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I'll be there - 仲良くなりたい、その10
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科学捜査こそ現代警察のモットーのはずなのだが、意外なくらいこの世界の住人は運なるものを重視する。ツキが落ちたとかゲンカツギだとか、はた目には迷信じゃないかといいたくなるようなものにこだわっている関係者は多い。毎年ど真剣に初詣する副署長も清恋は知っているし、失敗続きの先輩は「あいつ厄年だからなあ」と誰一人疑うことなく言われていたものだ。
仮に運勢というものが実在するのなら、自分の恋愛運は十七年前――この十月頭に三十四歳になったばかりの清恋からすれば現人生の前半と後半をわける年頃――にきれいさっぱり落ちたのだと思わずにはいられない。
清恋は現役高校生の身の上で、妻子ある男と泥沼の不倫愛にはまりこんだ。純粋だったといえばそれまでだが、当時清恋はこれが人生最初で最後の恋だと信じたし、心中に至ろうが後悔しないと誓っていた。ところがこの恋は、劇的とはほど遠い幕切れとなったのである。絶縁ではなく枯死、爆死ではなく衰弱死といったところか。出会ったときは十六歳。終わったときは十七歳。振り返ってみれば賞味期限約一年という短い恋だった。
以来、恋愛方面のツキには見捨てられてきた。
不倫に懲りた経験から、大学時代はなるだけ淡泊で、恋愛依存体質『ではない』男を交際相手に選んだ。彼は清恋に夢中になりすぎることもないし嫉妬も束縛もしない。ところがこれがまた失敗で、彼は恋愛関係に淡泊というよりは、自分自身が好きすぎるだけの男だとやがてわかった。興味の対象は自分だけで、周囲はもちろん清恋にも、究極のところほとんど関心がなかったのだ。業を煮やし別れを切り出したところ、彼は一秒も考えずに「いいよ」と言った。あきれたことに理由すら訊こうとしなかった。その後彼が別の女性を連れてキャンパスを歩いているところを見たことがあるが、彼女がその後迎えるであろう運命を考えて暗澹たる気持ちになったものだ。
警官になってからは三度男性と交際した。しかしいずれもイベント的なものを積みあげていった結果ではなく、ただなんとなく肉体関係になったというものに近い。ゆえにかひとつとて長続きはしなかった。どうしても名付けるのなら恋愛ということになるのかもしれないが、この言葉が内包するうわついた気持ちとは遠いもののように思えてならない。
それでも現在、清恋には一応、彼氏のようなものがいる。
出逢いは、バレンタインカーニバルなるイベントだ。とにかく催し物が好きな寝子島が繰り出した真夏の力業、イベント名のどこかにはハートマークが入っていたような気がするが忘れた。本来の二月十四日であろうと大騒ぎするのはどうかと思う清恋からすれば、真夏にバレンタインパレードが練り歩き、やれ寝子島町主催の合コンだやれレストランはカップル割引だ、くわえて映画館は恋愛映画特集だとくれば、気がふれているのではないかと疑いたくなるような一日だった。
人ちがいで若い自称会社役員(※いきなり疑いから入るのは職業病かもしれない。なお本当だったとはあとでわかった)に声をかけられた清恋は、まあお試しでと彼とのデートに応じた。賽の目で二回続けて六の目が出るようなトントン拍子で男とベッドを共にしたものの、はっきりとワンナイトスタンド(一夜限りの関係)と割り切った清恋は、明け方のラブホに彼を置き去りにした。彼の名前すらすぐに忘れてしまった。
ところが数日前、仕事帰りに寝子ヶ浜海岸でぼんやりと月見をしてたら、偶然仕事で来ていた彼と二ヶ月ぶりに再会したのだから世の中というのはわからない。すっとぼけたり他人のふりをするよりは、事実は事実として受け止めたまま、なんとなく彼と会話することを清恋は選んだ。
雰囲気に流されたわけではない。初回はともかく、二度目は。
自然な流れでもう一度彼と体を重ねた清恋は、今度は放置せず同衾のまま朝を迎えた。
以来、彼とは気楽なセフレ関係にある。やっぱり今回も恋愛意識は希薄だ。肉体的な距離がゼロになったときでも、愛がどうのといった精神的な想いが行き交うこともない……彼は知らないが少なくとも清恋はそうだ。互いに多忙なのでSNSでのやり取りもときおり気が向いたときにする程度で、ティーンエイジャー同士だったらまちがいなく有罪(ギルティ)な既読スルーだって、『仕事』の一言で理由説明できてしまう。むしろ『仕事』の理由が通らないような息苦しい関係は、現代的ではないとすら思うのだ。
これくらいが丁度いい。
あらためて清恋は考える。寝子島に来て半年、ようやく落ち着きどころが見つかったというべきか。
考えてみれば、そうモヤモヤするものでもないのか。
以上、煙を吸って吐き出すまでの短いひとときに清恋の頭をよぎった鯨のような思考の塊を、あえて言語化するとこんな風になる。
「みーちゃん、恋でもしてるのか?」
だしぬけに亀二郎に問いかけられ、清恋は盛大にむせった。鼻の奥をツンとした刺激がかけぬけていく。ちょっと涙までにじんでしまう。
「ちょ、え!? なんのことですかっ!?」
ところが亀二郎は問いに答えず、ただ含み笑いするのみだ。
やられた――。
清恋はすぐに悟った。
「ブラフだよう。よくやる手なんだけどね」
言わずもがななことを老刑事が言ってくれる。これは切り込まれる流れだ。簡単に屈するわけにはいかない。だから清恋はとっさに伝家の宝刀を抜いたのである。
「ノーコメントです!」
缶コーヒーを力強くあおった。
恋だなんて。
自分でもちがうと思っていたのに、指摘されて焦った。
焦った? つまり指摘が当たっていたということなのか……?
まさか。そんなわけ……ある?
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年10月31日
参加申し込みの期限
2022年11月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年11月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
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