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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
満ちるのは月か心か、それとも？
「みんなー、肩までちゃぁんとつかれたですー？」
謎団子や謎茶が良い方向に効いたうさぎたちは、ゼロ・シーアールシーを慕うように温泉施設まで一緒にやってきた。時に山の動物たちも入りに来る露天風呂であれば、こうしてうさぎが入りに来ていてもおかしくは思うまい。
まあちょっと、人慣れしすぎているというか、人っぽいところはあるが……ゼロは気にせず、100まで数えますよとお姉さんっぽく微笑んでいる。
お月様を見上げると少し間延びしてしまったり、数えている途中でお月様の温泉事情が気になって質問してしまったりして、ちょっぴり長めの100を数え終わるころには身体の芯からほっこほこ。
いっぱい踊って運動して、お腹いっぱい食べて。汗も流して温まれば、人もうさぎも変わりなく睡魔に襲われる。
（もっと、もーっと遊びたいです……）
とろんとした瞼をこすりながら、なんとか眠気を踏ん張って身支度を調える。あとは温泉の休憩スペースな縁側で、ぷるぷると身体を震わせて水気を切っているうさぎたちを抱きしめるだけ。
「ふふー、あとでふわふわのもこもこに乾かしてあげるのですー」
それから、それから。
夢の中ならなんだって叶う。あの宴会の続きも、温泉で周りの迷惑を気にせずお湯を掛け合うのも、一緒に泊まれない宿で枕投げをすることだって。
「ゼロの夢の中へ、おいでおいでーなのですー……」 
瞼を閉じれば、ろっこんの力が発動し、抱きしめたうさぎたちと共に夢の中へ。
目が覚めるまで、たくさんたくさん遊ぶのだ。さあ、まずは何からしよう？ ゼロはわくわくしながら眠りに落ちた。
一仕事を終えた吉住 志桜里は、足湯へつけていた足を上げてみる
「足だけ見れば女と分からず、なんて」
月明かりを浴びて艶めく、引き締まったふくらはぎから細い足首のしなやかさは、どう見ても女性。……けれど、育ちに育った28cmという指の長いギリシャ型の足は、美しさと大きさのあべこべに迷うかもしれない。
「水滴らせれば紛れもなく綺麗じゃないの」
世には美丈夫と呼ばれる殿方もいるから、そんな方々と見紛うという意味なら、まあ。それでも男性と称されるのは、胸の育った今ならなおのこと不服なのだけど。
ぱしゃりと湯をかき回し、失礼な言葉を吐く門下生を思い浮かべてぐるぐると足湯をかき回す。温泉でつるつる美肌になったおみ足を見て、門下生も訂正するといいのだが。
クッキーを頬張って、月を見上げる。もちろん、奪還して最初よりうんと増えたクッキーだ。戦利品として悠々と頬張れば、楽しかった追いかけっこが目に浮かぶ。
「手癖が直れば、またご一緒してみたいものですね」
持ち寄った物を食べて、踊って。そんなことを言えば鬼が笑うだろうか。
静かな月夜に、時折温泉で遊ぶ水音がするだけ。そんな風流な楽しみ方もいいけれど。
最後に月のライトを浴びて踊る楽しさは格別だった。
盗品を集めている場所があるはずと睨み、わざと泳がせて辿り着いたうさぎたちの宴会場。
月が見やすい少し開けた場所は大宴会の真っ最中で、志桜里は賑やかしに来たのだとブレイクダンスを披露した。そこから演舞を織り交ぜ、即興のパフォーマンスを繰り広げれば、うさぎたちはすぐに興味を持って集まってくる。気を取られた者から流れのままに拾い上げて光る竹へ放り投げても、一連の動作に不審な点がなくてうさぎたちが呆けて拍手すらしていたのには、笑いを耐えるのが大変だったけれど。
パフォーマーとして飽きをこさせぬよう、演舞の組み合わせも少しずつ変えて行った。おそらく一番盛り上がったのは『和モダン剣の舞』だろう。
「最後の１匹まで、とくとご覧頂けたでしょうか」
ご覧になれなかった皆々様には、ぜひとも来年披露したいものだ。
そのために、新しい技でも考えておこうかと――志桜里はまた、嬉しそうにクッキーを頬張った。
謎団子や謎茶が良い方向に効いたうさぎたちは、ゼロ・シーアールシーを慕うように温泉施設まで一緒にやってきた。時に山の動物たちも入りに来る露天風呂であれば、こうしてうさぎが入りに来ていてもおかしくは思うまい。
まあちょっと、人慣れしすぎているというか、人っぽいところはあるが……ゼロは気にせず、100まで数えますよとお姉さんっぽく微笑んでいる。
お月様を見上げると少し間延びしてしまったり、数えている途中でお月様の温泉事情が気になって質問してしまったりして、ちょっぴり長めの100を数え終わるころには身体の芯からほっこほこ。
