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寝子暦1371年のハッピー・ハッピー・ハロウィン☆デイズ!
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もう四ヶ月近く経ったのかと思えば、時の流れの早さに驚くほかない。
なぜってまだなお心の疵(きず)は、指で押さえなくても痛むから。とうに塞がり血は止まり、かさぶたがきれいに剥がれ落ちていようとも、刃でえぐられた白い痕跡は、蝶の翅のごとく疼(うず)いて存在を主張する。
僕は心が狭いのか。
ヒュー・ヒューバート
はわが身に問うた。
狭い……んだろうな。
まぶたを震わせる。
恋人――水樹に抉(えぐ)られた心は、いまなおヒューを責めてやまなかった。
春頃から水樹の様子が、どことなく変だとは気づいていた。気づいてほしいとメッセージを送っていたのだろう。けれどヒューは受け取ることができなかった。眼前の仕事の忙しさにかまけて、あるいは彼女が伏せているカードをめくるのが怖くて、ひたすらに目をそらしていたのではないかといまでは思う。
だから、
「ごめんなさい……私、ヒューのこと裏切った……」
あの日水樹が声を震わせ告白した内容に、ただ被害者として打ちのめされていていいはずはないとわかっている。
僕が水樹を追い詰めたんだ。
たった一夜の過ちとはいえ裏切ったのは水樹だ。けれどもっと早く自分が彼女から言葉を引き出せていたら、ここまで重い話にはならず、したがってここまで尾を引くことはなかったのではないか。
罪悪感からか水樹はヒューから距離を置くようになり、最終的には許したはずなのに、ヒューも水樹とのあいだに薄いフィルターを感じている。もちろん想う気持ちは消えていない。水樹も同じだと思う。だからだろう。少しずつ関係は修復しつつあった。
といっても距離ないしフィルターがゼロになったわけではない。
たとえコンマ数ミリであろうと、以前にはなかったものが挟まったままだ。
去年の今頃なら、とヒューは思った。
どんな仮装でハロウィンに参加しようか、って水樹と話し合ってただろう。
水樹との待ち合わせ場所は駅前の時計塔の真下だ。まだ彼女の姿は見えない。
ほんの数ヶ月前まで、水樹を待つ時間は永遠のように長く感じられたものだったのに。
現在(いま)はできるだけそのときが遠のいてほしいと願う自分がいる。
頭を整理するために。強張った心をほぐしておくために。
時計塔への道を
城山 水樹
はうつむき加減でたどる。
すでに夜、さしかけられる影はないのに、夕暮れどきのように長い長い影が塔から伸びて、自分ひとりを黒く塗りつぶしているように思えてならない。ここで横飛びしようが影は移動して自分を包むだろう、そんな確信があった。
影の外はカーニバルだ。思い思いのハロウィンコスチュームに身を包んだ男女が、笑いさざめきながら通り過ぎていく。コウモリ男にミイラやお化け、みんな楽しそうだ。スーパーヒロインの親子ペアがちらりと見えたし、エルフとヴァンパイアというカップルもあった。
そういえば今年は、とくに仮装はしてない。
普段着以上おめかし未満の自分に水樹は気づいた。まだ姿は見えないが、きっとヒューも同じだろう。
……去年の私たちならきっと、ハロウィンの一ヶ月以上前からどんな衣装をするか楽しく相談してたよね。
期せずして水樹は、ヒューとほぼ同じことを考えている。
互いに仕事が忙しかったというのもある。水樹の場合は大学のスケジュールもあるのだからなおさらだ。けれど時間的な要因だけではない。そんなことを考える気持ちの余裕がなかったのだ。
もう終わりなのかな。
ダメダメ、ネガティブになっちゃ!
心の声が水樹に声を上げた。声は檜山友美のものである。
もやもやした気持ちにたえかねて、先日水樹は同業の友達、友美に自分とヒューのことを明かしたのだ。聞くなり友美は「いきなりヘヴィじゃん」と頭を抱えた。でも投げ出したりすることなく、友美は彼女なりに一緒にどうしたらいいかを考えてくれたのである。終わりだなんて友美は一言も言わなかった。むしろここからが始まりだと言ってくれた。持つべきものは友達だと思ったものだ。
ま、しっかり叱られもしたけどね。
友美のアドバイスを短く要約すれば、『逃げるな』の四文字になる。
「彼のこと好きなんでしょ。だったら、彼と向かい合わなきゃ!」
そう。
私はヒューが好き。
偽りのない気持ちだ。
だから逃げるな、私。
時計塔にたどりついた。
「待った?」
水樹はヒューに呼びかける。彼の目をしっかりと見すえながら。
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「なんか人増えてきたね」
真白は紅美に告げた。
気がつけばパレードは、行進というより行列、遅遅として進まぬお盆帰省の渋滞のようになってきた。
さすがに過密なのだろう。あまり止まっていては不思議の国のアリスというイメージではなくなる。
「大丈夫? まだこれからどんどん増えてくると思うけど」
呼びかけて真白は立ちすくむ。
みたいね、と言う紅美から生気が消えていたからだ。口調に力がない。目線もずっと足下だ。
「一度抜けて、むこうのベンチで休憩しよっか」
「……うん、オッケー」
すに海岸ちかくまで来ていたので休める場所は少なくない。
「はぐれないように手、つないでもいい?」
どうして? と聞かれる前に真白は説明することにした。
「抜けるだけとはいえこの人混みだとはぐれちゃったら私の身長だと見つけられる自信ないし。小さいのは自覚してるからねー」
なにせ身長百二十センチたらず、この事実はどうしようもないよと苦笑いしてみせたが、紅美は反応らしい反応を示さなかった。ただ、のばした真白の手を黙って取っただけだ。
紅ちゃん?
ただ手をつなげばいいだけなのに、紅美は指を絡めてきた。そして、
「つれてって」
力なく微笑した。
いま、自分と歩いている彼女は誰なのだろう。真白は思う。
紅美なのか。
施設から逃れた直後の一時期、自分の家に身を寄せていたころの紅美なのか。
それとも――?
幽霊、だけどうんと魅力的な幽霊のように、紅美はふわふわとした歩みで木製のベンチまで進み、真白と並んで腰掛けた。
「今日はどうだった? 楽しかった?」
まあねと短く応じてから、
「最近さ」
紅美は言った。
「なんかまた、記憶が飛んだりするんだよね。あと、朝起きるとすっげー疲れててさ……パジャマじゃなく普段着だったりすんの」
お菓子を口に運ぶ紅美の声は、糖分という活が入ったのかなじみのものに聞こえる。
どうしよう、真白は回答に窮する。
気のせいだよと聞き流すには重すぎる話だ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
恋愛
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
61人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年01月15日
参加申し込みの期限
2023年01月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年01月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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