this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
幽霊だって恋をしたいッ!
<< もどる
1
…
4
5
6
7
8
…
13
つぎへ >>
「どうして、死んでまでこんな目に遭わなきゃいけないの……」
シーサイドタウン駅前。活気ある喧騒の中、女幽霊はさめざめ嘆く。
「ねぇねぇ、今からどこ行こぉか?」
ケタケタ笑い、通行人は無造作に女の髪を踏んでいく。
「ぁ……」
痛覚はないはずなのに、言いようのない痛みが彼女を襲った。
「ただ、恋がしてみたいだけなのに……」
力なく笑って、幽霊は座り込んだ。
「幽霊さんの気持ちよく分かるよ~!」
唐突に頭上から声が降ってきた。幽霊は訝しげに声の主を覗き見る。
声の主は、瞳いっぱいに涙を貯めた
鴇波 羽衣
だった。
「恋ができないまま死んじゃうなんて、すっごく悲しいよね……」
いままでの様子を見ていたのだろう。鴇波は、幽霊の身の上に同情して涙している。
純粋な少女。
幽霊の声は震えた。
「同情するなら、」
その震えは、怒りなのだろうか。妬みなのだろうか。
負の感情を向けられても鴇波は幽霊のことをまっすぐ見て、続きの言葉を待っていた。
幽霊は覚悟を決めて、「同情するなら体を頂戴!」と声を大にして言う。
「……いいよ!」
それさえも鴇波は無邪気に受け入れた。
「じゃあ、目をつむってくれる?」
幽霊が感情を殺した声で、鴇波にねだる。
鴇波はおもむろに頷いた。
(どうにかして誰かとラブラブになって幸せな気持ちを味わってもらいたいもん)
少しの願いと少しの恐怖。
(それに、あたしも恋のこと全然知らないから……一緒に勉強させてもらいたい、なんて思ったりして)
それから少しの期待を胸に。
鴇波は幽霊をその身に降ろした。
じわりと胸が熱くなる。
『もういいわよ』
鴇波の脳に直接声が響いた。ゆっくりと目を開けると、最初に自身の大きくなった胸が目に入る。
鴇波は少し恥ずかしいようなくすぐったいような気分になったが、目的のためと思い、考えないようにする。
「どこに行きたい?」
友達に話しかけるように鴇波は笑う。
『じゃあ、動くね?』と幽霊が照れくさそうに言って「うん」鴇波も同じように頷いた。
「ねぇ。一緒にお茶でもしない?」
鴇波の姿を借りた幽霊は、決まり文句を口にし、見ず知らずの男に乳を押し付けた。
(幽霊さんのアプローチ、結構過激だなあ。素のあたしじゃ到底できそうにないことばっかりだよ)
おっぱいを使うなんて……。
鴇波は尻込みするが、結局は幽霊に身をゆだねた。
「い、いや、遠慮しとくよ」
「彼女いるから」
「乳揉ませてくれるわけ?」
しかし何人かに声をかけた結果の反応は以上のようなものばかり。
とても『擬似恋愛』にはたどり着けそうになかった。
(迫ってばかりじゃなく迫られたいというか、もっと優しくされたいというか……)
「ね、ご飯でも食べない?」
鴇波は自身の胸を新たな男に押し付けながら、目を伏せた。
(恋をするからにはお姫様みたいな気分になりたいなぁ)
鴇波の気持ちは揺れる。これで本当にいいのかと。
(……あたし夢見すぎ?)
「ね、レディ? どうしてそんなに悲しそうな顔してるのかな?」
男は押し付けている鴇波の体をそっと押し返した。
「え?」
鴇波は恐る恐る顔を上げた。「信彦君?」今まで気がつかなかったが、同じ学年の
八十八旗 信彦
に声をかけていたらしい。
「やっと気がついてくれたね、羽衣ちゃん」
「あ、あの……」
「ね、デートしてくれるんだよね? どこに行きたいかな?」
「ど、どこって……」
鴇波が悩んでいる隙に、幽霊が答えてしまう。
「美味しいご飯、食べたい」
「HAHAHA! 俺に任せたらいいさー!――HEY! タクシー」
八十八旗はすかさずタクシーを呼ぶ。
「ステラ・デッラ・コリーナでいいかな?」
確認するように聞いてきた。
「え……!」
驚いたのは幽霊ではなく、鴇波自身。
(超高級ホテルじゃない!?)
