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運命の鏡を覗いたら
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◆
八神 修
の場合。
いざというとき、走りやすいスニーカー。リュックには林檎と蝋燭と着火具。マグライトも持って、冒険の準備は整った。
さあ、いざ運命の鏡と化物のいる館へ――。
「え? あおい? どうしてここに!?」
意気揚々館へやってきた修は、そこに
七夜 あおい
の姿を見つけて驚いた。
「あ、修くん。こんばんは。
修くんも華徳井さんから誘われてたんだね」
「あおいもか」
「うん」
「危険だよ?」
だからあおいを誘わなかったのだ。話を聞いたとき、きっとあおいは行きたがると思ったけれど、化物がうろついている館になんか連れて行きたくなかったから、黙っていたのに。
よけいなことを、と言わんばかりの修の視線に、友幸は「おおっと」と両手を見せて、へらりと笑った。男女平等と、いかにも適当な様子で口にしたり。空とぼけている。
自分の頭ごしにそんなやりとりが行われているとはつゆ知らず、あおいは答えた。
「うん、知ってる。だから華徳井さんに一緒に入ってもらえないかお願いしようと思ってたんだけど、修くんがいるなら修くんとで大丈夫かな」
「わかった。俺があおいを護るよ」
絶対。命賭けてもと、心の中で誓う。
「まー、そう気負わなくてもええで。ちょっとした肝だめしみたいなもんや。そらちょっととは驚いたり、怖かったりするかもしれへんけど、死んだやつはおらへんから」
修は内心でどうだかと半信半疑だったが――そもそもこの男は全てを話してくれているのかも疑問だ――あおいの手前、突き詰めるのはやめることにした。あおいをおびえさせるのは本意じゃない。どうせ行くなら、できるだけ楽しい思いをしてほしい。
「じゃあおれは入らんでえーな」
「え? 華徳井さんは行かないんですか?」
「おれは昨日入ったから。
心配せんでえーよ。あんたらが出てくるまでここでちゃんと待ってるから」
「そうですか。わかりました。じゃあ、行ってきます」
ますますあやしい。
修は疑惑の視線を向けながらも、ひらひら手を振るあおいと共に館へ入った。
館の中では並んで歩きながらも、彼女より常に半歩前の位置にいて、何が起きてもいつでも対処できるように気を配る。
あおいはそんなふうに護られているとも知らず、無邪気にきょろきょろと館の内装に目を向けていた。
「真っ暗だね。それに、静か」
「うん。俺たちだけだったのかな」
「ううん。私が来たとき、何人か中へ入ってたよ」
「そっか。じゃあ俺たちの他にもいるんだな」
耳をすまして人の気配を探ってみたが、そんなふうには思えなかった。人が歩いているような音はなく、むしろ無音に近い。
「こんなに静かだと、ほんとに何か出てきそうでなんか怖いね。
修くん、何か話して」
「え? そうだなあ……。
ここに運命の人が映る鏡があるって知ったら来たんだろ? やっぱりあおいもそういうのって知りたいほう?」
「えっ? あ、違うよ」
「違うの?」
「私は、鏡が本当にあるか、知りたいと思ったの。本当にそれが自分じゃない誰かが映る本物の魔法の鏡なら、あのお話も本当にあったことなんだってわかるでしょ?」
「あー」
「だって、すっごくロマンチックじゃない。家も身分も何もかも捨てて、ただ愛だけを信じて、愛する人と逃避行した伯爵令嬢なんて」
「俺も聞きながら、あおいならきっとそう言うだろうなと思ってた」
ああそうか、と思った。
そして2人はたくさんの子どもと孫に囲まれて幸せに暮らしました、めでたしめでたし。ああいいおとぎ話だった、ではなくて、あおいはそれが本当に昔あった出来事だと確信したいのだ。
「うん。そうだな。俺も、知りたい」
「でしょ」
「ま、俺は鏡も覗きたいけどね」
「修くんならそう言うと思った。でも、化物が出るかもしれないわよ? いいの?」
「そうだな。そしたら――」
「そしたら?」
「いちにのさんで一緒に逃げよう」
あおいはぷーっと吹き出して、あははと笑った。
鏡は2階の子ども部屋の壁にかかっていた。
戸口からマグライトで鏡を照らす。楕円形で結構でかい。上半身が映るくらいの大きさだった。額縁は重厚で、いかにも昔のクラシカルデザインをしている。
「あれ、かな?」
「たぶん。じゃあ覗いてみるぞ。あおいは念のため、ここにいてくれ」
で、何かあったら俺に構わず逃げろと言いたかったが、彼女がそうしないことはわかっていたので口をつぐんだ。
マグライトはあおいに持ってもらい、かばんからリンゴとろうそくを取り出す。
「修くん、気を付けて」
あおいの見守る中、それらを手に鏡の前へ立った。そしてリンゴを一口かじり、自分の姿が変わるのを待つ。
(あおいが映りますように……!)
心から念じて。それだけをひたすら願って。祈るような思いで待ち続けた。
やがて鏡面がぼやけて、波紋が生まれる。幾つも、幾つも、広がって、修の姿が波紋にかき消されて――そしてそれが収まって、もとの平坦な鏡面を取り戻したとき。
「修くん、どう? ――って、修くん、泣いてるの!?」
マグライトに照らされた修は、光を遮るように手で目元を隠す。
「あおい、まぶしい」
「あ、ごめんね。
でも修くん、どうして涙なんか――」
「……――っ、泣いてないよ」
「ううん、泣いてたよ!」
一体あの鏡に何が映ったのだろう? あおいは不安になる。彼がこんなに乱れるなんて、絶対普通じゃない。
彼女の心配を感じ取って、修はいつもの笑顔を見せた。
「これはうれし涙なんだ。ちょっと、感極まっちゃってさ。驚かせてごめん」
「そうなの?
よくわからないけど、大丈夫なのね?」
「うん」
修はゲージが振り切って乱れきった感情を少しでも戻そうとするかのように、大きく深呼吸をした。
「あおいは? 本当に見なくていいの? リンゴとろうそく、予備があるからできるよ」
「ううん。いい。修くんが見えたのなら、それがあの鏡が本物だって証になるでしょ」
「……うん。本物だよ、あれは」
「そう」
修を気遣いつつ、あおいは室内の鏡を振り返り――そして思わず「あっ」と声をあげた。
「修くん、見て! 鏡が消えてる!」
「えっ? ――うわ」
ついさっき修が覗き込んだ鏡は姿を消していた。まるで役割を終えて、他の誰かのもとへ向かったように。
そこにはただ、他の壁と同じく、踊るピンクのクマの壁紙が貼られた壁があるだけだった。
「本当に魔法の鏡なんだね」
「うん。
さあ、戻ろう」
「そうね。鏡は本物だったって、華徳井さんに教えてあげなくちゃ」
「ああ。お礼も言わないと」
未来は確定していない。今見えたのは、あくまで現時点での可能性だというのはわかってる。
だけど修は、さっき見た光景を一生忘れられないと思った。
揺り椅子に座って、ふくらんだおなかに大事そうに手をあてて子守唄を歌っている、今より少し大人になったあおいの姿を――。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
寺岡志乃
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
ホラー
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年09月17日
参加申し込みの期限
2022年09月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年09月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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