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BABY STRANGE
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ヴィヴァルディの音楽は『秋』の第三楽章、一般的には一番難しいといわれるパートに突入している。
オルガンアレンジなのでヴァイオリンの戦慄感はやわらいでいるが、それでもスリリングなのはまちがいない。
きめ細かな重音の疾走感、木枯らし吹く湖畔にひとり立つような寂しさ――音は耳を通して彰尋の脳内で谺(こだま)するのだった。
ここには、スイートポテトタルトを目当てに来たんだ。
本当にそれだけの理由なんだ……なのにまさか、あおいさんに出逢うなんて――。
どうしてだろう。ここに来ることにやましいことがあるわけじゃないのだけど、好きな子に見られると言い訳したくなるような気持ちになるのは。
連れがいるんです、とあおいがメイドに言っているのがうっすらと聞こえる。
あおいが近づいてくる。笑顔で、青い瞳をきらきらさせて。
「ええと、その……」
彰尋は喉がカラカラになるのをおぼえていた。あおいにどう説明するべきか、弁明は……いや、弁明が必要なのだろうか。
それでも。
「どうしたの今日は?」
一瞬声が裏返りかけたがそこは役者、平静をたもちながら彰尋はたずねることに成功していた。
「散歩の途中だよ」
あっさりすぎるくらいあっさりしたあおいの回答である。
「起きてしばらく勉強しようとしたんだけど、ほら私、寮だからなかなかね……なんか朝からすごい暑いし。もうあきらめて気分転換に出ることにしたんだ」
「偶然だね、俺もなんだ」
なんとあおいが歩いていた理由も、彰尋と同様だったということだ。
「昨日は分不相応なはどいい環境で勉強できただけに落差があって……安普請がうらめしいよ」
あおいは昨日、友達の家で勉強したのだという。それが誰なのかあえて彰尋は質問しない。
「外、暑かったんじゃない?」
「もちろん! 生き返った気分」
「それで、どうして俺がここにいると……?」
「通りのむこうで見かけたから。彰尋くーん、って一生懸命呼びかけたんだけど気づいてくれないし」
ごめんごめんと彰尋は苦笑した。たぶん暑さがマックスになっていたあたりだろう。五感のすべてがにぶっていたと思うと説明する。
「それで、彰尋くんがこの店に姿を消して」
「追ってきてくれたんだ」
「おうともさ!」
あ、いまのイエスの意味の『おうとも』と、追いかけるよって意味の『追うとも』をかけてるのね、となぜか得意げにあおいは注釈を入れた。なんとなく、彼女の親友ののこを思わせる言い回しである。
「で、来てみたら喫茶店じゃない? さっきも言ったけど外、メチャクチャ暑くて私もバテかけで、コンビニのイートインかファーストフードで涼もうと思ってたから渡りに船で」
それで入ったということだ。ただ、喫茶店の頭に『メイド』の文字がつくあたりは抵抗がなかったのだろうか。
待てよ俺は、『ねこのて』に変なイメージを持っているわけじゃない。どのメニューもおいしてくて、内装も上品で居心地がよくて、くつろげるスペースだって思っているだけなんだ。
でもその考えを強調するのは、恥ずかしいというか照れくさい。
かといって、どこにでもある喫茶店だと思ってー、などと切り出すのも白々しいというか嘘くさいではないか。
こだわればこだわるほど自縄自縛な気もする。つまりトピックには不適当ということだ。
よし、変な誤解がうまれないようにここはひとつ話題をそらせよう。
「それで……」
と口を開きかけた彰尋をあおいが刺した。
槍やナイフで刺したわけではない。言葉でだ。
「彰尋くんってメイド喫茶好きなの?」
「え」
彰尋は硬直する。
ちょうど来ていたのだろう。あおいの背後では、例のなるこも硬直していているように見えた。
ジャンルとしての好き嫌いというよりもこの店が好きなだけで。
いやメイドさんは嫌いなわけじゃないし衣装も興味深いけど、フェチシズムというほど好みなわけでは。
というか俺が好きなのはあおいさんで。
メイド服着てほしいなんて思ってないよあおいさんに……っ!
ええっ? 何考えてんだ俺??
神経ニューロンを電光石火で駆け抜けた彰尋の思考を、無理矢理言語化するとこういったあたりだろうか。
ここで一番大人な態度、すなわち、変に屈折したりせず素直に「この店は好きだよ。知り合いが店長代理なんだ」とつないで話を転換する選択を彰尋がするより先に、
「私は好き!」
と、あおいが言った。
「だってメイド服かわいいじゃない。あこがれちゃうなぁ、着れるものなら着てみたいよ~」両手を左右の頬にあて、あおいは目を細めるのである。「この店存在は知ってたし、いつか行こうってののちゃんと言ってたんだけど機会がなくって……だから今日は来られて嬉しいよ、ホント」
「あ……うん、俺もメイド喫茶好きだよ」
この勢いなら言える。言ってしまおう。
「それに、いつか俺も見てみたいな、あおいさんのメイド姿」
「え~、恥ずかしいよ~」
とはいえあおいの口調に拒否は感じられないのだった。もしかしたら彰尋の気のせいだろうか。
変な意味ではなく純粋に、見てみたいなと彰尋は思う。
きっと、よく似合うだろうから。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
NPC交流
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年08月23日
参加申し込みの期限
2022年08月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年08月30日 11時00分
参加キャラクター一覧
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