this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
I'll be there - 仲良くなりたい、その10
<< もどる
1
…
13
14
15
16
17
…
20
つぎへ >>
「今度こそぜーったい、九鬼姫ちゃんにおあつらえむきの衣装をとことん選んでみせるわン!」
星太郎の鼻息は荒いのである。それもそのはずつい先日、九鬼姫がシーサイドタウンにメガネ選びにいった道中に、星太郎は参加できなかったからだ。
「あの日恋々ちゃんとまみ子ちゃんと若先生、それに文梨みちる先生まで一緒だったって言うじゃない!? そんなイベントに参加できなかったなんて……なんて……身もだえするくらい悔しかったんだからああ!」
ハンカチをキーッと噛んで引っ張りたい気分の星太郎なのだ。
「ああそういえば」
アーナンドが言った。
「星太郎さん、たしかあの日行けなかったんですよねー、仕事で」
「そうなのよぉ~!」
もちろんメガネ購入の日、星太郎は九鬼姫じきじきに声をかけられていたし、用件がなければ馳せ参じたはずだ。
ところが職業ゆえの悲しさ、どうしても外せない事情があったのである。星太郎はベソをかいてしまう。
「だってぇん、あの日、常連さんの娘さんの結婚式の美容が入っちゃっててぇン……着付けからメイクからぜーんぶ……」
予定がかぶったと知ったときには、後ろ髪が引かれすぎてバリバリ抜けてしまいそうな星太郎だった。九鬼姫一行はメガネ選びのみならず、そのままランチに行きウインドウショッピングだのティーブレイクだの、わきあいあいの半日をすごしたらしい。仕事が終わってから『プロムナード』にて星太郎は報告を聞いた。うらやましすぎて無念の涙をこぼしたくらいだ。
でも断言したい。気がそぞろなあまりその日の仕事に不備があったり、手抜きをするような星太郎ではなかったと。星太郎はプロフェッショナルとしてヘアメイクも着付けもすべて全力集中でおこない、最高の完成度に仕上げたのである。彼女にとっては一生一度の晴れ舞台、当然、演出する側にもその覚悟が必要というのが星太郎の考えだ。すべてが終わって写真撮影を行うまで、星太郎は九鬼姫のことを思い出すことすらなかった。
「その娘さんも、星太郎さんはよく知ってる子なんですかー?」
「ええ。まぁ、その子もうちに通ってた子だからねン。そう、娘……」
星太郎は眉を曇らせた。同時にヘナヘナと肩の力を失い、ふたたび机に突っ伏しそうになったのである。
「……普通は娘よねぇ、アタシからすれば九鬼姫ちゃんの年齢ってぇ!」
今度はベソを通りこしてウオオンと泣き出す美中年だ。なかなか忙しい。
「そんなに気にしなくても……」
アーナンドは優しいことを言ってくれるが、気にせずにはいられなかった。
星太郎の支えとなる記憶はある。
先月の話だ。九月のあの夜、九鬼姫はみずからの病に対する怯えをあらわにして言ったのだ。
「私は……わらわは、元の時代になど戻りたくない。いつわりの世界であろうと、ここで、このプロムナードで、みんなと一緒にいたい。星太郎に想われていたい」
自分の告白は受け入れてもらえた――星太郎はそう信じている。
「久鬼ちゃんは気にしてない思いますよ-」
「けど、でもでも不安になっちゃうのよぉ! 年齢的に最後の恋愛だと思うしぃいいいいい!!」
「星太郎さん、それさすがに考えすぎですよう……」
「なによぅ! アーナンドちゃんだって恋、してるっての!?」
それはないですね、と申し訳なさそうにアーナンドが言うところを星太郎は想像した。星太郎とアーナンドは同年代だ。日本の学制なら同級生でもある。認めたくないが互いにいいおじさんなのだ。おじさんは恋とか、あまり言わないものだろう。
ところが、
「してますよ」
あっさりとアーナンドは言った。ははは、と寂しげに笑ってつづける。
「ワタシ、まだ奥さんに帰ってきてもらいたい、思ってます。ワタシ恋してる人、ワタシの奥さんね……」
「あ……ごめん。アーナンドちゃん、奥さんと別居してるんだっけ……」
「はいです。でも離婚はしてません。法律的にはまだ夫婦ね。ワタシ、日本に来てお店もつという夢かなえました。日本人と結婚して国籍も日本に変えた。このままずっと日本で暮らすつもりです。星太郎さんみたいな友達もできて幸せですよ。あとは奥さん、戻ってきてほしいです」
アーナンドがあまり自分のことを話さないため、星太郎は詳しい事情を知らない。ただ、彼女が自分の夢のために寝子島を出ていったとは聞いている。しかしアーナンドがうなだれたのは一瞬のことだった。
「おっと、湿っぽくなるのはいけません」
からり笑って彼は言うのである。
「ワタシのことはいいから星太郎さん、ひとつ今日の意気込みをきかせてプリーズですよ」
「意気込み?」
「目標とか」
よしきた、と星太郎も気を取り直す。
「目標は、九鬼姫ちゃんを店外では『かなちゃん』呼びしたいこと! どうかしら!?」
八幡かなえが九鬼姫の『本名』だ。本名という言葉に語弊があるのなら、少なくとも保険証や戸籍に記された世を忍ぶ仮の名ではある。
どうですかねー、とアーナンドは腕組みした。
「久鬼ちゃん、その戸籍上の名前、あんまり自分の名前として認識してないみたいですから……」
ピンとこないかもと言うのである。
「それは意外! じゃあピンときてもらうにはどうすれば……」
ここでカランとドアが開いたのである。清子が出勤したのかと思いきや、ちがった。
「あ、九鬼姫ちゃん? 来てたのねっ! 待ち合わせをここにしたのは、アナタとカレーが食べたかったからよ!」
予定より早い彼女の登場に星太郎の心臓は口から飛び出しそうになったが、それでも彼は、用意していた言葉をつっかえることもなく告げたのだ。
「辛さも調節できるし、ナンだったら量も調節効くでしょ? もちろん、アタシのおごりだから気にしなくて良いわン」
店のおごりでいいですよー、とアーナンドが言った。
「きっと今日は記念日になるでしょうから」
<< もどる
1
…
13
14
15
16
17
…
20
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
I'll be there - 仲良くなりたい、その10
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年10月31日
参加申し込みの期限
2022年11月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年11月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!