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さよなら、普通の日
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しばらくしてクラシックが流れると、また人が集まってきた。
広島弁のハーフ少女、
猫ヶ崎 獅子子
もその一人だ。
「猫好きに悪いもんはおらん。この事件の犯人はおっちゃんじゃないと思うんじゃ」
その言葉に、
恵御納 夏朝
も頷く。
「僕もそう思う。周囲の人や猫さんに迷惑が掛かる事はしないよ。そうだよね?」
「にゃー」
夏朝が優しく撫でると、野良猫は気持ち良さそうに鳴いた。
「話によれば、おっちゃんは店を閉めてこそこそしとったらしいな。おどかしてやるから、と何やら気になる一言を言ってな。きっと何かサプライズ的な事を企んどったと思うんじゃ。勿論、ポジティブな方のな。それが不幸な事が重なって、こんな事態になってしもうたんじゃ」
二人はおじさんに呼びかける。
「おっちゃん、話を聞かせてくれー! 話を聞けば、おっちゃんの疑いも晴れると思うんじゃー!」
「ほら、猫の写真もあるよー」
すると、中からガタガタと音がした。
「……ほ、放っておいてくれないか……」
夏朝は猫の写真に目を落とす。噂の猫好きには、猫の話題が覿面のようだ。
「おじさんは周囲を驚かすって言ってたんだよね? 一体、何をするつもりなの? もしかして猫カフェを開くの? それなら僕も行ってみたいな」
「猫カフェ……それもいいなぁ……じゃなくて、放っておいてよ」
「ほら、おじさんのお友達も猫カフェしたいって」
「にゃー」
夏朝は猫を持ち上げてみせた。
「うう……。ね、猫カフェなんてしないよ。お願いだから、放っておいて……」
「……ふぅむ」
一連のやり取りを、後ろのほうで
津川 霞
は見ていた。
「こっちを調べにきたものの。何だか面倒なことになってるみたいだね。僕のろっこんもまともに機能しないし、犯人を突き止めるのは骨が折れそう……」
ここに来る前、ろっこん『導きの明星』で危険の兆候を占ってみた。けれど、島全体が災いに包まれているため、今後起こるであろう細かな運命は占えなかった。
雪の中に放り投げた雪玉を見つけることが困難なように、災いの中にある自分の災いを感知することも、また困難なのだ。
「謎は解けたわ!」
不意に、ミステリ研の
ブリジット・アーチャー
が高らかに言った。
「聞いて、私の推理を……」
「ふわぁ〜〜〜」
ブリジットの横にいる同研究会の
夜榊 水月
は大きなあくびをした。クラシックの所為でやる気が奪われている……のだと思ったが、普段から彼はこんな感じのような気もする。猫たちにまじって、寝そべって、ゆっくりまどろみの中に落ちていく。
「ちょっと。めい探偵
ブリジット・アーチャー
が華麗な推理を披露しようってのに」
「ん〜……いいよぉ、続けて〜……僕はこの子達と一緒に横になりながら聞くからぁ〜……むにゃむにゃ……」
「緊張感なさ過ぎでしょ!」
ひとつ咳払いをして、獅子子と夏朝に向き直る。
「今、寝子島でおきているおかしな現象……。おそらく津止先生とバンドマン、二人の演奏が、どういう訳かラジオ局の放送で流されているの。このおかしな現象は、その曲を聴いてしまったため、引き起こされてるのよ。
ヘッドフォンをしていた人が影響を受けていないことも、流された曲が原因であることを証明しているわ。ヘッドフォンで大音量の音楽を聞いていたら外の音は聞こえないし、影響を受けるわけはないもの。
さて、ここで問題は、二人の接点。ビジュアル系バントのボーカルと、見るからにクラシックなイメージの津止先生では一見、水と油、関連性は低そうに見える……。
でも、私にはわかる。この寝子島高校ミステリ研究会会長にして、美少女めい探偵ブリジットの目は誤魔化せないのよ。ふたつの点と点を一本の線に結ぶ起点、音楽をやるものなら、かならず持っているもの、そう楽器よ。つまり、この事件の犯人は……あなたということよ、楽器屋店主!」
ブリジットは店に指を突き付ける。
「悪あがきはやめて、この騒動、どうやったら収まるのか教えてもらえるかしら?」
すると、中からおじさんの声が聞こえた。
「なんのこと?」
「すっとぼけないで!」
「なぁお前さん。言いたかないんじゃがのぅ。その推理、間違いがあるぞ」
獅子子が言った。
「な、なんですって?」
「この流れてる音楽、ラジオからじゃなくて、頭の中に直接流れとるぞ?」
「え……!」
「おじさんは関係ないと思う」
夏朝にジト目で見つめられ、ブリジットは思わず後ずさる。
その時、携帯が鳴った。研究会の仲間である庚からだ。
『例のバンドマンだが、どうもこの件とは無関係のようだ』
「え?」
