十鈴は吐前亀二郎を見つけたからだ。これだけ人でごった返しているのに、見つけるまで数分とかからなかったのは奇跡に近い。それも、もっさりしているばかりであまり目立たぬ亀二郎だというのに。
「あ、亀ちゃん!」
飛ぶようにして近づき呼びかけると、「はいー!?」と言ったきり亀二郎は絶句したのである。分厚い眉毛の下からちょっと目が出ているように見えるのは気のせいではあるまい。
「すず姉、その格好は!?」
思いも寄らぬ反応だ。亀二郎は大口を開けている。前回再会ったとき、五十鈴は亀二郎を見て白くてムクムクの大型犬を想像した。いまの彼はさしずめ、『あっけに取られている大型犬』だろうか。
「格好?」
我が身をかえりみてようやく五十鈴は自分に起こった変化に気がついた。彼女の一張羅にして現在唯一の服装、オールドスタイルの黒いセーラー服ではなくなっていたのだ。黒いドレスである。生前には夢想もできなかったようなデザイン、有機的な刺繍も美しい。天女の羽衣のようなショールもかけていた。
「ああー、あのお坊さんが不思議な法力で着せてくれたのかも。気分だけでも、って」
「お坊さん? 法力?」
「説明はあとあと。それより聞いてよ。じつはあっちの更衣室にね」
五十鈴が近づくとなぜだか亀二郎は目をそらせる。
「って聞いてる?」
「聞いてるよう」
もう還暦だというのに、亀二郎の口ぶりたるや子どものようだ。頭をかく。
「でもすず姉がセクシーすぎて、その……」
「もうっ!」
五十鈴は両手を腰に当てる。刑事さんでしょしっかりなさいと亀二郎を叱咤した。
まもなく婦警(パンツスーツ姿だった。私服警官らしい)が駆けつけてきてロッカーを調査しカメラを発見したのである。
「お手柄だね、すず姉」
亀二郎は五十鈴に敬礼した。この間に亀二郎は挙動不審な男を付近で発見、職務質問してカメラの外部モニターを見つけ出したのである。男はそのまま署に任意同行となった。デニム帽にデニムシャツ、ベージュ色のジャケットという個性的なセンスの男だ。つつけばまだ余罪がありそうだった。男は警官に連れられ、うなだれながらパトカーに押し込められた。
パトカーを見送ってから五十鈴は尋ねた。
「でも亀ちゃん、ロッカーのカメラ、どうして存在がわかったって説明したの?」
まさか地縛霊が見つけてくれたとは言えまい。
「なあに、順番を逆にしたんだよう。つまり職質した犯人の所持品から推理した、ってね。手練手管ってもんだね、はいー」
ふおふおと笑う亀二郎は五十鈴と遭遇したときとは大違いで、なるほど老獪な口調だ。やり手老刑事の面目躍如であろう。
一件落着ということで、と五十鈴は言った。
「ねーねー亀ちゃん、ご褒美にサイダーおごってよ。あったかいパンケーキなんかもあったら最高だなー?」
「もちろんと言いたいとこだけどさ、オレ、まだ仕事なんだよう。日付が変わるとこまで」
「終わってからでいいよ。あ、でもそんな時間じゃもう店とかやってないか」
なら大丈夫と亀二郎は言うのである。
「この時代にはね、二十四時間営業のファミレスってのがあってねえ。もっと高級なとこ案内できないのが残念だけどさ」
やった! と五十鈴は手を打った。
どうやら今夜は、久しぶりにあったかい食べ物にありつけそう。
しかも幼なじみの亀ちゃんとだ。素敵じゃないか。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
恋愛
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
61人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年01月15日
参加申し込みの期限
2023年01月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年01月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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