いっぱい踊って運動して、お腹いっぱい食べて。汗も流して温まれば、人もうさぎも変わりなく睡魔に襲われる。
（もっと、もーっと遊びたいです……）
とろんとした瞼をこすりながら、なんとか眠気を踏ん張って身支度を調える。あとは温泉の休憩スペースな縁側で、ぷるぷると身体を震わせて水気を切っているうさぎたちを抱きしめるだけ。
「ふふー、あとでふわふわのもこもこに乾かしてあげるのですー」
それから、それから。
夢の中ならなんだって叶う。あの宴会の続きも、温泉で周りの迷惑を気にせずお湯を掛け合うのも、一緒に泊まれない宿で枕投げをすることだって。
瞼を閉じれば、ろっこんの力が発動し、抱きしめたうさぎたちと共に夢の中へ。
目が覚めるまで、たくさんたくさん遊ぶのだ。さあ、まずは何からしよう？ ゼロはわくわくしながら眠りに落ちた。
一仕事を終えた吉住 志桜里は、足湯へつけていた足を上げてみる
「足だけ見れば女と分からず、なんて」
月明かりを浴びて艶めく、引き締まったふくらはぎから細い足首のしなやかさは、どう見ても女性。……けれど、育ちに育った28cmという指の長いギリシャ型の足は、美しさと大きさのあべこべに迷うかもしれない。
「水滴らせれば紛れもなく綺麗じゃないの」
世には美丈夫と呼ばれる殿方もいるから、そんな方々と見紛うという意味なら、まあ。それでも男性と称されるのは、胸の育った今ならなおのこと不服なのだけど。
ぱしゃりと湯をかき回し、失礼な言葉を吐く門下生を思い浮かべてぐるぐると足湯をかき回す。温泉でつるつる美肌になったおみ足を見て、門下生も訂正するといいのだが。
クッキーを頬張って、月を見上げる。もちろん、奪還して最初よりうんと増えたクッキーだ。戦利品として悠々と頬張れば、楽しかった追いかけっこが目に浮かぶ。
「手癖が直れば、またご一緒してみたいものですね」
持ち寄った物を食べて、踊って。そんなことを言えば鬼が笑うだろうか。
静かな月夜に、時折温泉で遊ぶ水音がするだけ。そんな風流な楽しみ方もいいけれど。
最後に月のライトを浴びて踊る楽しさは格別だった。
盗品を集めている場所があるはずと睨み、わざと泳がせて辿り着いたうさぎたちの宴会場。
月が見やすい少し開けた場所は大宴会の真っ最中で、志桜里は賑やかしに来たのだとブレイクダンスを披露した。そこから演舞を織り交ぜ、即興のパフォーマンスを繰り広げれば、うさぎたちはすぐに興味を持って集まってくる。気を取られた者から流れのままに拾い上げて光る竹へ放り投げても、一連の動作に不審な点がなくてうさぎたちが呆けて拍手すらしていたのには、笑いを耐えるのが大変だったけれど。
パフォーマーとして飽きをこさせぬよう、演舞の組み合わせも少しずつ変えて行った。おそらく一番盛り上がったのは『和モダン剣の舞』だろう。
「最後の１匹まで、とくとご覧頂けたでしょうか」
ご覧になれなかった皆々様には、ぜひとも来年披露したいものだ。
そのために、新しい技でも考えておこうかと――志桜里はまた、嬉しそうにクッキーを頬張った。
あとがき
担当マスター：
浅野 悠希
ファンレターはマスターページから！
みなさまご参加ありがとうございます、浅野です。
お月見と言うことで、食べる人騒ぐ人しんみりする人と盛りだくさんで、とても楽しみながら書きました。
悔やむはリアルタイムに間に合わなかったことです。
どうかどうか、皆様がいい月夜を過ごされていますように！
ご意見ご感想、もしくは「読んだよ！」の代わりにダイヤリーのページチェック入れて頂けると、めちゃくちゃ喜びます。
お時間ありましたら、よろしくお願いします～！
お月見と言うことで、食べる人騒ぐ人しんみりする人と盛りだくさんで、とても楽しみながら書きました。
悔やむはリアルタイムに間に合わなかったことです。
どうかどうか、皆様がいい月夜を過ごされていますように！
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お時間ありましたら、よろしくお願いします～！
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2022年08月20日
- 参加申し込みの期限
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- 2022年08月27日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2022年08月27日 11時00分