「あそこのディナーはなかなかだからね。きっと悲しい気持ちなんて吹き飛ぶさ」
「あの、そんなにお金……」
「そんな野暮なこと気にしなくていいよー」
爽やかに微笑む八十八旗を見て、鴇波の胸がとくりと鳴る。
(これは、幽霊さんの気持ち……? それとも……)
ネオンのライトを背景に、八十八旗の横顔をまじまじと見る。
(……なんかあたしまでドキドキしてきちゃった)
タクシーがやってくる。
当然のように、八十八旗は鴇波の手を取って、車内へ促した。
八十八旗はやさしい、理想の王子様のような彼を演じてくれる。
(でもこれはあたしの恋じゃないから、引きずられちゃダメ……)
鴇波は一生懸命笑顔を作って、タクシーに乗り込んだ。
そのとき。
待っていたよと
骨削 瓢
。
閉門時間に追い出された彼は、フラフラとフラグ探しの旅に出ており、フラグに吸い寄せられるように幽霊の前に現れた。
「またまたフラグはっけーん!」
「捕まっててね」
八十八旗が鴇波を抱きしめて守ってはくれたが、「うらめしやー!」と幽霊女はまた、飛ばされてしまった。
「あ、ありがとう! 信彦君!」
嵐のあと。
鴇波はすぐさま頭を下げ、事情を話した。
「なるほどーそういうことだったのかぁ」
八十八旗はなにやら考え込んでから、ニコリと鴇波に笑いかける。
「俺、ちょっと探してくるね」
「う、うん」
「じゃあ、また学校で」
しばらくの間、鴇波はその背を見送った。
八十八旗は当てもなく、歩いた。
幽霊の姿かたちもわからない。それ以前に、彼女の姿を見ることができるかもわからない。
けれど(ここで放っておくのは紳士としてあるまじきこと!)という信念のゆえに、八十八旗は諦めるわけにはいかなかった。
寝子ヶ浜公園のあたりで、「レディ、泣いているんだね?」なんとなく、それとなく、どことなくいるような気がして、八十八旗は声に出して呼んでみた。
返事はなかった。
『私のこと、追いかけてきてくれたの?』
彼の勘は当たっていた。事実、幽霊女は彼の目の前に立っている。
「……」
しかしやはり彼には幽霊を見ることも、その声を聞くこともできないため気がつくことはない。
「レディ、いないのかーい?」
八十八旗は明るい声で幽霊を呼ぶが、目の前の彼女を見つけられない。
幽霊は肩を落とした。彼こそが運命の相手かもしれないのに、話すこともできないなんて。
そのとき女はひらめいた。
『そうだわ、憑いたらいいんじゃない! そうしたら好きな人とずっと一緒にいられるんだもの!』
目をキラキラと輝かせて、女は八十八旗を抱きしめた。
いきなり、ぽこんと大きくなった胸を見て、八十八旗は叫ぶ。
「なんてこった!
恋人
より先に別のレディと身体を重ねてしまうなんて!」
感覚的に女の人に憑かれたということはわかるらしかったが、とり憑かれても、なお、幽霊と対話することはできなかった。
「いやいや、これは決して浮気ではない、」愛しい恋人に言い訳する八十八旗。「はず!」
「そもそも見えないレディだなんて、ましてやホントに一心同体になるだなんて、そんなことあるはずないよね!
そうだ! 俺ってば、きっと疲れてるんだね。
日頃のナンパ疲れかなー?」
恋人に不義を疑われるのがよほど嫌なのか、八十八旗は一気にまくし立てた。
『……ひどいわ!』
せっかくいい男に出会えたと思いきや、彼女持ちのナンパ男だった。
幽霊はその事実に打ちのめされていた。
「こんな日は、さっさと寝るに限るよ。
俺に重なってるレディは、夢の中で口説くとしよう」
『ふざけんな!』
幽霊は吐き捨てて、八十八旗の体から出て行った。
そしてそれにも気づかぬ八十八旗は、怒り狂っているであろう付き人に電話をかけ、悠々と自宅に戻っていくのだった。
午後九時になった。少しずつ、幽霊の力は増していく。
テッテレー。
幽霊は『
分裂
』の能力を手に入れた。
<< もどる
1
…
4
5
6
7
8
…
13
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
幽霊だって恋をしたいッ!
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
つるこ。
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年11月07日
参加申し込みの期限
2013年11月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年11月14日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!