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秋色の、どこかの公園で過ごす日に。
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◆落ち葉舞い降る公園で。
「うーん……こんな感じ、かな?」
広場になっている公園の一角で、立ったり座ったりして地面を見つめながら、
稲積 柚春
は独り言ちた。その眼差しの先には色とりどりの落ち葉が転がっている――訳ではなくて。
柚春が作っているのは、落ち葉を使った『落ち葉アート』である。その形や色を活かして地面に絵を描いたり、はたまた落ち葉同士を組み合わせて形を作ったり、その可能性は無限大。
その、落ち葉アートに柚春も挑戦すべく、近くに落ちている色とりどりの落葉を拾ってきては、イメージを膨らませているのだった。今描いたのは、群れになって泳いでいる小さな魚達……のつもり。
魚を大きめの落ち葉と小さめの落ち葉を組み合わせて表現し、草の実やドングリで目や模様を表現する。近くで見ている時は「良いんじゃない?」と思っても、少し離れて見たらイマイチ……なんてこともあるから、なかなかに難しい。
ひょい、とポーチの中にいつものように収まっている、ворに視線を向けた。
「ねえ、вор。ворはどう思う?」
――もう少し魚を増やしても良いんじゃないの?
「そうかなぁ。じゃ、もうちょっと作ってみよっか」
対するворの声はもちろん聞こえるわけもなく、柚春の完全なる自演なのだけど、ворの表情(?)を見れば案外的外れでもなさそうな気がする。カプセルギアのロボットであるворは、けれども柚春にとってはそれ以上の大切な存在と言っても、過言ではないだろう。
出会いからしてそうだ。柚春が引っ越してきてすぐのころ、どこに行ってもなぜか落ちているこのロボットを、踏まれないように端へ避けたり、落とした誰かが見つけやすいよう目に付くところに置きなおしては、また違う場所で目の前に落ちていて。
そんな事を繰り返しているうちに、結局、色々あって柚春はворのギアマスターになった。あれから、もう1年が経つ。
「ようやく秋の格好良いворが撮れるね! 君と出会えたのは、運命だったかな」
カサカサと集めた落ち葉を吟味して、手を動かしながら柚春はворに話し続ける。ворを連れてぬい活するようになってから、色んな所で色んなворを撮るようになって、そうして初めて迎えたのがこの秋なのだけれど。
それまでの経緯を思えば、少なくともворとの間に何か、浅からぬ絆がある事は間違いないんじゃないかな、と思う。そうして、
(あの人と出会えたの、も)
あの人――
ウォルター・B
。彼があると言った運命を、彼の発言だからこそ信じている柚春は、けれどもウォルター自身はその意味をきっと解って居なかっただろう事も確信している。
それは、仕方のない事だ。柚春がウォルターの事を本当には解ることが出来ないように、ウォルターにだって柚春の事を、柚春の気持ちを本当の意味で解ってもらう事は、神様にだって出来やしない。
けれどもだから、神ならぬ自分達は言葉を尽くし、解り合う努力をする。
「だから今度教えて上げるんだ、あの思い出の場所で……っと、出来たっ!」
カサ、と最後の落ち葉を地面に置いて、柚春はぱっと明るい声を上げた。出来上がった落ち葉アートは、1つだけではない――ライオン、ハリネズミ、魚の群れといった細かい物から、落ち葉の微妙な色合いを活かしてグラデーションさせたハートや流星といった大きな物まで、形も大きさも様々な落ち葉アートが、所狭しと並んでいる。
よし、と満足げにそれを見下ろしてから、ちょっと作り過ぎちゃったかな、と小首を傾げる柚春だ。ворとお喋りをしていたら、無意識にどんどん手が動いてしまっていたのである。
しばし『作品群』を眺めてから、はっと気づいてポシェットからворを取り出す。出来上がった事に満足しかけていたけれど、彼女は今日、ворの写真を撮るための装飾として落ち葉アートを作っていたのだ。
何しろ落ち葉なのだから、風でも吹けばあっという間に飛ばされて、折角作ったアートも崩れてしまう。その前に早く写真を取るべく、どこにворに居てもらおうと見回していたら、無情にも一瞬の秋風が吹き抜け数々の力作を崩してしまう。
「あぁ~……」
「……Oh,shit!」
「……って、あれ? ウォルターさん?」
風の行方を呆然を見つめた柚春はだが、その先から聞こえた声と、見覚えのある金の煌めきに目を瞬かせた。半ば確信をもってその名を呼べば、ん? と柚春へとブルーアイズが向けられる。
それは間違いなく、ウォルターその人だった。――ああ、やっぱり彼とも『運命』なんじゃないかな、ворはどう思う?
心の中でそう問いかける柚春の姿に、ぱちり、とその碧眼が瞬きをした。驚いた、という表情そのままの声色が、彼の唇から零れ落ちる。
「稲積ぃ?」
「……」
「あ~……柚春?」
今日は休みの日だと、眼差しに込めて無言の訴えを向ければウォルターは、一拍後に苦笑しながら彼女の名を呼んだ。よろしい、とにっこり微笑み柚春は弾む足取りでウォルターへと駆け寄る。
そうして彼の顔を見上げて、ウォルターさん、と呼んだ。
「今日はどうしたの?」
「あぁ、散歩――をしてたら落ち葉が飛んで来てねぇ」
「……あっ、それ僕が作った落ち葉アートの」
ウォルターの言葉に、先ほどまでの出来事を思い出して柚春は、小さく声を上げる。秋風にさらわれて飛んで行った落ち葉の行方、その先に居たウォルター……すなわち、あの飛んで行った落ち葉がウォルターを襲った、という訳だ。
見れば確かに、ウォルターの髪にもシャツにも、色とりどりの落ち葉が絡まっている。すみません、と謝りつつもその珍しい姿に、似合うな、という素直な感想が湧いてきた――カラフルな紙吹雪は楽しげで、桜吹雪はロマンチックで素敵だけれど、落ち葉の秋色だって負けてない。
「取ってあげる、ちょっとしゃがんで下さい。――あ、でもその前に、メアリさんにも見せなきゃね」
パシャ、と流れるようにスマホで1枚撮影してから、ウォルターの物言いたげな顔にべっと舌を出しつつ落ち葉を取る。ふぅ、と諦めたようなため息が、柚春の前髪を揺らしたのがくすぐったい。
ふふ、とそのくすぐったさのままに微笑んで、柚春はウォルターの手を取った。
「ねぇ、ウォルターさん。一緒に落ち葉アート作ろ!」
「落ち葉アート……ああ、あそこに残ってるみたいな?」
「そう! 幾つかは無事だったんだけど、風で飛んじゃったんだよね」
だから一緒に作ろうよ、と誘いをかければ少しばかり、考え込む表情になる。また落ち葉まみれになったら取ってあげるよ、と請け負えばむしろ胡乱げな眼差しになって「メアリに見せてから?」と、先ほどの写真は不本意だと言外に伝えてきた。
けれども、これは譲れない。それにウォルターだってきっと本気では、メアリに絶対に見られたくないとは思っていないはずだ。
だから「もちろん」と笑顔で頷けば、仕方ないねぇ、と苦笑い。これは了承の意だと理解して、こっちこっち、と握った手を引きворの待つ広場へと戻っていく。
そうして後日、一緒に作った作品と写るウォルターの写真は無事メアリにお披露目され、道理で、とウォルターは悪戯っ子を見るような眼差しを向けられることになるのだが――それはまた、別のお話。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
蓮華・水無月
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年11月30日
参加申し込みの期限
2022年12月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年12月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
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