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DJ招き猫
が、n.k.FMで
『ねこねこ放送局』
を始めてから一年になる。
新米の彼女もそろそろ仕事に慣れてくるかと思えば、暗黒期に突入していた。そう。メールが来ないのである。相談のメールも、曲のリクエストも来ないのだ。
元来ネガティブな性格のため、メールの数が減ってくるのに比例して、トークがだんだんと陰を帯びていく悪循環。とうとう一通も来なくなった今、どうしようもないほどの暗黒に、招き猫は身も心も染まっていた。
「毎回毎回、メールを送ってって言ってるのに。今日も一通も来てないわ……。あたしが困ってるところ見てそんなに楽しいの? ねぇ楽しいの? ううう……あたしなんて死んだほうがいいんだわ」
誰もリクエストしてくれないので気分で選曲している。流れる楽曲はまるで彼女の怨念がこもっているかのように滅茶苦茶だ。
ヘビメタを流すのと大体同じくして、島を包む音楽もヘビメタに変わる。すると、副調整室にいるスタッフが音楽に取り憑かれて暴れ出した。
「きゃっ! な、なに……?」
それを見て、ますます招き猫は落ち込む。
「うう、プロデューサーも作家さんも怒ってるわ……。あたし、首になるかも……ううう、ちっくしょう!」
彼女も頭を机にガンガン叩き付けて暴れ始めた。
「DJ招き猫さん!」
そのドサクサに紛れ、スタジオに入ってきたのは、
堂島 結
だった。
だ、誰だろう、と目を点にしている招き猫には構わず、勝手に椅子に座ると、結はくどくどと説教を始める。
「DJ招き猫さん!」
「は、はいっ」
「あなたは本来みんなを元気づけるのがお仕事ですよね? それが塞ぎ込んでしまってどうするんですか! メールが来ない? それはそうですよ。こんな滅茶苦茶な選曲をしてるんですから。いいですか、そもそも番組というのものは……くどくど……リスナーあってのもので……くどくど……あなたもご存知だと思いますが、かの有名な……」
「あううう……」
ヘビメタの力を借りて送られる説教は、針でちくちく刺すように、招き猫を追い込んでいった。
「うううう……。もうおしまいだわ。リスナーが直接乗り込んで来て、クレームだなんて前代未聞だもの……」
「何を落ち込んでるんですか! 私はあなたを励ますためにここまで来たんです! それを何ですか、クレームだなんて……」
「あううううう……」
励ますために来たものの、ヘビメタの乗ったお説教は加減が出来なかった。
とその時、耳をつんざくメロディがスタジオの中を跳ね回った。
ドサクサ紛れの訪問者その2、
阿寒湖 まりも
だ。ショルダーシンセサイザーを格好良く鳴らして、机の上に颯爽と飛び乗った。
「巷を騒がせるこのろっこん、私にはすぐに犯人がピンときたわ。流れる音楽→流す→放送→放送局、犯人はラジオ関係者。即ちあんたよ、DJ招き猫!」
「え!?」
招き猫は目を白黒させた。
「この滅茶苦茶な選曲で、皆を惑わしてるんでしょ。こんなんじゃなくて、私の演奏を聴きなさいっ!」
まりもはマイクを自分に向けた。
「寝子島高校1年7組!芸術科軽音部所属、阿寒湖まりも! ねこねこ放送局を盛り上げにやってきたわ!」
爆音で奏でられる曲が、ヘビメタを掻き消す。スタジオとラジオの向こうにいるリスナーを我に返らせた。
「あ、あれ……? 私は何を……?」
結は不思議そうにまわりを見回した。
「目が覚めたみたいね。さぁもう一曲いってみようかーーっ!」
しかしそう上手くはいかなかった。
正気に返った番組スタッフに摘み出されてしまったのだ。
「何してんの、君たち!」
「え、え、ちょ、ちょっとー! 今、いいとこなのにーーっ!!」
結とまりもは外に放り出された。
音楽はクラシックに変わった。
外に放り出される二人を、
白浜 渚
は物陰から見つめていた。渚のろっこんは『共心スル歌声』と言って、歌を聴いた人の心に歌に込められた感情を湧き上がらせる、効果がある。今、島を覆っている謎のろっこんと、よく似た能力なのだ。
(私のろっこんなら、この音楽を相殺することが出来るかもしれない……)
この歌声をラジオに乗せることが出来れば、広範囲にいる人たちを救えるかもしれない。けれど、スタジオにはたくさんのスタッフがいる。
(あ、あんなに人がいたんじゃ……)
人見知りの激しい彼女では、中に入ることなんて出来なかった。
そんな彼女の横を、見えない物体が転がって通り過ぎた。その物体は見えなかったので、渚は気付かなかったが、そっとドアを開けて、スタジオの中に入った。
その物体とは、ろっこん『何者でもないもの』で透明になった
エスカルゴ・臼居
だった。
ずっと家に引きこもっている彼なのだが、最近のねこねこ放送局の選曲はよほど腹に据えかねたようで、我慢ならず飛び出して来たのだ。
(センスのないDJには任せておけない。僕の最近のマストソングを勝手にリクエストだ!)
