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【生徒会選挙】威風堂々。挑め、生徒会甲子園！！
◆応援団
生徒会甲子園は競技だけでなく、応援団としても参加できる。
応援のスペースには青山 絢、梓 智依子、佐藤 英二、野々 ののこなど、多くの生徒が集まっている。
応援で流す曲目は先に応募で決めてあり、それに合わせてパフォーマンスを披露する。それぞれの曲ごとにグループを分けて、今日のために練習してきている。もちろんソロでのパフォーマンスでも問題ない。とはいえ校歌など、全員が知っている曲はそこまで派手な動きもないから誰でも参加できる。それに応援の仕方はパフォーマンスに限らず、シンプルに掛け声や腕振りでもよい。絢や智依子は前者、英二やののこは後者である。
応援団に参加した経緯は人それぞれ。
絢は女優志望で、この夏に上映された映画『寝子街闘者 晩夏の陣』でデビューを飾り、高い評価を得た。そこを見込まれて応援団のパフォーマンス要員として指名され、了承した。
（しかし、指名されたのはいいがいったい何を……）
こういう場での応援と言えばチアリーディングのようなイメージがある。だが彼女には別の予感があり、覚悟は出来ていた。そして用意された衣装がバニースーツであり、予感が見事に的中した。
（やっぱり）
彼女は今までのイベントでバニー姿で司会などをした経験があり『青山さんと言えばバニーだよね』という周囲の認識が生まれていた。仕方ないので諦めてそれを手に取ったが、着るのは少し躊躇われた。
その近くでは智依子が準備運動をしている。彼女はかつて天才と謳われたダンサーだった。
それでも引退したのは娘である楓の懐妊と出産があったからだが、今でもダンスの才能は健在だ。今回応援団のメンバーに指名されたのは、新歓祭りの際に行ったパフォーマンスが、皆の印象に残っていたからだろう。
パフォーマンスが始まる前、智依子はウォーミングアップを念入りに行い、コンディションを整える。それほど難しい動きはしないが、心構えとしてしっかりやっておきたい。曲のラインナップは智依子の選んだ曲も入っている。皆で盛り上がれそうなものを選んだので、あとは熱い血の滾りに任せて踊り倒すのみ。この様子は同級生たちに撮影してもらい、あとで楓に見せようと思っている。だからこそ、全力を尽くすつもりだ。
英二はパフォーマンスには参加しないが、精一杯声援を送るつもりだ。そのなかでも特に『バンカラ競歩＜威風堂々＞』に力を入れるつもりだった。もしかしたらデッドヒートになったとき、最後の一押しになるかもしれないから。
そして元気に大声を出すのが得意そうという理由から、ののこを誘って一緒に応援する。
「すごい盛り上がってるね！」
「そうだね」
きらきらとした目で会場をみまわすののこ。他校の生徒も応援でやってきているのが分かる。直接競技に参加するわけではないが、応援の力は侮れない。
「野々さん、目一杯応援しようね！」
「うん！」
そうして一同が準備をするなか、絢はバニースーツを手にしたまま止まっていた。こうなることは覚悟していた。しかし、やはり着るしかないのかという思いは拭えない。かといってこのまま立ち止まってばかりもいられない。観念して絢はバニースーツを身にまとう。
その瞬間。人格が切り替わるような感覚ののちに、もう一人の自分――妖艶で物怖じしない、挑発的な視線を流し目で送るような女に変貌した。
「どんなパフォーマンスをするかって？ 決まってるじゃない。裏校歌よ」
裏校歌。それは現代版・寝子島高校七不思議と言われる幻の校歌。
曲を知らなくても雰囲気で問題ないし、バニースーツで覚醒した絢もいる。
「景気づけにはもってこいじゃない、行くわよ！ 『ここは寝子島 マジで良い島 セーイ？』」
ラップで歌うだけでなくキレッキレのダンスまで披露した。これは想像を超える盛り上がりを見せたし、選手だけでなく他の応援者の気持ちも高めた。その後は智依子も踊り、他の人々もそれぞれのパフォーマンスを披露した。
一方で英二たちは声援を大声で送り続けていた。
「行け！！ 行け！！ ガンバレ寝子高！！」
「ファイト！！」
その投げかけがどこまで届いているかは分からない。けれど、英二は届いていると信じて声を出し続ける。
彼は現在３年生。今期生徒会の活動を最後まで見届けることは出来ないだろう。だからこそ後輩たちをしっかり応援したいという気持ちは人一倍あった。
（野々さんの元気が生徒会にも伝わってパワーＵＰできたら良い感じだよね。それに野々さんも３年生だし……）
ちらりと、ののこのほうを見る。元気いっぱいな横顔だ。
（最後の応援機会だし、しっかり応援して新生徒会メンバーの頑張りを目に焼き付けよう）
応援の形は違っても、皆が熱い気持ちを心に秘めていた。
生徒会甲子園は競技だけでなく、応援団としても参加できる。
応援のスペースには青山 絢、梓 智依子、佐藤 英二、野々 ののこなど、多くの生徒が集まっている。
