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九月の姫君(プリンセス)たち
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日付が変わりほどなくして、じゅんが帰宅した。
「ただいま」
アルコールと煙草の匂いだ。とっくに『まみ子』の装いは解除しているようで、じゅんはブーツを脱ぐなり鞄からシガレットケースを取りだす。
「おかえり」
この日さゆるは外出しなかった。適当にアニメを観たり途切れ途切れに眠ったりしているうちにじゅんが帰ってきたというのが実感である。なんだか飼い猫のようねとふと思った。
口にメンソール煙草をくわえたじゅんだったが、考え直したのか火を付けずシガレットケースに戻す。
パチン、と金属製のケースを閉じた。
じゅんはベランダの窓際に立つ。
「あたしさ……」
窓に左手をあててぽつりと言った。
「人前で泣かないようにしてるのよね……泣いたりしたら、運命に負けた気がするから。あの頃からずっとそうしてきた」
じゅんの視線の延長線上には月がある。中秋の名月、あの夜とかわらぬ綺麗な正円形だ。ほんのりと卵黄に似た色をしている。
けれどじゅんは月を見ているのだろうか。窓に映った自分を見ているようでもあった。
「だからさ、今日の昼、ヤバかった……さゆるが、だしぬけにあたしの心に入ってきたから……」
じゅんの肩が震えていた。声も。
さゆるはじゅんの前に立つ。右肩は窓、カーテンが背を撫でた。
「じゅん、それって」
「嬉しかったからよ。決まってるじゃない!」
なぜか怒ったようにじゅんは言うのである。実際に怒っているのか、拳でぽんとさゆるの胸を叩いた。さゆるの胸に頭を押しつける。
「不意打ちだって……あんなシチュエーション、漫画とかアニメの中でしかないって思ってた……!」
叩かれた部分はもちろん痛まない。それどころかふれあった箇所から、温かいものがひろがっていくようにさゆるは感じている。
「おいしかった……?」
さゆるは遠慮がちに尋ねた。
「当たり前でしょ。あんなおいしいごはん、食べたことないよ……! 仕事柄高級店とかしょっちゅう行くけど、どんな店だってかなわない。だって、だってあれは……」
姫木じゅんは顔を上げた。
「さゆるが、あたしのために作ってたんだから」
泣いてないからね、と早口でじゅんは言い足すのだがどう見ても嘘だった。
「ありがとう。そう言ってくれて、あたしも嬉しい」
さゆるはじゅんの頭を両腕でつつみ胸に押し当てた。駄々っ子に言い聞かせるように、じゅんが潤んだ瞳を隠せるように。
――あの夜、じゅんはあたしのことを好き、って言ってくれたよね。あたしは月夜のもとで返事した。
意思は通じあったと思う。でもやはり不安だった。偽りのない心というのになれていないから。
だからもう一度、言う。
「じゅん……あたしは本当にあなたが好き……愛してるの」
「あたしもよ、さゆる。あたしも、心の底から愛してる!」
どちらからということもなく唇を重ねる。
涙混じりの、少し塩味のするキスだった。
抱き合いながらさゆるは思った。
ずっとずっと……ずっとこのままいさせて……。
と。
――『九月の姫君(プリンセス)たち』 了
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あとがき
担当マスター:
桂木京介
ファンレターはマスターページから!
桂木京介です。ご参加ありがとうございました。
毎回リアクションを楽に書けたためしのない僕ですが、今回は家のネット環境がブチブチ切れ(プロバイダに連絡して修理に来てもらった翌日にまた切れることが合計三回! 当然切断なかは丸一日以上なにもできません)、右肩が水平にできないくらい痛む病気に襲われ眠れなかったりして、文字通りずっと七転八倒のコンディションでした。遅くなってしまったことをお詫び申し上げます。
ネットは四回目でようやく直ったようで現在のところ無事ではあります。あと、病気のほうは石灰沈着性腱板炎なるものだったと判明、注射で治りました。
僕を癒やすものがあったとしたら、それはいただけた素敵なアクションの数々でした。十人十色の姫模様、ありがたく描写させてもらっています。
現在肩とネットのリハビリ中(?)の私に、どうぞご意見ご感想などくださりませ。
お待ち申し上げております。
それではまた次回シナリオでお目にかかるのを楽しみにしています。
桂木京介でした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年09月21日
参加申し込みの期限
2022年09月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年09月28日 11時00分
参加キャラクター一覧
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