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◆
鴻上 彰尋
の場合。
今年もこの時期がやってきた。
鴻上家の墓は寝子島でなく都内にあるため、母親がお盆休みになるのを待って東京都へ向かう。宿泊するのは祖父の家である。
いつもなら家族全員で来るのだが、今年は彰尋がどうしても外せない夏休みの予定を組んでしまっているため、一人先にやって来ていた。
「案外、みんなより先に俺が来て、よかったかもしれないな」
雨戸を開けながら彰尋は思う。
祖父が亡くなって以来この家は、こうしてたまに訪れるときの宿として使用するくらいだった。そのためどうしても家内の空気はよどむし、あちこち埃もすごい。特に梅雨を挟むこの時期は湿気がひどく、カビがあちこち生えていたり、押し入れの布団がじめっていたりと、とても来てすぐ泊まれる状態ではない。
ガスや電気、水道の元栓を開けた後、窓を全部開けて空気を入れ替え、布団をあとから来る家族の分まで干し、家中はたきをかけ、テーブルや食器などを濡れ布巾で拭き、掃除機をかける。大忙しだ。
母親がいれば手分けしてあたれたが、弟や妹は邪魔にしかならなかっただろう。
ようやく全てに手を入れて、ひとまずこれでよしと思えるぐらいまで掃除を終えたころには、疲れ切ってぐったりと縁側に仰向けに倒れ込んでいた。
到着したのはまだ朝だったのに、いつの間にかお昼を回って夕方になってしまっている。
そのままじっとしていると、カナカナとヒグラシの鳴く声が耳に入ってきた。少し物悲しくもある、夏の夕暮れの美しい音色に、そっと目を閉じて耳を澄ます。少しひんやりとした夕方の風が疲れてほてった肌に気持ちいい。
「……よし。やるか」
少し休んで回復できたと身を起こす。
太陽もだいぶ西へ傾いていたが、夏の昼は長いため、今の時間でも全然空は明るい。今だったらまだ暗くなる前に戻れるだろう。
そう判断し、庭の布団を取り入れてから、冷蔵庫に入れてあったビニール袋を取り出して、祖父の墓へ向かった。
墓の敷地は、思っていたほど汚れてはいなかった。
なぜだろうと首をひねり、そういえばと思い出す。
祖父が生きていたころに祖父の面倒を見てくれていた家政婦さんが、いつか会った折に、祖父の墓参りに来てくれていると言っていた。
『私の家の墓もあそこにあそこの墓地にあるんです。ついでですから』
「そうか。彼女が」
ありがたい気持ちでいっぱいになる。
それでも手を入れる箇所が全くないわけではないので、軍手をはめて、草むしりから始めた。黙々と草を抜き、墓石を軽く掃除して水で汚れを流した後、墓地の入り口にあった良心市で売られていたスプレー菊を飾った。
「ちょっと少なかったかな」
4つの花立ての中でまとまらず、ばらけてあちこち向いてしまった花を見て苦笑する。
「まあ、今日はこれで我慢して。母さんたちが来たら、もっと豪華なやつになるから」
そしておはぎを置いて、手を合わせた。
目を閉じ、瞼の裏に浮かんだ生前の祖父に向かい、報告する。
夏休み中に高校生で自主映画を作ることになったこと。
「もう撮影自体は終わってて、編集待ち。映画の撮影は最初から最後まで通しでやる演劇とは違って、シーンごとにまとめて撮るから順番もばらばらで、気持ちの乗せ方とか、ちょっととまどう部分もあったけど、面白かった。すごくいい経験をしたと思う。またあんなふうに仲間たちと力を合わせて同じ舞台で一つの作品を作り上げる機会が来てほしい。
高校生活はもうあと半年しかないし、みんな受験や就活があるから難しいだろうけど、大学に入れば、そういう機会もありそうだよね。
ああ、それから大学についてだけど」
大学は、木天蓼大学文芸学科を目指すことにしたこと。
「進路調査で昔の夢……能役者をもう一度目指すか迷ったけれど、父さんの舞を見て、俺はやっぱり役者の道を目指したいと思ったんだ。
役者になって食べていけるかとか、一流になれるかとか。成功するか、全然わからない。だけど、たぶんそうなれなくても、俺はきっと幸せにはなれると……」
そっと合わせていた手を外して、墓石を真正面から見つめる。
「はっきり決めた。もう迷ったりしない。だから応援してほしい、俺のこと」
彰尋は迷いのない声でそう告げた。
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担当ゲームマスター
寺岡志乃
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
20人
参加キャラクター数
11人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年04月25日
参加申し込みの期限
2022年05月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年05月02日 11時00分
参加キャラクター一覧
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