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しずくがこぼれおちるとき<白>
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「青い闇が反応しているのは、
人の心の闇
じゃろう」
人は陰と陽から成っている。どんな人間にも闇はあるからのう――。
そう、イツトリは言った。
――21:59、南西のグラフティ「寝子島の絵」
葉月が消えたのち、
巫部 紫苑
と
浅葱 あやめ
は「寝子島の絵」に近づくことができずに苦慮していた。
嘲笑する青い闇の女が何に反応しているか、なかなか分からなかったからだ。
あやめと紫苑は二手に分かれて片方が女の気を引き、片方が調べようとした。
すると女は必ず、あやめの方を先に見つけ、取り込もうとするのだ。
紫苑は、女が音を聞きつけるのかと思っていた。
紫苑は<死音>で音を消している。だから気づかれないのかと。
しかし、あやめが離れ、紫苑が近づくと、女は紫苑の姿が見えなくても勘づく。
紫苑は女の反応を見るため、小石を投げて遠くに音を立ててみる。しかしそれには反応しない。
(人と同じように目や耳でこちらを探知するというわけではない、ということでしょうか)
こうして膠着状態が生まれてしまった。
事態を打破したのは、SNSに共有されたサキリからのメッセージだった。
『青い闇は、人間の心の闇に反応するようだ』
それを見てあやめは、うじ、と背中を丸める。
「理解、しました……心の闇が深い人間のほうが、より青い闇の攻撃を受けやすいということですね」
「浅葱さん、ええと、なんと申してよいか」
「いえ、いいんです……僕は、あの嘲笑が心底恐ろしい……僕の心には闇があり、その闇が、抉られる気がするのです。とっくに自覚していますよ……」
自嘲するように、あやめは口の端だけに笑みをつくった。
「僕が囮になります。あの女を引き付けますから、その隙に貴女は絵を調べてください」
「……わかりました」
あやめはほっとした。
彼女が何も聞かなかったことに。
あやめの目には、紫苑は光の化身のように見えた。彼女ならきっと……。
「では、参りましょう」
あやめが嘲笑する女の前に飛び出す。
女があやめの方を向く。
あやめは絵から離れるように、それでいて女が付いてこれるように、女を見据えたまま後退する。
紫苑が反対側から絵に回り込む。
(塗りつぶされたその下に、何か描かれているのでしょうか)
紫苑は絵に灯りを向けた。
塗料は水性ペンキですっかり乾いている、という情報は葉月がすでにSNSにUPしていた。拭っても落ちないだろう。だとしたら――もし何かを塗りつぶしたのなら――透けてみえないだろうか。
寝子島型の黒い染みに目を凝らす。
写真には写っていなかった、黒の中の黒を探す。
紫苑は見つけた。
「……何か、書いてある……『FUTURE』……?」
即座にSNSに共有する。
「浅葱さん、もう充分です……っ」
振り返ったそのとき。
紫苑の眼前は、青い闇に覆われた。
(あれ。私、呑まれました?)
紫苑は一瞬で暗転した世界でぼんやりと考えた。
人はこんなとき、案外、どうでもいいことを考えるものかもしれない。
少なくとも紫苑はそうだった。
(冷蔵庫に食材残してきたのは失敗でしたかね……)
――21:52
「どうして……」
あやめは信じられなかった。
どうして嘲笑する女は紫苑を呑んだ?
地面に落ちた紫苑のスマホが光り、サキリからのメッセージの追記が表示される。
『人は陰と陽から成っている。どんな人間にも陰、すなわち、闇はある』
『人である限り例外はない、と、うちのイツトリが言っている』
青い闇は、人の心の闇に反応する。
闇が深い人間のほうがより反応が大きい。
しかし、人であれば闇がないということはない。
誰しもが青い闇の餌食になる可能性が、ある――。
女の嘲笑が高くなった。こっちに向かって来る。最後の獲物を捕らえようとしているのだ。
「うっ……!?」
あやめは思わず耳を塞いだ。
嘲笑は、いつも恐れているものだ。
人を上手く愛することができないことがいつかばれて、突き放されるのではないかと。
(――でも、そう)
ひとりだけ。打ち明けたひとがいる。
彼は大切な友人で、こんな自分の告白を穏やかに受け入れてくれた。
(……彼を思い出せば……少しだけ)
少しだけだけれど、自分でいていいんだと思える。
足を踏ん張る、頭を回す力が、戻る。
あやめは眼鏡を眼鏡拭きで拭って<告白は夜前硝子越しに>を発動した。
進化能力。
一日に一度のみの、過去視の力。
「闇なら、光に弱かろうッ!」
そこにいたのは陰気な青年ではなく、ステージの上で華やかに演じる役者のあやめだった。
ろっこんで眼鏡に映し出した過去は昼のもの。
つまり白昼の太陽の光。
あやめは眼鏡を青い闇の女に押し付ける。
「キャハハハハ……ア、アァ……ギャアアアアアア!!」
嘲笑は苦し気な悲鳴に代わり、女は顔を抑えて悶えた。
あやめは、落ちていた紫苑のスマホをつかむと、普段使わない筋肉を使ってとにかく走った。
もうこれ以上ここで出来ることはない。
逃げるのだ。今は。
走りながら紫苑のスマホに目をやる。
合流しよう。この人たちと。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
ホラー
バトル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年10月23日
参加申し込みの期限
2022年10月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年10月30日 11時00分
参加キャラクター一覧
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