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I'll be there - 仲良くなりたい、その10
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彼女と話していたいきさつについて、柚春は簡単にウォルターから聞いた。
彼女は寝子中の教師らしい。名前は聞かなかった。
きっと彼女からすれば、中学生も高校生も同じように見えることだろう。
でも、そうじゃない。柚春は言いたい。
中学生とはちがうんだからね……。
ぎゅっとウォルターの腕にしがみつく。
――僕、いつまでも子どもでいてあげられないよ。
セクシーさならあの人に負けるかもしれないけど、想いなら圧勝だから。彼女にだけじゃなく、世界中の誰にだって。
だいすきだよ。ワット。
露骨にそうとは見えずとも、腕をつかまれているウォルターからすれば、おそらく強いと感じられるくらいの力で柚春は彼をひっぱった。
とにかく書店を出よう。連れだって歩こう。
いきなりひどいじゃないか、とか、あんなに露骨に邪魔しなくたって、といった非難をウォルターはしなかった。
そればかりか微笑を浮かべて言ったのである。
「もうすぐ、だってね?」
「え……?」
「映画の時間。急ぐんだろう?」
「あ……え……?」
面食らったのは柚春のほうだった。とっさについた嘘なのはウォルターだって百も承知のはずだ。口実に映画をもちだしたのは、柚春がいた場所にたまたま映画雑誌がならべられていたからにすぎない。
「せっかくだから何か観て帰らないか? シネコンもすぐそこだし」
まさしく嘘から出た実(まこと)、なんて素敵な帳尻会わせ――!
胸が一杯になってしまい、柚春はとっさに言葉を返せない。
「嫌かい?」
「そ、そんなことないです! 行きたいです!」
心の中で繰り返す。
だいすきだよ、ワット。
ところでいつまで僕の腕をつかんでるんだい? と彼に質問されるまで、柚春は恋人のようにウォルターをつかまえたままだった。
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またここで時間を巻き戻そう。
ある種の人にとっては、ちょっとした空き時間をつぶすための場所は喫茶店ではなく書店である。もちろん時間をつぶす目的がなくても、単なる寄り道でも、あるいは日課にひとしいルーティンでも、ふらりと訪れる場所だったりもする。
本ないし雑誌を買うことが目的ではない。訪れることこそが目的なのだ。気になる話題をひろったり、世の流行の尖端にふれたり、ひとりの人間では一生かかっても読み切れないほどの知の集積を前にして、自己の小ささを知るために。
もちろん訪れて書棚を眺めて、気になった本を手に取りかるく立ち読みして、気がついたらレジに持っていくこともたまにある。いや、しょっちゅうある。……いやいや、かなりの頻度でしばしばある。
こうしてある種の人々の家の本棚は、どんどんパンクに近づいていく。
倉前 七瀬
もまた、ある種の人々の系譜に名を連ねるものだ。
古書店も図書館も好きだ。このごろ減ってきたが個人経営の小さな書店も好きだ。でも海みたいに広大な大書店だって大好きだ。
とりわけシーサイドタウンのこの大書店はいい。ただ売れるというだけの理由で真偽の怪しい疑似科学本で棚ひとつを埋めたり、タイトルだけで目を背けたくなるようなヘイト本をならべたりしないからだ。上から目線の自己啓発本(たいてい新書だ)もほとんど見かけない。小説にしたってベストセラーばかり前面に押し出すことはなく、埋もれかけていた過去の傑作や、まだ無名だがこれから伸びそうな新進気鋭の作家をすすめてくれる。なにより、書店員自身が読んでほしいと思った本を、心のこもった自作の推薦文とともに紹介してくれる一角は、いつも七瀬の心を惹きつけてやまなかった。
良心的な書店があるとすればここだろう。
本好きのオアシス、と誰かが言っとったっけ――。
ふらふらのんびり散歩していただけなのに、気がつけば七瀬は今日もまた、このオアシスで羽を休めていたのだった。
愛読している作家の新作小説を一冊、推薦文が魅力的すぎて手をのばしたSF小説を一冊、さらにこれも推薦文だけでうなってしまったノンフィクションを一冊、手にしてレジを目指していた途中、
……ウォルター先生?
驚いて七瀬は足を止めた。
たしかに
ウォルター・B
だ。麦の穂色の髪、明け方の海のような瞳、理知的な、しかしどこか幼さを残した横顔――見まちがいようがない。
ウォルターは七瀬の位置からレジまでの途上にある雑誌のコーナーにいるのだった。
見上げれば『料理』『育児』といった説明書きがある。いずれもウォルターには縁遠いジャンルではなかろうか。(食事はいつも同居のメイドが作っているし、育児どころか彼は未婚だ)
それもそのはずウォルターは雑誌を物色しているのではなく、当然ながら雑誌付録の『丸洗いしやすいシリコンスチーマー』だの『ママとベビーのお出かけ便利ディパック』だのに興味があるようでもなかった。誰かと立ち話をしているのである。
美人さんとお話しとる……。
赤い髪をした美女だ。とりわけ目元が美しい。背も高くスレンダーでモデルみたいだ。たぶん自分より背が高いと七瀬は思った。長身のウォルターとはちょうどいいバランスにも見えた。ここからでは会話の内容は聞こえない。
いつものように近寄って声をかけるのは――やめておいたほうがよかですね。
姿を見られただけでも幸運だと七瀬は思い、来た道を引き返した。
ウォルターに見つかったら気まずいような気がしたのだ。なぜなのかはわからないが。
そういえば今週、有名な国語辞典の最新改訂版が出たのだった。十年ぶりの大改訂だとニュースでも言っていたではないか。辞書好きなのに未チェックとはうかつだった。きっと入荷されているにちがいない。見に行って、新語がどれだけ収録されているのか調べて楽しくすごそう。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年10月31日
参加申し込みの期限
2022年11月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年11月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
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