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I'll be there - 仲良くなりたい、その10
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運命がドアをノックしたのは9月14日、
落合 まゆら
二十歳の誕生日だった。
準大手声優事務所からのオーディション結果通知だ。専門学校講師が手渡したのは水色の角5封筒、大きいがプラスチックの下敷きなみに薄く、風のひとつでも吹けば飛んでいってしまいそうなほど軽いものだったが、まゆらにとっては鉛の塊を延ばしたもののごとき重みがあった。
刻まれていた文字は――合格。
最高のバースデープレゼントだと思った。
後日、講師から聞いた話では、以前まゆらがガヤとして出演した『春の音を奏でるのは君』での演技が評価されたためらしい。
アニメ用語で『ガヤ』というのは、一言でいえばその他大勢、学校の教室やイベントの場面で文字通りガヤガヤと話しているだけの名もなき群衆の役である。当然ひとりではなく複数が担当するし役名もない。数場面分『ガヤ録り』なるまとめ収録を行い、その後効果音素材(SE)のように使われることも多い。
それでも自分の名が声優としてスタッフロールに残る以上は作品の一部だ。最初は無給と信じていたが、多くはないもののギャラが振り込まれるともわかった。だからまゆらはプロフェッショナルの自覚をもち、『春の音を奏でるのは君』に全身全霊で取り組んだ。そんな日が来るかどうかはわからないけれど、いつか声優としてインタビューを受けたとき、胸を張って「私のデビュー作は『春の音を奏でるのは君』です」と言えるように。
その想いが実ったのだ。目立たない努力であっても見ている人はいるものだし、評価する人もいるものなのだろう。
けれど浮かれてはいられない。事務所に所属したら自動的に仕事を回してもらえるわけではない。仕事はあくまでもオーディションで獲得するものなのだ。まだまゆらはスタートラインに立てただけだ。行く手には岩山や黒い沼、急カーブに落とし穴すら待ち受けていることだろう。しかもミルクより濃い霧がたちこめており、目の前はまったく見えない。
それでも事務所が選んでくれたのは、とまゆらは思う。
自分のなかに、光るものを感じたからだと思いたい。
灯を抱いてまゆらは歩み出す。だからといって焦るまい。日々のトレーニングを着実にこなし、体調管理を万全にして来年春にそなえよう。あと半年足らず、少しずつ歩調を早めていこう。
平日の夕方、眉間にしわをよせ口を真一文字にしている。
三佐倉 千絵
のことだ。千絵はいま、『クラン=G』レジ前のカウンターで帳簿をつけているのだ。手元にはタブレット、LEDディスプレイの明るすぎる光が、大きな眼鏡に反射している。紙とペン、コマやカードをつかうアナログゲームは得意な彼女だが、電子機器についてはからっきしだ。うっかりすると操作ミスをするので、いつもこんな顔になってしまうのだ。ノートにボールペンで書いていくほうが断然いいのだが、ネット時代ではそうもいかず、こうして日々苦行にうちこんでいる。
けれども自動ドアが開く音を聞いて、
「いらっしゃ……」
顔を上げた千絵は、まゆらの顔を見て笑顔に戻った。カチカチに凍っていたマリゴールドの花が、瞬間解凍されたかのよう。
「落合さん! お久しぶりです」
「うん、お久しぶり。
沖縄
以来だよね」
元気してた? とまゆらはたずねる。千絵のことだから打てば響くかのごとく「もちろん!」とこたえると期待していたのだが意外にも、
「ぼちぼち、ですね」
と彼女は、どことなく薄い笑みを返したのだった。
まだ悩んでるのかな、やっぱり……。
思ったが口にせず、まゆらは千絵の手元を指した。
「いま、お邪魔じゃない?」
「え? これ? 大丈夫ですよ」
保存しますからと言ってワンクリックのはずの動作を「えっと、これ……だよね……?」と数秒逡巡してから千絵はタブレットを消した。
「でも忙しいんじゃ?」
「案外ヒマです。毎年、ハロウィン前後の時期っていまいちなんですよ。夏休みにどっと需要があって次はクリスマスだから、ちょうど谷間って感じで。一応ホラーもののゲームは出ますが、日本じゃあまり人気ないんで……忙しそうに見えたとしたら」
千絵は肩をすくめて苦笑いした。
「それは私がどんくさいだけですから」
またまたあ、とまゆらは言う。
「千絵ちゃんみたいな立派な子がどんくさかったら私なんてポーだよ~」
「ポー? なんかの一族ですか?」
「あ、いやテキトウに言っただけ、プーでもペーでもいいよ!」
あははとまゆらが笑うと千絵もつられて笑った。ようやく千絵ちゃんらしくなったねとまゆらは思った。
ちょうど店内有線のBGMが、どこかで聴いたフレンチポップスに変わったのもよかった。甘いサイダーみたいな曲調、安っぽいキーボード音も心地いい。明るいレポートをするにはいいタイミングではないか。
「それでね……」
まゆらはリュックを前に回して手を突っこんだ。取りだしたのは水色の角5封筒。さすがにかつての重さは感じないものの、まゆらにとってはまだずっしり重い荷だ。
「遅くなりましたがご報告をば。私……所属事務所が決まったんだ!」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年10月31日
参加申し込みの期限
2022年11月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年11月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
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