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「それで、今日はどうしたの?」
まさか本当に、メアリを手伝いに来ただけでもないだろう。
いや、彼女も高齢なのだから手伝ってくれるのはありがたいし、話が弾むのなら二人で過ごすのも歓迎したいところではある。
けれども、こちらの都合だけで言うならば、この屋敷はブラックウッドの物であり、その主であるウォルターは寝子島高校の教師――ともなれば、女子生徒が理由無く頻繁に出入りして良い場所ではない。
それを本当の意味で理解していない柚春でもないだろう。もしそうだとすれば、毎度授業についての質問があるだとか、そういった口実を持ってウォルターを訪ねていたはずだ。
「メアリさんに、ちょっと相談があって」
だからか彼女の表向きの用件は、大抵はメアリと会うこと。何かを作ってお裾分けとか、写真を撮ったので見て欲しいとか、今度学校でどんな行事があるだとか。そこに期待はあるだろうけれど、メイドの交友事情に口を挟まないと言ってしまえる程度には、世間様に申し開きが出来ないような逢瀬はしていない。
……であれば、毎度と顔を出してやる義理もないはずなのに、来たら来たで構ってしまうのは何故なのか。
気にかけていないとは言わない。危なっかしい柚春から目を離せば、何をしでかすことか。
気にかけているとも言えない。特別な生徒を持つことは倫理的にどうかなんて、考えなくてもわかる。
――男としてなら、どう答える?
(どう、なんて)
全ての境界線を取っ払ったなら、違う答えが出るとでもいうのか。
無謀なことをしたって、最悪な結末しか来ないではないか。自分にできる正しい線を引いて、無理なく外れず生きる以外に何ができるというのか。
だから『先生』の仮面を被る。優しく微笑んで、それなりの距離感で。
「解決したの?」
「自分の中ではね。解決できるかは、わからないけど」
これから向き合っていくんだと苦笑する顔は、悩みが軽くなったことを告げていた。
であれば『先生』としての出番はない。年の功で言っても同性という点でも、今回の相談内容はメアリが適任だったのだろう。
「周りは話を聞いて経験を語るだけだからねぇ。選択して歩くのは自分でやらなきゃ」
打開策を提案されようが、最後に選び取るのは自分だ。その責任は自分について回る。
……わかっているのに。それでは彼のあの最期は自分のせいではないと言い逃れたいだけな気もして、気の利いた言葉など続けられなかった。
「大丈夫だよ、大事なことは自分で決められる」
柚春の笑みに懐かしい面影が重なって、思わずウォルターは息を呑む。
──ひとの役に立つ仕事がしたいな! 教師とか、警察官とか!
彼の夢には、大きな括りがあった。そのうちのひとつであっただけなんだ。
何にしようかと揺れる思いに、じゃあ一緒にと言わせてしまったのかもしれない。けれど、彼の意思を大きく曲げたのではなくて。彼が――獅子堂が自ら選び取った未来のはずだ。
遭遇してしまった事件で、確かに過信した所もあっただろう。それでも元来の正義感から立ち上がった彼に対し、敬意こそ払っても己が巻き込んだと思うのは侮辱になってしまう。
彼は警察官を目指していたからではなく、教師を目指そうが医師を目指そうが、あの場に居合わせたなら迷わず立ち向かうことの出来る、勇気ある少年だった。
「……そうだよねぇ。自分で、決められるんだ」
しょうがないなと思って進路を揃えるとか、後先を考えず前に飛び出すとか。もし彼が使用人のように上下のある関係だったなら、ブラックウッド家に対しての忠誠から無理なことをさせてしまったのだろうが――間違いなく獅子堂は対等な親友であった。
そんな彼が決断した未来に関与できるほどの影響力があったなど、自惚れにも程がある。
自嘲するウォルターのほうが、何かに悩んでそうだけれど。それを聞き出すほどの話術は柚春になくて、突拍子もなく提案した。
「ゲーム! そう、一対一でできるゲームでもしませんか?」
「……ゲーム?」
「ほら、心理戦とか頭脳戦とか……頭や心の中が、はぐらかされることなく露わになるんでしょ?」
そういうゲームもあるけれど、それを読み取れるかは別の話だ。
ちらりとウォルターが視線をやった先には、ずっとインテリアになっていたチェスがある。
「そんなに面白い勝負になるかなぁ。盤面だって偽れるでしょ」
「偽りじゃないよ、それが僕に見せる本当のウォルターさんってことでしょう?」
境界線を守ることで確かな関係でいられるけれど、それでは何も変えられない。
盤面に言葉や仕草に惑わされて見えない物が見えるなら、彼の望む距離感もわかるだろうか。近づいたと思ったら離れていって、かと思えば急接近して……ちぐはぐな言動で振り回す彼に、自分の望む距離を伝えられるだろうか。
「……覚悟してね?」
柚春の笑みには企みが見え隠れしている。それでもウォルターは、この勝負を断る理由は無かった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオS(400)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
1人
参加キャラクター数
1人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年11月24日
参加申し込みの期限
2022年12月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年12月01日 11時00分
参加キャラクター一覧
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