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さよなら、普通の日
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「やべぇやべぇー、週末の合コンメンバー足りてねーじゃん!」
八城 昌也
は携帯を片手にシーサイドタウンを駆け回っている。心当たりに電話をしても、なんだか電話の向こうは慌ただしく、まともに取り合ってもらえない。
「くっそー誰かいないかなぁ……ヘイ! そこのキミ! 今週末時間あるぅ? 良かったら楽しいイベントがあるんだけど興味ないかな?」
「はぁ? この状況わかってんの?」
「へ? あ、そっちのキミは?」
「うるさいわねっ! こっちは大変なのよ!」
道往く女子たちにも一刀両断されてしまう……と言うか、合コンが最重要タスクに入ってる彼とは違って、普通の人はこの異常事態のほうが重要なのだ。
音楽がジャズに変わる。昌也の耳にもその音楽が聞こえてきた。
「こ、これはジャズ!? なんか急に合コンが! 合コンを今すぐしたい!」
強烈な衝動に突き動かされる昌也(……なんか、普段とあまり変わらない気もするが)は、蜉蝣とそのまわりに集まる生徒たちを見つけた。
「ヘイヘーイ! 何してんのみんな。男女で集まっちゃって、男女で。まさか合コンじゃないよねー? 俺も混ぜてよ。いいでしょ、ねぇねぇ」
辰と煽は顔を見合わせた。
「なんか俺と似たタイプの厄介そうな奴が……」
「あの、合コンじゃなくて蜉蝣さんの話を聞いているところなんだけど……」
「ああ、うん。そっかそっか。女子3、男子4じゃバランス悪いもんな。それじゃ合コンはまだ始められないよねー」
「全然、人の話を聞かないよ、この人!」
「まあまあ。俺がすぐに女の子を呼んでくるから。お、あの子なんていいじゃん」
雨寺 凛
がこちらに来るのが見えた。さっそく声をかけようと近寄ったところ、 彼女は構えたギターを勢いよく鳴らし、轟音で昌也を吹き飛ばした。
「うわわわわわっ!」
そのままギターの音で流れてくる音楽を完全に相殺する。
「真の音楽はこんなまやかしの音楽なんかに負けない!」
凛は蜉蝣に目を向ける。
「あなたが噂のバンドマンね。少し話を聞かせてくれないかな。もし、この島に起こってる現象に心当たりがあるなら教えてほしいの」
「は?」
「街はめちゃくちゃだし、ヘンテコな音楽が聞こえてるし……」
「は??」
ギターがうるさすぎて、蜉蝣の耳に彼女の声は入って来なかった。
「く……っ、だーかーらー!」
弾くのを止めた途端、ジャガジャガジャーンとけたたましい音が鳴り響いた。
「し、しまった……!」
頭の奥が灼熱のように熱くなるのを凛は感じた。曲がヘビメタに変わった。
最初に音楽に飲まれたのは、アリーセだった。
「なんなの? この衝動は……。リズムが、リフが、グルーブが……。私に語りかけてくるわ……」
血を沸き立たせるヘビメタに、彼女の目付きはどんどん危険になっていく。
「さっきから黙って聞いていれば、音痴だとか、音痴だけど認めて欲しいとか、甘えてるのよ。私の……私の歌を……キキナサイ!」
普通だから 甘えていた
才能が無い 諦めてた
無かったのは覚悟 やり続ける覚悟
諦めれば最期 迎えるのは末路
叫び続けろ 血ヘド吐いて
泥被っていても 本物は輝くだろ
歌い続けろ 声枯れるまで
振り絞った声が 魂に共鳴する
普通というカーテンに 隠れ続けるなら
今ここで 消えろ
「う、うう……」
自分より何歳か下の女子高生の歌に、蜉蝣は気圧された。
何かしら言い返そうと口を開きかけたその時、近くにいた
新井 瞬平
がヘビメタに飲み込まれた。
「うおおお……! なんだ! 血がたぎる!」
とめどなく溢れる破壊衝動が、瞬平の理性を忘却の彼方に押し流す。その暴力の矛先は、不幸にも最も近くにいた蜉蝣に向けられた。
「むしゃくしゃするから殴らせろ!」
「ええーーっ!!」
ぶん殴られた蜉蝣は宙を舞った。バンドマンなんて所詮、文化系。暴力にはめっぽう弱い。
「暴れ足りねー! てめえら全員、ヤキ入れてやる!」
「待ちな」
そこに、
如月 庚
が割って入った。瞬平の拳を受け止め、ジリジリと弓を引き絞るように、二人は睨み合う。
庚の横には、同じミステリ研の
シャルロット・オルメス
が立っていた。二人は、この騒動を複数犯の仕業と推理し、蜉蝣と楽器屋店主の繋がりを調べに来たのだ。
とは言え、まずは目の前の瞬平を止めなければ。
「こんな音楽に飲まれちまうなんて情けねぇ。このぐらい気合いで耐えてみせろ」
庚は自らの頬を叩き、音楽に飲まれないよう気を入れる。がしかし、気合い一つで乗り切れるなら、寝子島はここまでパニックにはなっていない。
「ぐ……うおおおおおおおっ!!」
瞳に暴力的な光が宿った。
「ぐ……何故だか無性に腹が立ってきた。音楽なんかに負けやがって……!」
「うるせーっ! てめえだって負けてんじゃねぇか!」
「ちょ、ちょっと、落ち着いて下さい!」
シャルロットが止めようとするが、聞く耳を持たない。それどころか、シャルロットもだんだん音楽に取り込まれてきた。
