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【花火大会】打ち上げ花火の響く夜に。
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マイペースに食べ歩き続ける
巫部 紫苑
の進撃は、まだまだ留まるところを知らなかった。目についた食べ物系の屋台に立ち寄ってはメニューを全種類食べ、次の屋台に移ってはまたメニューを全種類食べ――
(やっぱりお祭りの屋台はどれも美味しいですね……)
せんべい焼きをパリパリと飲むように食べながら、紫苑はほくほく顔でそう考える。味そのものも美味しく感じられるけれど、この祭の雰囲気もまた、その美味しさを上げている気がした。
人々のざわめき――あちこちから漂ってくる食べ物の匂い――目の前で調理されるライブ感――そして時折響く轟音と、何やら明るく輝く空――
「……あら?」
そこでようやく夜空に目を向けて、紫苑ははたと目を瞬かせた。時折響く轟音と、明るくなる空に――花火が、上がっている。
それをたっぷり10秒は眺めてから、まぁ……とあまり驚いていないように聞こえる、驚きの声を上げた。
「今日って花火大会だったんですか……」
「えっ」
そんな紫苑の言葉に、聞いていた屋台のおじさんが目を丸くした。「気付いてなかったのかい?」と尋ねられたのに、全然知りませんでした……と首を振る。
なるほど、それでこの屋台の山。なるほど、だからこの人出。
納得です、と1人うんうんと頷いて、紫苑は屋台のおじさんに丁寧にお礼を言い、また次の屋台へと足を向けた。今度の屋台は唐揚げだ――これも大小のみならず、ソースなどで色々と味を選べるらしい。
この調子で屋台全制覇を目指すべく、ふふ♪ と弾むような足取りで紫苑は、蜜を求めて花畑を飛び交う蝶のように、あちらからこちらへと食べ物を求めて歩き回る。今日が花火大会ならば尚更、空に咲く花火を見ながら食べる料理の味は絶品だ。
ゆえに底なしの食欲で、どんどんと食べ歩いて行く紫苑とは違って
稲積 柚春
はもちろん、今日が花火大会だという事は承知していた。それゆえの高揚、それゆえの奇行ともしかしたら、
ウォルター・B
先生には思われていたかもしれないが。
腕を絡めこそしないけれども、肌と肌が触れ合うような距離感で。さりげなくウォルター先生が距離を取ろうとするのを、人が多いですよね、とか、はぐれちゃいますよ、とかいう言葉で煙に巻いて。
互いの体温を感じる、感じずにはいられない場所を、ウォルター先生から決して離れることなく歩きながら、柚春は『先生』と笑顔で彼を振り仰いだ。その笑みに先生が目を細めたのが、どういう意味なのかなんて知らない。考えない。
「寝子島の夏は初めてだから、花火のよく見えるところもわからないな。――先生知ってる?」
「やっぱりここはメイン会場だから、花火もよく見えるよねぇ」
そうしてひょい、とウォルター先生の顔を覗き込んで尋ねてみれば、返ってくるのは人好きのする笑みと、そんな当たり障りのない――そうと感じられる答え。するり、絹一枚を隔てたような感覚がもどかしい。
そうだね、と頷いた。頷き、半歩ほど先生に近付けば汗ばんだ肌に、先生のそれが触れる。
柚春はもう、少なくともこの花火の夜は『隠さない』と決めたのだ。きっと先生は柚春の気持ちなんてとっくにお見通しで、だったら逆に従順な『生徒』の皮を被って節度を弁え遠慮するなんて、その方がよほど変だと思うから。
だって、自分達の間には『秘密』がある。意味深に、そう見えるだろう笑みを浮かべて、唇にそっと人差し指を当てた。
「先生とは”初めて”がいっぱいだな」
――キスのこと、思い出してくれたかな、と笑う。今は、柚春のことを考えてくれただろうか。
どちらとも掴めない笑みのウォルター先生に、にっこりした。
「引っ越して1年たってないから、寝子島で体験することは全部初めてだな。――先生と思い出が増やせたらいいな」
『これ』はそういう意味だと笑って見せる、先生の眼差しに自分がどう映っていたのかなんて、知らない。考えない。――ただ、先生の中で特別な存在になれれば良い。
ドンッ、と花火が大きく開く。誰の上にも平等に、夜空に光の花が咲く。
「たーまやー!」
そうして花火が咲くたびに、
喜矢武 あいお
の明るい声が夜空に溶けた。心から花火を喜び、楽しんでいるのがわかる笑顔で一心に空を見つめ、かと思えば時折「姉さん、見て下さい! 凄いですよぉ!」と傍らの
アイオ・キャンドライト
の袖を引く。
そんな『妹』に笑顔で答えながらも、アイオの頭からは『このままでいいのでしょうか……』という悩みが消えない。それを察した訳ではなく、単にどこか上の空に見える姉の様子を不思議に思って、あいおがきょとんと首を傾げた。
「姉さん、どうかしたんですか?」
「アイオちゃん。いえ、星幽塔の事を少し……」
あいおの言葉にはっと我に返ったアイオは、軽く首を振りながらそう、嘘でも本当でもない言葉で曖昧に誤魔化そうとする。それをどう解釈したものか、なるほど、と真剣な顔で頷いたあいおがしばし、うーん、と考え込んで。
そうだ、と花火のように明るい笑顔をぱっと咲かせた。
「星幽塔との行き来が面倒ならいっそ、寝子島に住んじゃえばいいんですよぉ」
「そう、ですね」
「あ、でも住民票とか何にもないんですよね……この前見た映画みたいに、なんかすごい組織がぱぱーっと偽造してあったことに出来ないですかね」
「――そうですね……」
そうして紡がれた、いっそ無邪気とも言えるあいおの言葉に、アイオは相槌を打ちながらも知らず、眼差しを花火から暗い海へと向ける。――もしそう出来たらどんなにか良いだろう、と溜息を吐いた。
ネコジマ世界であいおと一緒に暮らせるのなら、もちろんそうしたいとアイオだってそう思っている。これからもずっとこちらで、あいおと2人でアイドル活動を頑張って、――けれども。
星幽塔に2度と戻れないということは、消息不明の両親と会うチャンスは永久に失われるという事だ。さらには、住み込みで働いていたお店のおかみさんやお客さん達、故郷をすべて捨てるという事だ。
その覚悟はさすがに、アイオの中にはない。今まで自分が培ってきたもの、今までの自分を構成してきたもの、そのすべてを捨て去るなんて事は、まだ。
(――でも)
ずっと2人で頑張りましょうと、はしゃぐあいおにそれを話す勇気も、まだない。ゆえに言わば、答えの出ないような問いに胸を痛めるアイオの上にも、花火が美しく降り注ぐ。
暗い海を、輝かせるように。――まるで夜空がもう1つあるかのように。
ふぅ、と息を吐いた。パン、と軽く両頬を叩き、意識して笑顔を作る。
(今は暗い顔してても仕方ないですわ)
そうしてアイオは顔を上げ、夜空を彩る花火を笑顔で見つめた。――今はただ、夏の夜を楽しもうと思った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
蓮華・水無月
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
NPC交流
定員
1000人
参加キャラクター数
26人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年05月21日
参加申し込みの期限
2022年05月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年05月28日 11時00分
参加キャラクター一覧
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