クラシックに飲まれ、機材の上に突っ伏すスタッフの目を盗み、こっそりCDを交換する。
(これが僕のオススメ。『はじける! アニマル村』っていうゲームの曲なんだけど村のBGMが元気が出るんだ。一週間ほどろくに寝てなくとも、ひたすら農作物採取とか村民とのコミュニケーションとか服作ったりとか出来るくらいに!)
「……ん、あれ、こんな曲だっけ??」
サントラがクラシックを掻き消し、スタッフ達は再び正気を取り戻した。
ちょうどサントラが終わると、音楽はダンスミュージックに変わった。再び混沌がスタジオを襲う。
そのドサクサに、またしても訪問者。寝子島のプリンス・オブ・伊達ワルこと
X 我威亜
が、黒豹のようにしなやかに踊りながら乱入してきた。
「わわわ、また誰か来た……!」
「ネガティブなアンタの代わりに俺が残酷なまでに美しいDJを見せてやるぜ」
そう言うと我威亜は座った。
「寝子島中のメス猫たち。パーティーの時間だぜ。プリンス・オブ・伊達ワルが送る漆黒のレイディオ番組『X我威亜 深夜のモテ力』開幕だ。エレガントに踊り、クレイジーに酔いな」
「ら、ラジオジャック!?」
お手本を見せてやると、我威亜はオープニングトークをクレバーに決める。
すると、彼のトークに触発されたのか、メールが届き始めた。
「『彼女ができません。どうしたらよいでしょうか』……世界中の女は俺の虜だから、彼女ができないのは仕方がない。ネカマで我慢しろ」
もう一通。
「『この時間の放送はねこねこ放送局だと思います。放送時間、間違えてません?』……間違いは俺との間に犯すもの。お前はただこの極上の番組に酔いしれればいい」
メールは次々に届く。
「この三ヶ月、メールが一通も来なかったのに。ど、どうして……」
「香り立つ伊達ワルの凄味は樹液。どうしても人を引き寄せちまう」
「ううう……。こんな素人に負けるなんて。あたしなんてダメなんだ、死んだほうがいいんだ」
「そんなことないって!」
そう言ったのは、
八十八旗 信彦
だった。
ろっこん『Money In The Bank』でスタッフを信用させ、きちんとゲストとしてスタジオに入ってきた。
「なーに、リスナーからのメールが減ってるなら、リスナーが食いつきやすいネタを考えればいいのさ」
「ネタ?」
「……ん、まぁ俺もすぐには出て来ないけど。それを考えるってのも番組になるんじゃないか?」
招き猫とは正反対に、信彦はポジティブだった。
「とりあえず、差し当たっては選曲だよ」
「え。な、なにか問題でも……?」
「アリアリだよ、アリアリ。ターゲット層が広いのかもしれないけど、ジャンルを統一しないで曲をかけるのはナンセンスだよ。だったら最近のトレンド曲を流したほうが受けるって」
「そうなのかな……」
とその時、我威亜が彼女の前にメールを印刷したものを放った。
「お前にもフェロモンの香るメールが来てるぜ」
「……ええっ!」
ラジオネーム・1年7組の保健委員(
上穗木 千鶴
)からのメールだ。
今、喫茶店でラジオを聞いてる。
伊達ワルDJのトークも好きだけど、ネガティブDJのトークも聞きたいな。
今、町が大変なことになってるので、とにかく皆がハッピーになれるピン四亭一門の『スマイル八景』をリクエストするよ。
もう一枚。ラジオネーム・マーク大好きっ子(
瑠璃条 ベガ
)からのメールだ。
DJさん、いつも楽しく聞いてます。
今日は『KIRA☆KIRA☆シューティンスター』をリクエストしたいです。