『それから、楽器が鍵になっている、と言っていたが、このバンドマン……楽器なんて持ってなかったぞ』
「え……ええ!? わ、わ、私の完璧な推理にほころびが……!」
「世界を好き勝手に変えれるのは楽しそうだけど……この世界センスなさすぎ! 見た目からして汚いったらありゃしない! 元の世界の方が100倍ましよ!」
音楽がダンスミュージックに変わり、
朱鷺峰 揺炎
が店の前に現れた。
「おじさん! この世界どういうことよ! とっとと元に戻しなさいよ! 目に悪いったらありゃしな……あれれれれ!!」
ノリノリのディスコサウンドに自然と揺炎の腰が動き出す。
「な、なんなのよ……お、おじさん♪ ちょっと♪ 知ってる事♪ 洗いざら〜い♪ 話な♪ さい♪ よ♪」
思わず音楽に合わせて声をあげてしまう揺炎だった。
「あはははっ、なんか必死さが伝わってこないなー」
宮田 厚
は笑った。
「はぁ! 笑ってんじゃないわよ! あんただって踊ってるじゃないの!」
「楽しいなー、これ」
すると、猫達も一緒になって踊り始めた。
「おお。すごいなー、この音楽。猫も踊るんだ」
「楽しんでる場合か!」
「あ! 何だろ、あのキノコ凄いなー! 食べたら腹壊しちゃいそうだけど、もしかしたら凄い美味しいキノコかも。毒がなかったら、うちの店先並べよっかなー」
「能天気か!」
そこに、
普堂 しおり
が現れた。
踊りながら移動する、それに長けた踊りはただひとつ、それは盆踊り。ダンスミュージックの障害もなんのそのの盆踊り走法で、店の前まで辿り着いた彼女は大きな声で呼びかける。
「おじさんも知ってると思うけど、今、島は妙な音楽の所為で大変なことになってるの。おじさんは音楽のプロでしょ。お願い、この状況を解決するのに手を貸して!」
しかし返事はない。
「……ここは任せて」
常盤 四月
はそう言うと、持って来た段ボールに”拾って下さい”と書き添えた。
「宮田君、その猫達の中から、子猫を何匹かここに入れてもらえない?」
「おう。とびきりカワイイのをな。でも、どうする気なんだ?」
「猫好きで優しいおじさんには、これしかないわ」
四月は扉を叩く。
「おじさん、この子捨て猫みたいなの。里親さがしを手伝ってもらえないかな? ダメならミルクだけでも分けてもらえると助かるのだけど」
「す、捨て猫だって……!」
こんなのおじさんが断れるはずもない。扉が開き、おじさんが姿を見せた。
どことなく憔悴した様相だけど、別段変わった様子もない。いや、もしかしたら店の中に、この騒動の原因があるのかもしれない。
四月はろっこん『となりのドッペルさん』で分身を生み出すと、素早く店の中に潜り込ませた。
そこで見たものは、荒れた店内とネックが折れたギターだった。ギターは猫の形をあしらったもので、猫の尻尾の部分がネックになっている。とは言え、既にその部分はへし折れて、ボディ部分に丁寧に彫刻された猫にもヒビが入ってしまっている。
「いいギターだろ……?」
おじさんは悲しそうに言った。
おじさんはお店の看板になるスペシャルなギターを作っていた。それも猫好きのおじさんらしい、可愛らしい猫をモチーフにしたギター。足しげく本島にある工房に通って、職人やデザイナーと相談して、ようやく完成したのが昨日のこと。
今日はそのお披露目を……と考えていたのだが、悲劇が起こった。ヘビメタである。この騒動でヘビメタがかかった瞬間、おじさんは百戦錬磨のロッカーよろしくギターを床に振り下ろしてしまったのだ。
「……なんかもうショックでね。店に引きこもっちゃったんだよ」
「この様子だと犯人じゃないみたいね……」
「だね……。折角、ギター作ったのに可哀想、おじさん……」
四月としおりは気の毒そうに、野良猫たちに慰められるおじさんを見つめた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
梅村象山
シナリオタイプ(らっポ)
ホワイトシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
コメディ
ホラー
SF・ファンタジー
定員
1000人
参加キャラクター数
189人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2012年12月22日
参加申し込みの期限
2012年12月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2012年12月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
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