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I'll be there - 仲良くなりたい、その10
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首から下げた銀のホイッスル、白い腕章に『風紀』の二文字、左右にシニヨンお団子頭、
笛吹 ぴりり
は颯爽と校舎をゆく。
校内治安を守り不正行為迷惑行為を取り締まる、それがぴりりに与えられた使命だ。くりっとした目に小動物ぽい体躯、されど彼女をあなどるなかれ。ひとたび風紀を乱す輩(ともがら)あれば、ぴりりはたちまち電光石火、西部劇のガンマン級なみのホイッスル早撃ち(早吹き?)を放つ。かつて寝子高には北風貴子という名の伝説の風紀委員がいたというが、ぴりりは彼女に勝るとも劣らぬ逸材というのがもっぱらの評判である。
時刻は十二時半きっかり、その日もランチタイムを告げるチャイムが鳴り響き、校舎にどっと生徒があふれた。教室で弁当箱を開けるものもあるが、今日は秋晴れの好天なのだ。中庭や噴水前に出ようという生徒は少なくない。学食の行列先頭を求めるもの購買で人気のクラブサンドを狙うもの、とうに早弁で昼食を終えグランドでサッカーをしようというもの、その他もろもろであっという間に廊下も階段もラッシュアワーだ。
ところが廊下の混雑が突如、出エジプトのモーセよろしく左右に割れた。
そればかりかてんでバラバラだった進行が、規則正しい左側通行に変化していく。まるで牧羊犬に追いたてられた羊、ヨーロピアン・シェパード役はもちろんぴりりだ。吠えるかわりにキッ、キッ、と、貫く視線で混雑を統御する。
ところがこのときうっかり、ぴりりの出現に気づかず駆け出す不逞者があった。
「あっ」
誰かが止めようとしたがもう遅い!
ライク・サンダー、アンド・ライトニング! 轟然、ぴりりの笛が駆け抜けた!
「そこの人、廊下を走ってはいけないのです!」
当該生徒は三年生男子のようだが、ぴりりに忖度の言葉はない。情け無用のゼロ・トレランスだ。大股で迫り生徒を捕獲、そのまま厳重注意を与える。
「何度か繰り返したらそれこそ、風紀委員会に召喚ですのでっ!」
ほうほうの体で生徒は階段を降りていった。彼はこれから当分、無人の時間帯でも走らず左側通行を守ることだろう。
よし、と腕組みしてぴりりは鼻息した。
指導完了。しかしあくまでひとつのミッションをこなしたにすぎない。これからも校内治安維持任務はつづくのだ。道のりは果てしない。
ぴりりはこのごろ昼食を遅く取ることにしていた。昼休みの秩序は開始チャイム直後と終了チャイム直前がもっとも乱れる。学内不正行為迷惑行為の実に六十パーセントがこの時間帯に集中するという説もあるくらいだ。ゆえに彼女は昼休み開始と同時に校内巡回に入りひとめぐりしてから風紀委員室でランチ、終了時刻が近づくと再度巡回しつつ教室に戻るという日常をおくっているのだ。弁当箱と水筒は登校時に委員会室に置いておき、下校時に持ち帰るという徹底ぶりだった。
ぴりりは時計を見て、すでに昼休み開始から二十分以上経過していたことを確認した。今日は長くパトロールしてしまったようだ。警らをつづけながら風紀委員会室に入りお弁当にしよう。
今朝は大きな玉子焼きを作った。今年最高なほどの上出来で、かたちも香りも極上、きれいな焼き目がついたものだ。せっかく上手にできたのに、見せる相手がいないのが口惜しかった。でも記念に写真は残している。
玉子焼を思い出したせいかぴりりのお腹の虫も、変拍子のベースソロをかなではじめている。
北校舎の廊下窓から講堂方向をのぞいて、今日はいないなと
万条 幸次
はつぶやいた。
猫を探したのだ。ときどき講堂そばの茂みで、こんこんと昼寝している灰色の猫、緑色の眼をしたおばあちゃん猫だ。
ロシアンブルー系だが雑種だと思う。どこかの飼い猫らしく赤い首輪をしているが、どうも放し飼いのようである。しかし耳先がさくらの花びらの形にカットされている(※不妊手術済みのしるし)ので地域猫か、ご飯と夜寝るときだけ民家に帰ってくる半ノラなのかもしれない。猫は茂みの切り株に香箱座りして、うすく目を閉じることを好んだ。
幸次が猫と知り合ったのは先月だ。昼休みに歩いていてひょっこり出くわした。以来昼休みごとに窓から姿を求め、見つければ会いに行くようにしていた。名前がわからないのでグレーさんと呼んでいる。幸次の見立てではグレーさんは十八歳前後、人間なら八十代後半から九十歳に相当するお達者さんだ。さくら猫でこれだけ長生きなのはめずらしいから、やはり元ノラで現飼い猫の可能性は高いと気がついた。この年になって急に散歩の習慣ができるのも珍しいので、飼い主ともどもどこかから引っ越してきたのだろうか。
しばらく天気が思わしくなく、晴れても今度は幸次が忙しかったりしてグレーさんの姿を見ることもなかったのだが、今日は好天だし用件もなかった。なので幸次は意気込んで窓からグレーを探したものの、あいにくの結果となったのだ。
残念だなあ。グレーさん好みのいい日よりなのに。
まあ、いつも必ずいるものでもなかったけどね。
未練がましいとは思いつつ足を止め、幸次は遠くに見える切り株に目を凝らす。待っていたらひょいと、グレーさんが出てくるかもと期待した。
ひょっとしたら体調でも悪いのかなあ。
いや、高齢だったし……まさか……。
幸次は首を振った。悪い想像はやめておこう。
とりあえず下まで降りて、現地で探してみてもいいかな。
うん、そうしようと決めて廊下に向き直ったとき、こちらに歩いてくる生徒と目があった。
「あっ」
と声をあげたのはふたり同時だ。
幸次と、ぴりりと。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年10月31日
参加申し込みの期限
2022年11月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年11月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
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