応援で流す曲目は先に応募で決めてあり、それに合わせてパフォーマンスを披露する。それぞれの曲ごとにグループを分けて、今日のために練習してきている。もちろんソロでのパフォーマンスでも問題ない。とはいえ校歌など、全員が知っている曲はそこまで派手な動きもないから誰でも参加できる。それに応援の仕方はパフォーマンスに限らず、シンプルに掛け声や腕振りでもよい。絢や智依子は前者、英二やののこは後者である。
応援団に参加した経緯は人それぞれ。
絢は女優志望で、この夏に上映された映画『寝子街闘者 晩夏の陣』でデビューを飾り、高い評価を得た。そこを見込まれて応援団のパフォーマンス要員として指名され、了承した。
（しかし、指名されたのはいいがいったい何を……）
こういう場での応援と言えばチアリーディングのようなイメージがある。だが彼女には別の予感があり、覚悟は出来ていた。そして用意された衣装がバニースーツであり、予感が見事に的中した。
（やっぱり）
彼女は今までのイベントでバニー姿で司会などをした経験があり『青山さんと言えばバニーだよね』という周囲の認識が生まれていた。仕方ないので諦めてそれを手に取ったが、着るのは少し躊躇われた。
その近くでは智依子が準備運動をしている。彼女はかつて天才と謳われたダンサーだった。
それでも引退したのは娘である楓の懐妊と出産があったからだが、今でもダンスの才能は健在だ。今回応援団のメンバーに指名されたのは、新歓祭りの際に行ったパフォーマンスが、皆の印象に残っていたからだろう。
パフォーマンスが始まる前、智依子はウォーミングアップを念入りに行い、コンディションを整える。それほど難しい動きはしないが、心構えとしてしっかりやっておきたい。曲のラインナップは智依子の選んだ曲も入っている。皆で盛り上がれそうなものを選んだので、あとは熱い血の滾りに任せて踊り倒すのみ。この様子は同級生たちに撮影してもらい、あとで楓に見せようと思っている。だからこそ、全力を尽くすつもりだ。
英二はパフォーマンスには参加しないが、精一杯声援を送るつもりだ。そのなかでも特に『バンカラ競歩＜威風堂々＞』に力を入れるつもりだった。もしかしたらデッドヒートになったとき、最後の一押しになるかもしれないから。
そして元気に大声を出すのが得意そうという理由から、ののこを誘って一緒に応援する。
「すごい盛り上がってるね！」
「そうだね」
きらきらとした目で会場をみまわすののこ。他校の生徒も応援でやってきているのが分かる。直接競技に参加するわけではないが、応援の力は侮れない。
「野々さん、目一杯応援しようね！」
「うん！」
そうして一同が準備をするなか、絢はバニースーツを手にしたまま止まっていた。こうなることは覚悟していた。しかし、やはり着るしかないのかという思いは拭えない。かといってこのまま立ち止まってばかりもいられない。観念して絢はバニースーツを身にまとう。
その瞬間。人格が切り替わるような感覚ののちに、もう一人の自分――妖艶で物怖じしない、挑発的な視線を流し目で送るような女に変貌した。
「どんなパフォーマンスをするかって？ 決まってるじゃない。裏校歌よ」
裏校歌。それは現代版・寝子島高校七不思議と言われる幻の校歌。
曲を知らなくても雰囲気で問題ないし、バニースーツで覚醒した絢もいる。
「景気づけにはもってこいじゃない、行くわよ！ 『ここは寝子島 マジで良い島 セーイ？』」
ラップで歌うだけでなくキレッキレのダンスまで披露した。これは想像を超える盛り上がりを見せたし、選手だけでなく他の応援者の気持ちも高めた。その後は智依子も踊り、他の人々もそれぞれのパフォーマンスを披露した。
一方で英二たちは声援を大声で送り続けていた。
「行け！！ 行け！！ ガンバレ寝子高！！」
「ファイト！！」
その投げかけがどこまで届いているかは分からない。けれど、英二は届いていると信じて声を出し続ける。
彼は現在３年生。今期生徒会の活動を最後まで見届けることは出来ないだろう。だからこそ後輩たちをしっかり応援したいという気持ちは人一倍あった。
（野々さんの元気が生徒会にも伝わってパワーＵＰできたら良い感じだよね。それに野々さんも３年生だし……）
ちらりと、ののこのほうを見る。元気いっぱいな横顔だ。
（最後の応援機会だし、しっかり応援して新生徒会メンバーの頑張りを目に焼き付けよう）
応援の形は違っても、皆が熱い気持ちを心に秘めていた。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2022年11月26日
- 参加申し込みの期限
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- 2022年12月03日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2022年12月03日 11時00分
