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星明かりの下できみとダンスを踊ろう
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◆
鴻上 彰尋
の場合。
夏の夜祭りもかくやというように大勢の人で混み合った会場で、それでも想い人と偶然出会えたのは、あるいは運命なのか――。
鴻上 彰尋
は
七夜 あおい
の姿を見つけた瞬間、息を止めて立ち尽くした。
あるいは、ただ1人動かないでいたことで目を引いたか。あおいもすぐに彼に気付いて、うれしそうに笑顔を浮かべる。
「彰尋くん。彰尋くんも来てたのね」
「……うん。あおいさんが来ていると知らなくて。ちょっと驚いた」
本当は、ちょっとどころではない。
あおいはドレスアップしていた。前が短く後ろが長いフィッシュテールのオフショルダーワンピースで、大輪の薔薇を象ったサッシュベルトと同じ柄がオーガンジーのトップに同色糸で刺繍が施されている。アップにまとめた髪飾りも揃いの物で、その美しさ、いつもと違う雰囲気の彼女に彰尋の胸は苦しいくらい締め付けられ、圧倒されそうになる。
無言で目を奪われている彼を不思議そうに見上げて、あおいは
「踊りに来たんじゃないの?」
と訊いた。
しまった、と彰尋は思う。
シーサイドで催しがあるから気軽に足を運んだだけだった。盛装している者が多いなとは思ったが、同じくらい普段着姿の人たちもいるし、特に自分が場違いとも思わなかった。屋台も出ているようだし、何かおいしそうな物が見つかったら、弟妹に買って帰ってやってもいいかな、ぐらいにしか考えていなかったのだ。
まさかあおいと会うとは思っておらず、こうして会ってみると、ドレスアップした彼女に、自分が間の抜けた格好でいるように思えてくる。
どう答えようか迷っているうちに、あおいは自分の中で勝手に結論を出したようだった。
「レンタルショップならこっちよ」
はぐれないようにと彰尋と手をつないで引っ張っていく。
「レンタルショップなんてあるんだ」
「うん。さっき私もそこで借りて着替えたの。それで、そこに彰尋くんに似合いそうだなって思う服があって――あ、まだあった。よかった」
あおいはショーウィンドウのマネキンが着た衣装を見上げて、ほっと息をつく。
それは黒の燕尾服で、ブルスター色をしたネクタイが合わせられていた。
「これ、どうかな? 見た瞬間、彰尋くんの姿が浮かんだの」
うれしそうにあおいが尋ねる。否定するなどあり得ない。あおいが勧めるなら、どんな服でも着ただろう。
店員にお願いして服を外してもらい、試着室へと入る。
服のサイズはぴったりで、出てきた彰尋を見た店員も、ほれぼれする表情で「お似合いでございます」と褒めた。
「やっぱり。彰尋くんに似合うと思ったんだ」
あおいも満足そうだ。そして「あとは髪ね」と室内を見渡して、ヘアスタイリストを呼びに行く。それを見守っていた彰尋に、店員が「これをどうぞ」と箱に入った銀色の細工物を差し出してきた。
それはネクタイ止めで、襟のフラワーホールとつなぐ鎖の先にはあおいのドレスと同じ薔薇を模した飾りが付いていた。
あおいのパートナーと察した店員が気を利かせてくれたのだろう。
それを既存の物と付け替えてくれている間にあおいがヘアスタイリストを連れてきて、あっという間に髪を整えてくれた。
「いかがですか、お客さま」
姿見の前に立った彰尋は、自分の変わりように驚く。
(まるで別人みたいだ)
今のこの姿にあおいはどう思うだろう? 気になって鏡の中のあおいを見ると、あおいは俯きかげんになっていた。
「あおいさん?」
「……ん。いいんじゃないかな。
じゃあ、もうそろそろ行こっか」
ちょっと素っ気なくも思える仕草でくるっと背を向け、すたすた店を出て行ってしまう。
あわてて支払いを済ませてあとを追うと、あおいはすぐ近くで彼が出てくるのを待っていた。
「どうかした? 俺、どこかおかしかったかな?」
「そうじゃないの。ただ……なんか、ちょっと……。
今の彰尋くん、なんだかいつもと違っておとなっぽくて、別人みたいで……照れちゃうね」
まともに見れないよ、と軽く笑って、赤く染まった頬を隠すように両手を頬にあて、少し恥じらうような、困ったような、複雑な表情でたどたどしく答えるあおいのほうこそ、思わず抱き締めたくなるほどかわいくて。彰尋は返答に詰まった。
お互い相手を意識し過ぎて、無言で俯いてしまう。
そこに、ダンスが始まるとのアナウンスが聞こえてきて。彰尋は、はっとして、あおいの手を取った。
「踊ろう。――あ。もしかして、一緒に来た相手とかいる?」
つい衝動的に行動したあと、その可能性に気付いて問うと、あおいは首を横に振った。
「ショーウィンドウにあったこのドレス、ずっと気になってて。今日だったら着られるかなと思って来てたの。
彰尋くんこそ、いいの?」
「俺は、踊りに来たんじゃないんだ」
「えっ、そうなの?」
「だけど踊るなら、あおいさんとがいい」
さっきのあおいの見せた反応に勇気づけられた思いで、彰尋は言った。
あおいは顔を真っ赤にして俯いてしまったが、彼の手を振り払うことも、拒否の発言をすることもなかった。
「あおいさん。俺と踊ってくれますか」
「私でよければ、よろこんで」
あらためて差し出された手に、あおいが手を乗せる。
その小さな手を優しく握って、彰尋は「さあ行こう」と笑顔で彼女を会場へ導いた。
あおいと踊るのは、今回で3回目だった。
最初は手汗が気になったり、そのこともあってうまく踊れなかったりで、あとから思い返すとちょっと残念だった。2回目は星が丘にいる友達に練習させてもらってからだったから、たぶんそれなりにできたと思う。
今回は……、なんだかお互い別人みたいで別の意味でどきどきしたり、新鮮さを感じたりして緊張したけれど、そうして踊っているうちにだんだんといつもの感じが戻ってきて、楽しめるようになった。
あおいも同じだったに違いない。踊り始めたころ、まだ少し俯きかげんだったけれど、緊張がほどけてからは、自然な笑顔でこちらを見返してくれて。時々笑い声も聞かせてくれた。
ふと空を見上げると、こぼれそうなほどたくさんの星がまたたいている。
踊り終えたあと、あおいの手が離れて。手のひらから消えていくあおいの手の熱と感触に寂しさを感じて、彰尋はぽつり呟く。
「またいつか、あおいさんと踊れるといいな」
「そうね」
胸の中で呟いたつもりだったから、返事が返ったことに驚いた。
見返す彰尋に、あおいがにこっと笑う。
「今日はすごく楽しかったから。こんなふうに、いつかまた踊ろうね、彰尋くん」
またいつか。
くるかどうかもわからない、あやふやな約束でしかないのかもしれないけれど。もうその日が待ち遠しく思えてならなかった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
寺岡志乃
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
11人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年07月18日
参加申し込みの期限
2022年07月25日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年07月25日 11時00分
参加キャラクター一覧
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