「いい加減にしないと、私も怒りますよ……っ!!」
「なんてこった……! おい、大丈夫か!」
「うう、知らない学生に殴られた……。ちくしょう、俺なんて……!」
「うるさいな。しっかりしろ」
緋王 輝夜
は、殴られた蜉蝣を抱き起こし、傷の手当をする。
医者の娘の使命感からか、傷ついた人の手当をして回っている輝夜だが、彼女もまたこの音楽からは逃れられてはいない。
「ぐえええええーーっ!!」
ヘビメタの乗った手当は手荒。蜉蝣の顔面を包帯で激しく締め上げる。
「オラアアア! 養生せぇええやぁ!!」
「た、たすけてぇーーーっ!!」
その時、
握 利平
が二人のもとに足早に駆け寄った。
目には目を。歯には歯を。ヘッドフォンを身に付けて、音楽には音楽で防御、ヘビメタの魔力から逃れ、利平は正気を保つ。
「……どうしたんだ、みんな。なんでそんなに暴れて……。くそ、とりあえず止めないと話にならないか」
ろっこん『にぎりっぺ』で圧縮した空気を、輝夜の鼻先で解放する。
「うわっ! 何しやがる!?」
輝夜は何をされたのかわからず、慌ててその場から離れた。
それから喧嘩になってしまった庚と瞬平の間に割って入る。瞬平の拳を上手く流して鳩尾に一撃。それから庚ににぎりっぺ。しかし未発達な彼のろっこんでは、ささやかな風を生む程度でしかなく、攻撃衝動に飲まれた庚を止めるには至らなかった。
「……げっ!」
「何の真似だ!」
復活した瞬平も攻撃に加わる。
「ぐわっ!?」
利平は壁に叩き付けられた。
「……や、やばい。ヤンキー二人相手じゃ、頼りなさ過ぎるぞ、俺のろっこん!」
「誰がヤンキーだ!」
「喧嘩を売った覚悟は出来てるんだろうな!」
その時不意に音楽が流れた。これまで頭の中に流れていた音楽とは違う。演歌だ。
「ヘビメタにクラシックにダンスミュージックに民族音楽にジャズ……すばらしい! すばらしいが……やはり足りない!」
そこに、スパンコールの派手なジャケットを羽織った
虹村 千秋
が立っていた。ラジカセから爆音で演歌のトラックを流し、小気味よくステップを踏んでいる。
「日本人の魂『演歌』ってヤツを聴かせてやるっ!」
ドンドンドン ドンドコ
(ちあき!)
ドンドンドン ドンドコ
(ちあき!)
ちあきのドンドコ節がヘビメタを掻き消す。広場に集まっていた人たちは、はっと我を取り戻した。ようやく訪れた平穏に、ひとまず胸を撫で下ろす人たちの中、蜉蝣も安堵の姿を見せていた。
「頭の中の音楽が聞こえなくなった。なんか楽になった……」
「え?」
彼の漏らした一言にシャルロットは目ざとく反応した。
「あなたにもこのヘビメタが聞こえてたんですか?」
「ヘビメタだけじゃなくて、なんか色んな曲が聞こえてたけど……?」
「……と言うことは、犯人はあなたではない……?」
「へ? 何の話?」
ふと、千秋がマイクを差し出した。
「さぁバンドマンの兄ちゃん! 次はあんたの番だぜ!」
「え?」
「あんたの事は風の噂で聞いてるぜ。今こそあんたの歌で世間を見返すときだ。 今ならもれなく歌で世界が変えられる。みんな、勝手に頭に流し込まれる音楽に辟易してんだ。あんたの歌でこの音楽の押し売りを吹き飛ばしてくれよ!」
「お、俺の歌で……?」
戸惑う蜉蝣を余所に、辰はギターのセッティングを始める。
「スタジオに入る前に、いきなりセッションかよ。ま、なんかそのほうがロックっぽくてモテそうだけど」
煽も電子キーボードをセッティングする。
「一緒に歌いましょう。蜉蝣さん」
華菜子も中華鍋を振り上げた。
「新生ブラックエデンの船出アル!」
「……お前ら」
蜉蝣は涙を拭って、マイクを握りしめた。その目にはこれまでの卑屈な魂はひと欠片も見えない。噴き上がりそうな炎を目に、蜉蝣は歌い出す。
音階という概念を華麗にスルーする衝撃の音痴。けれど凄まじい音痴ゆえに、みんなを苦しめる音楽を掻き消すには十分過ぎる効果を発揮した。
(俺の歌でも役に立つんだな……)
ここで得た小さな自信を胸に、蜉蝣はもっと頑張ろうと思った。
ブラックエデン
蜉蝣[ボーカル]
難波辰[ギター]
雨宮煽[キーボード兼コーラス]
畑中華菜子[ラーメン]
その後、ブラックエデンは寝子島”ノイズ”ミュージックの先駆け的存在として、シーンの注目を集めることになるのだが……それはまだまだ先のお話。
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シナリオジャンル
コメディ
ホラー
SF・ファンタジー
定員
1000人
参加キャラクター数
189人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2012年12月22日
参加申し込みの期限
2012年12月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2012年12月29日 11時00分
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