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満ちるのは月か心か、それとも?
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ただ小道をうさぎが駆けていたなら、微笑ましいと思っただろうけれど。
的確に食べ物を狙い、通行者の悲鳴が溢れる惨状を見れば、どう考えたって『わるいうさぎ』に違いなくて。「大事なお月見会をよくもぉー!!」
なんとかしなければ。いや、絶対に解決してみせる。
野生の直感でクッキーを死守していた
メリィ・ランページ
は、やんややんやと戦利品をつまみ食いするうさぎたちに怒りを向ける。
人の物を盗むだなんて、なんてこと。それが美味しい食べ物ならなおさらだ。
まるで獲物を狩るかのようにうさぎを目で追うから、
リリエル・エーテライト
はくすくすと笑う。
「メリィちゃんなら簡単に捕まえられそうですけど……ほしびとだって気づかれたら星幽塔に帰らされてしまいます」
「むむ……それは困る! でもでもっ! 悪い子を見逃すなんてできないよ~」
それはリリエルも同意である。友達と楽しみにしていたお月見を邪魔されて、他の方々のご迷惑にもなっていて。見逃すつもりは毛頭無いけれど、ここで暴れてしまっては二次災害になりかねない。
「わるいうさぎさんたちが狙っているのは、食べ物ばかりのようですね?」
ロープウェイの駅前で配られたクッキーをはじめ、神社の屋台で買ったものやコンビニ袋など、食べ物が入っていそうな物だけ狙われているようで、財布や貴金属が狙われている様子はない。
「へへっ、オイラたちを仲間はずれにするからだよっ! ばーかばー……ぎゃあああああっ!!」
ついでに、戦利品に夢中で前方不注意のまま光る竹に自ら突っ込み拘束されるおつむ加減。あまり難敵でもなさそうである。
あとはどうにかして、うさぎの興味を惹く物を作れたら――リリエルが周囲を見渡すと、少し先にテントがあった。神社と温泉街に続く長い一本道の休息所のようで、火気を扱っても大丈夫らしい。
「リリエル、こんな所でどうするの?」
「あちこちに駆け回る、わるいうさぎさんを一カ所へ集めるには……やっぱり食べ物ですよね?」
「わぁっ! リリエルの料理が食べられるの!?」
なんだなんだと、わるいうさぎたちは耳をたてて様子を窺っている。
ここから先の作戦を聞かれては台無しだと、リリエルは光る竹をちらりと見てメリィへアイコンタクトを試みた。
「私は厨房から離れられませんから、メリィちゃんが『素敵なお席に』ご案内してあげてくれませんか?」
「……? …………!! おっけーリリエル! それでいこう!」
そうと決まれば、少し場所をお借りして。リリエルは道具と材料を確認すると、気合いを入れてたくさんの団子粉をこね始めた。
メリィはテント周辺を少し整えながら、道行く人に声をかける。
「今、みんなに振る舞うお団子を作ってるよ! 急いでない人は寄っていってね!」
それはあの、食い意地のはった『わるいうさぎ』たちの耳にも入る。
お団子ってすぐ食べられる? あの温泉より熱そうなお湯の中? 誰が行く? どうやって取る?
