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【花火大会】打ち上げ花火の響く夜に。
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「意外といい勝負だったね~」
「ほんと、驚いた」
ゲットした景品を手に歩きながら、
水谷 真優理
が心底びっくりした、と言わんばかりの声でそう言った。それに心から同意する
青山 絢
の声色も、それと大差ない響きだ。
先程までダーツの夜店で、どちらがより高得点を取れるか勝負をしていた2人である。といっても普段から真優理はこの手の勝負に壊滅的に弱いので、絢の勝利は約束されいてた――のだけれども。
意外だったのは、その勝負過程。前述の通り、普段からこの手の勝負を苦手としている真優理が今宵に限っては、絢と互角のいい勝負を演じたのである。
結果としてはいつも通り、絢が真優理に勝利して幕を閉じたのだが。その差もほんの数点、途中では真優理の方がリードしていたりと、なかなか波乱に満ちた(?)勝負だった。
「たまにはこんなこともあるよね」
「明日は雨かしら……」
えへへ、と嬉しそうな真優理の言葉に、絢が真剣な顔で空を見上げながら呟く。絢わんひどい~、という従姉の言葉を右から左に聞き流しつつ、花火が始まってたんだった、と目を瞬かせた。
ねぇ、と真優理を振り返る。
「どこか座れるところを探して、ゆっくり花火を見る?」
「あー……そうだね、どこかあるかな」
そうしてきょろきょろ辺りを見回して、座れるところを探してみたものの、目につく所はどこもすでに、花火を見上げる人々で埋まっていた。うーん、とウロウロするうちに、気付けば駅前の特設ステージまでやって来ていて。
ステージの上に立っていた、司会者らしき人が絢達を見て、おーい、と声をかけた。
「そこの花火みたいに綺麗なお嬢さん達! 何かやっていかない?」
「ダウト! 絢ちゃんの方が花火よりキレイです!」
それに反応したのは真優理である。真剣な顔で、大声で反論したその言葉に、聞いていた絢が両手で顔を覆ってため息を吐いた。
ぶれない。本当に真優理はぶれない、けど、こんなところで大声でそんな事を言わないで欲しい。
あああ、と心の中だけで盛大に頭を抱える、絢をよそに真優理の真剣な、そして残念な主張が続く。そうして――なぜかその流れで、2人でステージに立つことになっていたのは、本当に何故なんだろう。
「真優理さん……」
「まーまーまー。絢ちゃん、これ歌えるでしょ?」
マイクを握り締めて物言いたげな眼差しを向けた絢に、真優理が笑いながらこれ、と虚空を指さすと同時に流れて来たのは、絢も知っているアイドルのデュオ曲である。はいはい、と大きな大きな息を吐き、それからすぅ、と息を吸って、イントロが終わると同時に口を開いた。
そうして歌い出した、2人の歌声はぶっつけ本番とは思えないほど息が合っている。微妙な音階の違いやビブラートの利かせ方もばっちりで、最初から準備をしていたのではないか、と思えるほど。
そんな風に楽しく――思い返せば今夜1番に楽しく歌い切った従姉妹たちの歌声は、だが同じシーサイドタウンと言っても会場の隅の方まではさすがに届かない。代わりに聞こえるのは祭と日常の狭間にある、自動車の音や生き物の鳴き声、それから島中に大きく響く花火の音。
人気がなく花火が良く見える、そんな場所を探して歩いてきた
響 蒼留人
と
マーガレット・ライカー
は、この辺りだとどうだろう、と足を止めて夜空を見上げた。――もう少し、だろうか。
うーん、とポリポリ頭を掻く蒼留人の横で、マーガレットが「おや」と目を瞬かせる。
「わんちゃん?」
「ん? 犬? 誰かが連れてきたのか?」
「わんちゃんも花火見物でしょうかね」
ほらあれ、とマーガレットが指さした先に居たのは、夜闇にもくっきりと浮かび上がりそうな、真っ白な犬だった。首輪をしている様子も、近くに飼い主が居るような様子もない。
す、とマーガレットをかばうような位置に立ちながら、蒼留人は犬を刺激しないよう声音を抑えつつ、注意を促した。
「マガレ、うかつに近づくなよ。噛まれるかもしれない。襲ってくる様子はないが……」
そう警戒をしつつも何となく、何か違和感があるような気がして蒼留人は、目を細めて白犬を見る。白犬――どこか狛犬のようにも見えるけど、確かに犬のはずだ。
けれども。
(これ、本当に犬なのか?)
