this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
君の忘れ物
<< もどる
1
…
4
5
6
7
8
…
10
つぎへ >>
先攻の白は柚春に譲ったけれど、手加減するとは言ってなくて。
ウォルターは3手目にして、白のナイトを蹴散らした。しかも黒のクイーンでだ。
「え!? それ強い駒だよね、そんなに簡単に動かしていいの?」
「動かしちゃいけない駒なんてないよぉ?」
それはそうだ、手持ちの駒は動かさなくたって狙われる。けれど柚春は2手目で動かしたナイトがあっさり取られたことに起因するのか、何かを守るよう必死に外周のポーンから動かしていく。
「なるほどねぇ」
ようやく7手目でナイトを動かせば、クイーンはポーンを奪い。慌ててルークを動かせば、今度はビショップがあっさりそのルークを奪っていく。完全にウォルターの意のままだ。
「逃げ回っても、防衛はできないよぉ」
「……僕は逃げないよ」
ナイトでビショップを取り、ルークの敵を討った。けれどウォルターは気にした素振りもなく、反対側のビショップを動かす。
「負けそうになっても、ウォルターさんとの間に大きな壁があっても……投げ出さない」
「へぇ?」
そんな勇気ある手には見えないけれど。そう言いたげに盤面を見る瞳には、どう映っているのだろう。言葉の要らないゲームだと言われるチェスは、本当に気持ちを見透かしてしまうのだろうか。
(だったら、僕にも見えれば良いのに)
盤面を見て、思案するウォルターを見て。……いや、この思案さえフリで本当はつまらないゲームをしているのかもしれない。
子供の言うことなんて彼にとっては単純で、どうあしらえばいいのか見えているのかも。
「じゃあ、キャスリングね」
キングを動かし、ルークも同時に内側へ一歩。1人悶々としていた柚春にとって、少し衝撃的だった。
もし、相手にしないのだったら適当にゲームを進めることだってできるはずだ。明らかに手を抜いているとわかるような、最低限の駒だけで決着をつけることだって彼には容易いかも知れないのに。
一歩ずつしか動けないキングを早めに動かした、ただそれだけであっても。柚春には全ての駒を使って戦ってくれることが、しっかり向かい合ってくれている気がした。
(これはゲームだけど)
彼にだって苦手なことはある。なんでも百戦錬磨なわけじゃない、もしかしたらうっかり油断して柚春が勝つことだってあるかもしれない。
――もう一度、僕に言わせてごらん。そしたら君の勝ちだよぉ
勝てることだって、あるだろうか。
「ウォルターさんは……過去の恋人には逃げられっぱなしって言っていたよね」
ビショップを進め、柚春は切り出して良い物か迷っていた話題の口火を切った。
過去にあったことは変わらない、根掘り葉掘り聞いたって何にもならない。
「言ったっけ? まあその通りだけどさぁ」
あっけらかんとするウォルターは気にせずにポーンを進めている。彼にとってはもう終わった恋愛で、追いすがる物ではないのだろう。
「僕は逃げないよ。こっちを向いてくれないなら呼びかける」
「それが無駄かもしれないのに?」
「無駄なんかじゃない……追いかけて話しかけて、フラフラしないように捕まえる」
あくせく動かしていたポーンは、クイーンに取られた。ナイトを動かしてもビショップを動かしても、ウォルターは「ふぅん」と薄く笑うだけで動揺などしない。
そのうちに、彼は再びキングを動かした。柚春はまだ一度も動かせていないそれを、易々と動かして見せる。
「捕まえたって、期待を押しつけるだけじゃ何も変わらないよ」
盤面では何かをしようとポーンが動き、それを追うようにナイトが来る。けれど柚春が動かしたポーンは悪手で、ナイトによってチェックに追い込まれた。
しかし、彼にしては妙だ。この位置ではポーンでナイトを取れてしまう。
(取らなきゃ負ける、でもこれで取るのは罠なの?)
それとも、彼も少なからず動揺しているのだろうか。
「撃ち落としにおいでっていったのはワットだよ」
「……君だって社交辞令くらいはわかるでしょ?」
その小馬鹿にする笑みにカッとなって、柚春は迷いなくナイトを奪い取った。続いてポーンを蹴散らして、真っ直ぐにウォルターを見据える。
余裕を浮かべた、大人のずるい顔。だからこそ、何かを誤魔化しているときだと直感が告げる。
「無闇に駒を進めても勝てないよ」
ビショップでポーンを抑えられ、それでも負けられないとクイーンを動かす。けれどそれも、呆気なくクイーンによって奪われた。
チェスは駒を奪った数で勝敗は決まらない、最後にキングを取った者が勝ちだ。
(逃げないって言ったんだ)
どれだけ不利な状況になっても、柚春は決して諦めなかった。
<< もどる
1
…
4
5
6
7
8
…
10
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
君の忘れ物
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオS(400)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
1人
参加キャラクター数
1人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年11月24日
参加申し込みの期限
2022年12月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年12月01日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!