そわそわと仲間を呼んで作戦会議をする様子は、草むらに体を隠しても長い耳が見えていて、メリィはにんまりと笑いながら追い込みをかけた。
「ねーリリエル! お団子はどれくらいでできるかなっ?」
「今、最初のお団子を冷ましている所ですよ。もうすぐあちらの机に並べられます」
今は空っぽのトレイと、お好みでと言わんばかりに添えられたゆで小豆やきなこの器を見て、目を輝かすのはうさぎたちだけではない。
作戦だからと我慢しているメリィだって、つやつやした出来たてのお団子を想像すると涎が溢れそうだ。
「みなさーん! お待たせしました~っ」
道行く人が歩きながらでも食べられるように、そしてうさぎたちが運びやすいように、大粒のお月見団子は数を控えめに人であれば片手で持てる器に盛り付けてトレイに並べていく。
「はい、これはメリィちゃんの味見用です。たくさん作ってますから、あとでゆっくり食べましょうね」
「食べていいの!? やったー!! えへへぇ、いただきまーす」
もっちもっちと頬張っているメリィへ、うさぎたちの視線が集まる。
そんなに心配しなくたって、大丈夫なのに。
「……んんー! すっごいすっごいすっごいおいしい!!」
その声を合図に、うさぎたちは一目散に団子のトレイを目指した。妙なところで頭がいいのか、その数はきっちりトレイに乗った器と同じ数だ。
「よこせよこせー!」
「ぜーんぶよこせー!」
「メリィちゃんっ! さっそくお客様ですよ!」
「任せてリリエル!! ……覚悟っ!」
どれだけうさぎが早くたって、動体視力と反射神経で負ける気がしないのは、メリィが虎の獣人だからだ。
しっかりとカップに手をかけたうさぎたちを両腕いっぱいに抱いて、光る竹までひとっ走り。ぽふんと煙になって消えていく仲間を見て、うさぎたちは何が起こっているのかと、ぱちくりしている。
「さあ、どんどん茹で上がりますよ~」
「えっ……ええいっ! それなら!」
きっと先陣はカップごと持ち去ろうとして、まごついたところを捕まったのだ。ならば、少々口惜しいが積み上がったてっぺんのお団子だけ咥えて走り去れば捕まらないはず。
勇気ある第二陣が、再び並ぶお団子へと飛びかかるのだけど――。
「特別席にご案内しちゃうよーっ!」
「いやだぁああああああ!!」
ぽぽんっと軽快な音と共に、やはり消えてしまう。
メリィの足からは逃れられない。けれどリリエルの作ったお団子の誘惑にも勝てそうもない。
むむぅと悔しそうに顔をゆがめ、残されたうさぎたちは後ろ足をダンダンッと音を立てて跳ね上がる。
「ひどいぞっ!」
「そっちが最初にひどいことしたんだよっ!」
普段は争いを好まないメリィも、今日ばかりは譲れない。
楽しみにしていたお月見会を、めちゃくちゃにしたのは『わるいうさぎ』たちだ。
「うさぎさん、お腹がすいてても人のご飯を勝手にとっちゃだめですよ! メッ! です!」
「そだよ、ご飯のウラミは何よりも怖~いんだからね!!」
がおっ! と両手を左右に構えれば、うさぎたちは耳を垂れさせてカタカタ震えている。ちょっと可哀想にも見えるが、悪いことをしたなら反省してもらわないといけない。
「だってだって、おなかがすいてだんだよぉ!」
「おつきみツアーたのしみにしてたのにっ! ちょっとのいたずらにおこって、なかまはずれにするんだ!」
ぴえぴえと泣くうさぎたちが、どんな悪戯をしてきたのかは定かではない。リリエルは団子を盛り付けて、にっこり微笑んだ。
「お腹が空いていると、怒りっぽくなったり嫌な気分になりがちです。私が作ったお団子なら、たくさん食べて大丈夫ですから……迷惑をかけた方に、ごめんなさいをするって約束してくれますか?」
それは竹林を歩く人だったり、仲間はずれにされる要因となった出来事だったり。自分たちは悪くないと突っぱねていたうさぎたちも、しょぼしょぼと顔を見合わせて「やりすぎたのかも」と反省している。
「もう悪戯しないなら、一緒にお月見しよ! リリエルのお団子すっごい美味しかったでしょ?」
にっ、と笑って差し出されたメリィの手を、一羽のうさぎがそっと触れる。仲直りとごめんなさいをする約束の握手をすれば、そこからはもう「ぼくも!」「わたしも!」と様子を窺っていたうさぎたちが群がって、メリィはもみくちゃになっていく。
リリエルの周囲にも、器を並べるお手伝いをする子や、こっちのお団子は何をいれるのかと興味津々にボウルを覗き込む子が集まってきて、テントは大賑わいだ。
「みんなで楽しいお月見にしましょうね」
リリエルの呼びかけに、うさぎたちと一緒に輝かんばかりの笑顔でメリィは返事をする。
どうやら、この周囲のうさぎたちとは――仲良くお月見ができそうだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
30人
参加キャラクター数
22人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年08月20日
参加申し込みの期限
2022年08月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年08月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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