「どっちも最近の曲だし、ちょうど良さそうじゃんか」
「そ、そうね……」
リクエスト曲を流すとその間、ダンスミュージックから解放され、一同はしばしほっとすることが出来た。だが、ただ一人、招き猫は違う。ネガティブがこびりついてしまった彼女は、疑り深く、メールを怪訝な顔で見つめた。
「……あたしにメールが来るなんて変だわ。そうよ。きっとどこか別の放送と間違えてメールを送って来たのよ。現にあたしの名前なんてどこにも書いてなかったし」
「いや、ネガティブDJって書いてあるじゃん」
「きっとどこか別の放送局にいるのよ。DJネガティブって人と、DJ伊達ワルが」
「か、頑なに自分を信じない人だな……」
そこに、
桜庭 円
と
七音 侑
が入ってきた。イヤホンで音楽をガードする彼女たちは、踊り疲れるスタッフの間をすり抜けて、招き猫の前に立った。耳が塞がっているので、円はノートにメッセージを書いて筆談、招き猫に見せる。
『最近、元気がなさそうだったから、お手紙を書いてきたんだよ』
『あ、あたしに……?』
円は手紙を渡す。
DJ招き猫さん、こんにちは。
初めて一人暮らしを始めた時、寂しくて気を紛らわそうと、ラジオをつけたのが『ねこねこ放送局』を聞き始めた切っ掛けです。
初めは可笑しなことを言う人だな、って思ったけど。聞いていくにつれ、ラジオに思わず突っ込んだりしちゃって。
一人だって事を忘れちゃいました、本当にありがとう。
今まで恥ずかしくて、リクエストのお手紙とか初めてだから、変な事書いてたらごめんね。
じゃあ音楽をリクエストします。
招き猫さんが選ぶ、明日も頑張るぞーって前向きな気持ちになれる音楽をお願い!
招き猫は手紙を手にしたまま石のように固まった。
感動してるのかな、と侑が顔を覗き込む。意味がわからないが、なんだか表情は曇っている。
『な、なんでそんな顔?』
『”恥ずかしくて”メール送れなかったって……』
『そ、その恥ずかしいじゃないよっ!』
円は慌てて首を振った。
『うにー、ネガティブ過ぎますよー! メールは送らなくても、ねこねこ放送局に救われてるリスナーがいるってことです! だから落ち込んでちゃダメ!』
侑も一生懸命フォローする。
『ほ、ほら、犬は飼い主に似るじゃないけど、やっぱりDJによく似た人がリスナーになると思うんですよー。だから、きっと招き猫さんみたく引っ込み思案と言うか、あんまり自分に自信がない人が多いと思うんだ。メールを送るのも勇気がいるし、メールがなかなか来なかったのは、きっとそういうことなんじゃないかなー』
『……あたしのリスナーは皆、ネクラなんだ……』
『ふ、フォローしたつもりが、う、裏目に……! うにー……』
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グループ参加
なし
シナリオジャンル
コメディ
ホラー
SF・ファンタジー
定員
1000人
参加キャラクター数
189人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2012年12月22日
参加申し込みの期限
2012年12月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2012年12月29日 11時00分
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