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九月の姫君(プリンセス)たち
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といっても五十鈴は僧のいう『成仏』つまり消滅をしたわけではなかった。
ここは……?
トンネル以外の場所などいつ以来だろう。
見知らぬ場所、見知らぬ状況に五十鈴は存在しているのだった。きっとあの僧の力の影響で、一時的に別の場所に飛ばされたのだと思われた。僧の大喝がもたらしたものだというのか。でも――。
なんで私まで、知らないところに飛ばされてるの!?
まったくもって理不尽だと五十鈴は腕組みした。悪いのは仮名Qだと言うのに。
……それでも、雑霊みたいに消え去らなかっただけでもよしとすべきか。
地縛霊という性質上、いずれ元のトンネルに引き戻されるだろうと五十鈴は考えた。そのいずれが数時間後か明後日か、あるいは一年後かはわからないが。
だったらはからずも存在することになったこの場所を、探索でもするとしようか。
屋内だ。停電でもしているのか薄暗い。リノリュームの床、飾り気のない壁、役所かと最初は思った。
でもちがう。
壁に貼られたポスターが、『ひったくり注意』と防犯を訴えるものや『指名手配』のモンタージュ百面相ばかりだったからだ。『特殊詐欺にご注意』というものもあったが、生まれた世代の差の悲しさ、どう特殊なのか五十鈴にはわからない。小学生が描いたとおぼしきイラストから察するに、どうやらスマホと呼ばれる携帯電話を使うものらしいが、生前携帯電話を持ったことのない(というか当時は発明すらされていなかった)五十鈴には、どんな詐欺なのか予想することすら困難だった。まあ、特殊で特別なのだろう。
これら情報から、どうもここは警察署っぽいと五十鈴は思った。
にしても署内は何やら騒々しい。バタバタと走る音や物の崩れる音、叫び声など聞こえてくる。まさか暴動でも起こっているのか。
……!?
暗い廊下のむこうから何か飛んで来る。
って、先客がいる!?
女の子だ。年齢のほどはわからない。同世代のようにも見えるが、角度によってはもっと下にも、逆にもっと上にも見えてしまう。長く伸ばした緑の髪、やはり緑の美しい瞳、ノースリーブの白いワンピース、浮游している時点でもう、人間ではないと理解できる。おまけに半透明だ。しかもなぜだか笑っている。
私とご同輩……じゃあなさそうね。
同族の気配を五十鈴は感じなかった。うまく表現はできないが、霊体ならもっと湿ったイメージが伝わってくるはずだ。
それに、私のことが見えてないみたいだし。
緑の髪をした少女は、五十鈴の目の前を通過していったのである。同時に激しい風を巻き起こし、廊下じゅうのポスターを一枚残らず引っぺがしていった。
飛翔する少女を追う。少女は窓ガラスにつっこんだが触れることなくすうっと通り抜けた。
それなら自分も得意とするところ、五十鈴は窓から外に飛び出す。
って、二階じゃないここっ……!
「ひゃっ」
と声が出てしまったがまもなく五十鈴は着地していた。考えてみればこれが当たり前の身の上ではある。といっても生前の認識はなかなか消えないものだ。
「いたずらしてきたよー」
はじけるような声はやはり、空飛ぶ少女が発したものだった。なにやら男と話している。男は電柱の影から半分だけ姿をみせていた。男はただの人間のようだ。
あの男何者?
五十鈴は姿を消し、ふたりに近づいた。
「よーしよしいい感じだよ
晴月
(はづき)ちゃーん」
男は三十から四十代だと思う。すり切れたジーンズにクリーム色のジャケットという組み合わせ、ジャケットの下はデニム地のシャツだ。これだけでもセンスがいいとは言えないが、やはりデニム地のベースボールキャップをあわせているあたりが大変いただけない。五十鈴が生きていた頃、学生運動に熱心だった若者にはこういうファッションセンスの男もいたが、あれはまだ若かったから許されるものの、おじさんでコレというのは現代であろうとアウトだろう。首から大きなカメラを下げている点も怪しさ満点だ。
「なかを引っかき回してきた!
カトー
、次は何すればいいの?」
「う~ん、いい子だなあ」シシシと甲高い声で『カトー』と呼ばれた男は笑った。話す声も高い。「内側だけの騒動じゃいい絵が撮れないなあ……よし、じゃあ今度は外側から、うーんと大きな風であの建物を揺らしてよ」
「うーんと大きな風?」
カトーは元から細い目を、さらに細くしてあごを突き出した。この男は長いあごに特徴があった。
「そうだよー。あ、でも晴月ちゃんには無理かなぁ~?」
わざとらしくカトーが首をかしげてみせると、
「できるもんっ!」
晴月はいきり立ったのである。そしてトビウオにでもなったかのごとく、空へとすごい速度で昇っていった。
とたん、暴風がにわかに巻き起こり、消火栓を倒し警察署の窓を割り大変な騒ぎとなった。
この天変地異を眺めるカトーは、またシシシと笑うのだった。虫歯があったら沁(し)みそうな、実に不快な笑い声だ。この男の狙いがなんであれ、健全なものではないと確信できる。
あの怪しい男が晴月っていう子をつかって警察署に騒動を起こさせてるのか。どうも騙してる雰囲気もする……。
霊ゆえ影響は受けないが、背後は大変なことになっている。だが空高く上昇した晴月を止める手立ては五十鈴にはない。
だとすれば……。
いそいそとカメラを用意するカトーの正面に五十鈴は立つ。男がファインダーをのぞいたタイミングでぱっと姿を現した。
いつもの立ち姿ではなく、事故当時の姿で。
首や手がありえない方向に曲がった姿で!
当然ながら大変にブラッディなことになっている。はみ出た臓物だってサービスだ。眼もカッと大きく見開いていた。
またも虫歯に沁みそうな、けれども笑い声ではなく悲鳴を男は上げた。
慌ててカトーはカメラから目を離す。と同時に五十鈴は姿を消した。
さらに五十鈴はカトーの背後に回った。
ここで再登場だ。よほど鈍感な人間でも見えるくらいしっかりと実像化して、
「……ねえ、なにしてるの?」
真っ赤に染まった手を男の肩に置いた。
アヒル数頭が激しいバトルを演じているような騒ぎ方を見せ、カトーはしたたかに頭を電柱にぶつけ一度大きく転倒して、大型霊長類そっくりに手もつかって走りさった。高価なものだろうにカメラも投げ捨てている。ごつっという音を立ててレンズから先に落ちたところから推測するに、まず故障はまぬがれ得まい。
カトーが逃げ去ったあとには、大きな水たまりができていた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年09月21日
参加申し込みの期限
2022年09月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年09月28日 11時00分
参加キャラクター一覧
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