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BABY STRANGE
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久しぶりに目にしたのだが、図書室司書
早川 珪
はほとんど変わっていなかった。
記憶と同じワインレッドのシャツ、記憶と同じ黒いジャケット、ネクタイはせずラフな髪型なのも同じだ。もちろん、ホスト風のハンサムであることも変わらない。
ただ、なんとも表現しがたい微妙な表情をしているところだけは
倉前 七瀬
の記憶とちがっていた。
しかし雑味のある顔を見せたのは短い時間だ。すぐにまた珪は、記憶通りの優しげな笑みを浮かべたのである。
「律儀だね。わざわざ足を運んでくれて嬉しいよ」
「先日部屋を整理してて気づいたとです。後輩たちのためやけん、苦にはならんですよ」
「郵送してくれてもよかったのに」
「僕シーサイドタウンに住んどるんで、たいした手間ではなかです」
では、と七瀬はカウンターにのせた書籍を両手で押し出した。『高田保著作集』、戦前から戦後にかけて活躍した随筆家の本である。軽妙な文体が特徴で、現代人でもつい吹きだしてしまうようなユーモアのセンスがある。生活は楽ではなかったようだが全般的に明るくて、皮肉だったり辛辣だったりしないのもほがらかでよかった。高田は結核のため若くして亡くなっている。もっと長生きしてその後の日本を見たら、どんな面白い随筆を残しただろうかと思ったりもした。
「はい、じゃあたしかに返却を受け付けたよ」
本を両手で受け取り珪はうなずいたのである。
大学生活のこと、最近の寝子高についてなど、珪と二三雑談をかわしたのち七瀬は寝子高図書室を出た。
卒業してから来るのって、変だったかなあ――ぼんやりと考えながら帰路につく。
まあいいか、楽しかったし。先生もお変わりないようだったし。
変わっていないといえば寝子高もだ。
卒業式からそろそろ半年、この日唐突に学舎を再訪するにあたり、七瀬はきっと学校が、他人のような顔を見せるものだと予想していた。校門が「あんた誰?」と拒絶するようにそびえ立ち、放課後部活動の声が「部外者立ち入り禁止」と合唱しているように聞こえるのではないかと、いささか危惧もしていたのだった。守衛に見つかってつまみ出されるかも、そうなったら本だけ渡して退散しよう、と決めてもいた。
ところが実際はまるで逆で、校門にそんな冷たい印象はなく、むしろ「よく来たね」と手招きしてくれているように思えたし、野球部のランニング声も合唱部の『大地讃頌』も、高校生時分に戻ったようになじんで聞こえた。それに、そもそも守衛なんてこの学校にはいなかった。まあ一応、と職員室に挨拶に行ったら、なじみの教師たちには温かくむかえられたものだ。図書室の珪も理由を聞いたはじめこそ驚いた様子だったが、たちまちフレンドリーな彼に戻ったではないか。
やっぱいいなー、寝子高。
大学生活も悪くない。充実はしている。
けれど寝子高の、来る者拒まずむしろ全力ウェルカム的な解放感には欠けているように思えてならない。あくまで共同生活である高校までと、個人生活の側面が強い大学のちがいということだろうか。
なんとなく帰りがたくなり、気のむくままに放課後の学舎を歩む。
廊下の掲示板、行事の案内、標語の書かれたポスター、提出物の連絡に募金の呼びかけ、『保健だより』にいたるまでぜんぶ肌になじんだ。いちいち足を止めて読みたくなる。
高校の匂いだ。
七瀬は深く息を吸いこんだ。
埃っぽくて土と鉄の香がまじりあっている。
制服は着ていないし、七瀬の成績ではありえないことではあるが、なんだか留年してしまって二度目の高三をやっている気分になってきた。
それにしても――。
心残りはあった。
最初に職員室に顔をだしたのは、もちろん立ち入りの許可を得るという目的もあったが、ひとりの教師に会うためでもあった。
でも、彼は不在だった。
ウォルター先生……。
それとなく訊いてみたところ、ウォルターは三年生の学年担任会議にでているという話だった。職員室で待つわけにもいかずこうして出て用事をすませたが、あたうことならば会って、英会話のテキストなみに短くてもいいから言葉をやりとりしたかった。
いや、ひと目見るだけでもよかった。
こうしてふらふらしていたら校内のどこかで。
期待してしまう。
あとすこし回ってみようか。
たとえウォルター先生に会えなくても、もうしばらく寝子高の空気にひたるのも悪くないと七瀬は思った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
NPC交流
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年08月23日
参加申し込みの期限
2022年08月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年08月30日 11時00分
参加キャラクター一覧
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