そんな疑問が浮かんだ蒼留人の横で、なんという種類でしょうか、とマーガレットも小首を傾げる。あんな狛犬っぽい犬種が、はたしているのだろうか。
そうこうしているうちに白犬は、蒼留人とマーガレットにくるんと背を向けて、どこかへと行ってしまった。それに、やれやれ、と胸を撫で下ろしつつもどこか残念な気持ちで辺りを見回すと、いつの間にか程よく人気のない開けた場所まで来ていたことに気付く。
何という偶然、何という幸運。いや、それとももしかしたら、さっきの犬が――いや、まさか。
脳裏に浮かびかけた埒のない想像を、蒼留人は頭を振って追い払った。そうしてマーガレットを振り返る。
「ここなら花火がよく見えるな。なんだか、さっきよりも花火が綺麗に見える……」
「確かに……。まぁ、場の雰囲気の影響なのでしょうけど」
そんな蒼留人に頷いて、マーガレットも夜空に咲く花火を見上げた。人がまばらになって、ちょっと雰囲気がある場所から見上げているからだろう、確かに何だか、ちょっと綺麗に見える気がする。
ふむ、と頭の片隅で、これは使えそうだと考えた。なかなか悪くない――これは、次の執筆のネタとして使えそうだ。
そんな事を考えるマーガレットの横顔を、蒼留人はちら、と見つめる。花火にほのかに照らし出されるマーガレットの横顔は、何だかとても幻想的だ。
(マガレも、さっきより綺麗だ……)
ゆえにじっと、飽きることなく蒼留人はマーガレットと、夜空の花火を交互に見つめる。そんな眼差しに気付くことなく、マーガレットは次回作のイメージを膨らませながら花火を見上げ続け。
そこから少し離れた所にある大観覧車でも、同じ花火をじっと見つめる2人が居た。
鴻上 彰尋
と
七夜 あおい
――うまく花火が上がっている間に大観覧車に乗れるかは運だったが、無事、良いタイミングで観覧車に乗ることが出来たのだ。
ゆっくりと回るゴンドラの窓からも、花火はしっかり見ることが出来た。それは何とも言えず、不思議な心地だ。
ぺたりと窓に張り付いて、飽きることなく花火を見つめていたあおいが言った。
「観覧車からだと、花火ってこんな風に見えるんだね」
「うん。――何だか、面白いね」
それに頷く彰尋の眼差しももちろん、窓の外へと向けられている。上から見られたら、と思って乗り込んだ大観覧車からの光景は、期待外れでもあり、期待以上でもあった。
驚いたことにと言うべきか、残念ながらと言うべきか、ここまで上がって来てもなお多くの花火は彰尋達よりもさらに上に見える。けれども、いつもより高い場所から見ているせいか、何となくいつもより大きく、綺麗に見えるような気がして――時には自分達と同じ目線の高さで開く事もあって、それもまた新鮮な感じがした。
いつもはただ見上げるしかない花火が、こんな風に見えると知れただけで今日の試みは、成功だったのではないかな、と思う。否、あおいが楽しげな輝く笑顔を浮かべているから、大成功だったと言っても良い。
それにほっと息を吐きつつ目を細め、観覧車に乗る前に見かけた白い犬の事を思い出した。聞いた話によるとあの犬は白澤と言うらしく、昨日も見かけた人がちらほら居たと噂になっているのだとか。
花火が綺麗に見えるのは、もしかしたらそのお陰なのかもしれない。なら感謝しないとな、ともうどこにも居ない白澤に心の中で頭を下げて、彰尋はあおいを――その横顔の向こうに咲く花火を見つめる。
20時からひっきりなしに上がっていた打ち上げ花火は、ひときわ激しくなってきた。花火大会もそろそろ終わる頃だな、と時計を確認して思う。
(終わったら、帰りはあおいさんを桜花寮の近くまで送ろう)
これからの事を思い巡らせて、彰尋はまたあおいを見つめた。そこまで行けば他の寮生たちとも合流するだろうし、もし誰にも会わなければ門の前まで送っていけば、安全だろう。
桜花寮の門限は21時のはずだけど、それには間に合うだろうか。それとも花火大会の夜だから、門限も延長してくれてるのだろうか。
後であおいさんに聞いてみよう、と考えまた彰尋は、花火とあおいに意識を戻す。そうして、地上に辿り着くまであともう少しだけ、この時間を楽しむ事にしたのだった。
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あとがき
担当マスター:
蓮華・水無月
ファンレターはマスターページから!
いつもお世話になっております、蓮華・水無月と申します。
この度はご参加頂きまして、本当にありがとうございました。
少しお待たせしてしまいましたこと、本当に申し訳ございません。
花火大会でのそぞろ歩きや夜店や花火見物、いかがでしたでしょうか。
皆さまの楽しいお時間や祭の雰囲気を、少しでも味わって頂けたらと、頑張って執筆させて頂きました。
水無月が最後に花火大会に行ったのは……もう何時の事だったか思い出せないのですが(←)、祭屋台は地域によっても色々と特色があったりして面白いですね。
最近は、祭屋台なのか出張店舗なのか悩ましい、キッチンカーでの出店などもあって面白いです。
ケバブなんかも、我が家の辺りでは定番になってきましたね。
お届けさせて頂きましたリアクションが、皆様に僅かなりとも楽しんで頂ける物であれば、心から嬉しく思います。
またのご縁がございましたら、どうぞ宜しくお願いいたします(深々と
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担当ゲームマスター
蓮華・水無月
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
NPC交流
定員
1000人
参加キャラクター数
26人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年05月21日
参加申し込みの期限
2022年05月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年05月28日 11時00分
参加キャラクター一覧
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