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寝子暦1371年のハッピー・ハッピー・ハロウィン☆デイズ!
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臨時の更衣コーナーは混雑していたものの、運よく空きを見つけて萌は飛び込んだ。
ヴァンパイアなプリンセス、題して『吸血姫』なゴスロリコスチュームで、小走りに駆けて野菜原ユウを探す。
いた。
街灯の下でユウは待っていた。もちろん仮装した姿で。
ブロンドのカツラに革鎧、腰には剣があり背中には円形の盾、とがった耳を装着しているところからして、トータルイメージは『エルフの戦士』といったところか。なるほど今年はファンタジックな衣装というわけか。
「お待たせー♪」
萌は元気よく呼びかける。
ファンタジーモチーフなあたりは偶然の一致にしても相性ピッタリ♪
と萌の心ははずみ、さらに、
ヴァンパイアとエルフかぁ……禁断のカップルって感じ☆
ロマンティックなときめきで、ビリビリくるくらいしびれるのである。
しかしユウは萌のカミングには気がついていない様子だ。ずっとうつむいてスマホを操作している。
だったら、背後から迫っておどかしちゃおう。
MMRの活動で、鍛えに鍛えた隠密能力だ。抜き足差し足忍び足、ウサギを狙うワニのごとく音もなく近づいて、
「トリック・オア・トリート! お菓子くれないと血を吸っちゃうゾ☆」
がばっと襲いかかるように大声をあげた。両手もふりあげて渾身のヴァンパイアポーズだ。
「おお」
にもかかわらずユウの反応たるや湿った花火のようではないか。
「ユウくんどうしたのー? テンション低いぞー! がおー☆」
「“tension(テンション)”って『緊張』って意味だから高いの低いので表現すんのはおかしいってなんかの漫画に書いてた」
「それが低いっちゅうねん! 『テンション』でなきゃ『熱』が低いってばよー!」
するとたちまちユウは破顔して、にししっ、と彼のトレードマークたる笑みを見せたのである。
「わりーわりー、ちょいぼんやりしてて。熱が低い? なにを言う、オレはいつでもホットな野郎だぜいっ!」
おりゃーおりゃーと威勢よく玩具の剣を振り回すユウなのである。チャイルディッシュだがそれがいい。さっきのは一時の気の迷いなのだと萌は胸をなで下ろした。
しかしよく見ればユウの剣はパーティーグッズ丸出しの安っぽいオモチャ、衣装も同様にペラペラのチープさで、カツラにしたって百均のビニール紐をほぐしただけの激安具合だ。盾にいたっては、かつてアメコミヒーローに扮していたときのシールドに茶色のテープを貼っただけのやっつけ仕事ではないか。完成度という意味では以前のコスプレに比べると、ずっと低いように思えてならない。
もしかして、受験勉強とかがあるから、かな。
時間が足りなかったのだろうか。寂しく思う。
迷いを振り切り気を取り直し、萌は底抜けに明るく告げるのだ。
「じゃ、カレー食べに行こっ☆」
「おいハロウィンパレードだろ、パレード!」
「パレードのついでにカレー食べようよ♪」
「その発想がおかしいからマジで」
「あ、カレーうどんだけは今回パスね」
「て聞いてねーし!」
「衣装にカレーが飛び散らないように……ううう、苦渋の決断……」
「マジ聞いてねーなオイ!」
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そろそろいいかな?
「義弘先生、ちょっとパレードから抜けませんか?」
「いいよ」
首尾良く広い場所まで出ると、王女の智瑜はだしぬけに、王子の義弘に呼びかけた。
「トリックオアトリート!」
ドキドキで胸がはち切れそうだ。義弘が戸惑ったり、「お菓子なんて持ってきていないぞ」と驚く姿を想像していた。そうなったらとっておきのトリック(いたずら)として、
先生、大好きって言いながら抱きしめようかな――。
と決めていたのだ。いやもっと大胆な行動すら考えていていたくらいだ。ところが、
「そう言うと思って」
ポケットに手を入れた義弘は、グミキャンディの包みを取り出したのである。海外製、しゃれたデザインだ。
「用意してきた」
ええーっと声が出そうになったが智瑜はなんとかふみとどまって、ありがとうございますとグミを受け取る。持って帰って食べよう。きっと甘酸っぱい味だと思う。いや、苦いかも。
「じゃあ先生からも聞きたいです。『トリックオアトリート!』って」
「いや、私はお菓子は必要ない。ここまでの道中でたくさんもらったからな。すでに炭水化物の一日の摂取許容量を超えている」
かっちりした隙のない回答は、さすが義弘先生とは思う。仕方ない種明かしもしよう。
「でも私お菓子、用意してなくて」
それでもわくわくはしてしまう。だったら義弘先生からのいたずらが期待できるからだ。
「なら、なおさら言う必要はないじゃないか。宮祀を困らせるつもりはない」
困らせるつもりはないと言ってもらえるのは嬉しいけれど、そうじゃないんですと智瑜は言いたい。
むしろ困らせてほしいくらい、なのに。
こういう機微は朴念仁の彼には通じないのだろうか。
「あ、あとですね先生、うちのお店に寄っていきません? 宮祀青果店。お祖父ちゃんとお祖母ちゃんが待ってて」
ところが義弘はこの提案にも難色を示した。
「いや、いくら今日がハロウィンだからといっても、こんな浮かれた服装で生徒の保護者にお目にかかるわけにはいかない」
そんなかしこまったものじゃありませんからとか今日はお祭りですからとか智瑜がいくら言っても彼は頑として首を縦にふらなかった。智瑜の前ではファニーな姿を見せることもあるが、基本的に義弘は堅い人物だ。
かくして智瑜の、祖父母へのサプライズ計画も不発に終わったのだ。
お祖父ちゃんとお祖母ちゃんに、「私の王子様です」って紹介しちゃおうかと思ってたのに。
ふたりとも寛大だから、「孫をよろしくお願いします」なんて言って既成事実になっちゃうかもとか期待していたのに。
けれど逆に言えば、この発言は義弘の誠実さのあらわれだとも思える。
「途中までは送ろう。でもそこまでだ」
王子義弘は先に歩き出した。
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まゆらと千絵はハロウィンパレードをゆく。
いつぞやのバトルを回想するように、魔法少女同士のやりとりを再現しながら。
「クリムゾンスプラッシュ!」
とまゆらが声を上げれば、
「わ、私が本物だから!」
と千絵が返すのだ。
偶然その場に居合わせた元ミスティ担当の作画スタッフがこの発見をSNSに報告し、テキストオンリーながらちょっとした話題をさらったとか。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
恋愛
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
61人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年01月15日
参加申し込みの期限
2023年01月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年01月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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