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九月の姫君(プリンセス)たち
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午前中の仕事はあっという間に終わった。
開店までは商品補充やら何やらで追われ、開店したらしたで、お客様の案内やら質問やらの対応に追われた。
はやくもハロウィン商戦がはじまっているので、店内いたるところオレンジと黒ばかりだ。仮装グッズなどが充実している。ハロウィンが日本全国に定着するずっと前から、寝子島では一歩も二歩も先んじて毎年大々的なハロウィンイベントを開催していた。日本ハロウィン生誕の地がどこかと問われたら、それは渋谷ではなく寝子島だと答えていいかもしれない。そういう経緯もあってハローニャック・グランド寝子島店は、国内のどの店舗よりもハロウィングッズの売れ行きが好調なのだという。
楓にはどんな仮装が似合うかな、と智依子がふと考えたときには昼休憩の時間になっていた。空腹を覚えながら引き上げる。
ハローニャックの社員食堂は驚くほど安価なのだが、智依子はそれでも節約すべく弁当を持参している。手を洗って休憩室に入り弁当箱の包みをほどく。包みは花柄、パンジーがモチーフだ。弁当箱といっても百円均一で買ったタッパーである。楓のために頑張るのとはちがうので、自分の弁当は煮物中心の地味なおかずばかりだ。メインがあるとすればそれは昨夜の夕餉の残りというつつましさである。それでも、祖母が作ってくれた白身魚のフライは絶品だった。親指の先よりも小さく入れたタルタルソースをつけて口に含むと、冷えていても豊潤なパン粉と魚の味が口中にひろがる。
青い壁の休憩室にはパラパラと社員やバイトがいる。けれど知った顔は皆無だった。忙しい店舗のとりわけ忙しい休日の勤務ゆえ休憩時間はまちまちだからである。クリスの姿は見えないし現店長もやはりいない。
このとき、従業員数人が同時に席を立った。互いに知り合いでもないようだし、たまたまではあった。
広い休憩室に智依子は一人になった。
もともと騒がしい部屋ではない。けれど人が絶えると静寂が意識される。
…………。
従業員休憩室での静寂。
連想されるのは数ヶ月前の記憶である。
前店長、我妻(あずま)のことだ。
我妻は暴行や傷害、強制性交、横領などの容疑で寝子島署に逮捕された。店の評判を落としたとしてハローニャック本社から民事訴訟も起こされる予定である。さらに我妻は、所属していた草野球チームでも同様の行為に及んでいたことがあきらかになっている。現在は拘置所に移されて裁判を待つ身だという。
自分も社内調査チームや警察の事情聴取を受けた。
もう安全だとはわかっている。
でも、思い出されてならない。
「なあお前、梓さん。小さい娘がいるんだってな。その歳で」
「それでクビになったら困るよなあ」
「俺のものになれよ。悪くしないぞ」
あの夜、この場所で我妻からかけられた言葉の数々だ。あのとき我妻は店長のバッジをつけただけの一匹の狒々(ヒヒ)だった。醜悪で腐臭をまとう狒々だ。
……悪寒が走ったのは気のせいではない。
首を振ると智依子は立ち上がった。そろそろ休憩時間も終わりだ。仕事に戻ろう。
女児向け玩具コーナーはいっそうの賑わいを見せていた。
今日は『魔法少女ミスティックエール』の最新装備の玩具と、『けものホスピタル』のフィギュアが同時に発売となる日なのだ。休日朝のアニメ頂上決戦と言われている両巨頭である。それぞれの作品スポンサーである玩具会社もライバル同士であり、玩具でもがっぷり四つの正面対決となったようだ。
売り場に出るなりさっそく、「ミスティのステッキはどこですか?」と小さな女の子に尋ねられ、「けもホスのフィギュアは置いてます?」と社会人風の男性に質問された。女の子のほうは楓の数年後という雰囲気でほほえましかった。男性のほうは娘へのプレゼントなのだろうか、それとも自分用か。
その後も補充やプレゼント包装に追われたおかげか、智依子は仕事にだけ集中することができた。休憩室で感じた不穏な気分……あの夜の残滓が消えていく。
ハローニャックの仕事は活気があって、特にこの売り場はたくさんの子どもと接するということもあり楽しいものではあるのだが、大半が立ち仕事なので終わるころには足が棒のようになる。今日も両脚がぐったりしてきた。それもそのはずそろそろ仕事上がりの時間なのだった。
時計の針があと数分進めば、バックヤードに戻り着替えてタイムカードで終了である。
実際に汗をかいているわけではないが、手の甲で額をぬぐいたい気分だった。
「ママー」
不意に呼びかけられハッとする。
智依子を呼ぶ声が『店員さん』ではなく『ママ』とすれば声の主はひとりだけだ。
智依子が振り返るのと、楓が抱きついてくるのはほぼ同時だった。楓の後ろから祖父母がやってくるのも見えた。
「どうしたの?」
「ママのおしごとするすがた、見たかったの!」
曾孫に請われては、祖父母も断れなかったのだろう。
智依子の疲れは吹き飛んだ。かわりに頬が熱くなる。
何だか恥ずかしいな……。
仕事が終わったら楓と一緒に、ハローニャック名物店内メリーゴーランドに乗ってみようか。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年09月21日
参加申し込みの期限
2022年09月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年09月28日 11時00分
参加キャラクター一覧
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