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◆
八神 修
の場合。
動物霊園は旧市街にある。
星ヶ丘で買っていくより旧市街で買うほうがいいと判断して、修は寝子電を降車してすぐの中央広場で目に入った花屋へと向かった。
ちょうどエプロン姿の店員が、花の入ったバケツを店内に広げているところで、明らかに店が目当てとわかる歩調で向かってくる修に「こんにちは」と笑顔を投げかける。
「こんにちは。お供え用で、何かいい花はありますか」
前の道をまっすぐ行けば動物霊園があることから、同じ質問を受けることが多いのだろう。店員は「ああ」と察して、店先に出してあるワゴンを指した。
「あそこにあるのがちょうどいいんじゃないでしょうか」
「ありがとうございます」
会釈で礼を伝え、ワゴンを覗く。夏の花が青や黄、赤などのカラーを基調としたミニサイズの花束となって、それぞれ小さなバケツに入って並べられていた。
どれがいいか選んでいると、間もなく電車が到着するとの駅のアナウンスがかすかに聞こえて、それらしい振動音が伝わってきた気がした。かすかだったから、気のせいかもしれない。まあ、自分には関係ないことだ。
だから駅の改札口から乗客が吐き出される気配がしても特にそちらへ注意は払わず、花束を選ぶことに集中していた修は、突然ぽんと背中を叩かれて大いに驚いた。
「あおい!?」
「あ、やっぱり修くんだった」
七夜 あおい
だった。
「こんな所で会うなんて、びっくり。何見てるの? お花?」
ひょこっと脇から覗き込まれる。修の手に持ったミニ花束を見て。
「いっぱい買うのね」
と言った。
「ああ。たくさんいるから」
ほら、こいつら。と修はスマホを取り出して、そこに今も残る愛犬たちの写真を見せる。
「わあ。かわいい」
横一列に仰向けになって寝る子犬たち。連鎖するあくび。蝶に向かってジャンプした瞬間。鼻先についた餌を取ろうと舌を伸ばす犬。どれもほほ笑ましく、被写体に対する愛が感じられるあたたかな写真だった。
そしてこちらを見返す彼らの目も、スマホを持つ修への愛情にあふれているのがわかる。
「島に来る前は1頭だったんだけど、拾ったり、もらったりでどんどん増えていったんだ。まあ、この全部が亡くなってるわけじゃないけど。拾った子の中には、老犬もいたから」
スワイプしていく画像の中には、2匹の猫の姿もあった。
「こっちの灰色が強い子がグラウで、灰色に縞が少しある子がシュトライ」
あおいに紹介する。
特に子犬たちの写真には、必ずといっていいほどその2匹が一緒に画角に収まっていた。まるで保護者気取りのその姿を見ているうち、いろいろと2匹の思い出が浮かんできて。自然と口元に笑みが浮かぶ。
「2匹とも、虹の橋を渡ったよ。たぶん向こうでも変わらず仲良く気ままにやってるんだろうな」
選んだミニ花束の数を確認し。
「あと1つか。
あおい、選んでくれるか?」
「え? でもそれ、私が選んでいいの?」
「俺があおいに選んでほしいんだ」
あおいは「わかった」と応えて、猫の目に似た色の花がメインの花束を選んだ。
「野良の寿命は飼猫より短いと聞くから。長い余生を過ごせたのだとしたら嬉しい。
俺の所に来たことが彼らにとって幸せだったらいいな」
「きっと幸せだったよ。修くんほど動物を好きな人って、私知らないもの」
「ありがとう。
ところであおいは? 買い物?」
「うん。駅前へ行くならついでにって寮母さんから和菓子の買い物も頼まれてて。あそこの水ようかんなんだけど」
あおいが指さしたのは、駅前の本道から1本はずれた脇道だった。その奥には仁餡堂という小さな和菓子屋があり、そこの水ようかんがおいしいとのうわさは修も聞いたことがあった。
「そうか。
あ、じゃあ俺もつきあおうかな」
「いいの?」
「ああ。俺もお供え用に何か買おうと思ってたんだ」
ついさっきまでは、犬にはビーフジャーキーで猫にはまたたび入りのおやつをとか考えていたのだが、考えてみれば、彼らはもう天国に行っているのだ。人用だからどうとか気にせず、むしろ生前は知らなかった、修が甘くておいしいと思う物を食べてもらうのもありだと思った。
「そう。じゃあ行こっか」
「ああ」
あおいと一緒に仁餡堂に行き、そこで猫たちにも食べやすそうな一口サイズの水ようかんを幾つか買って、それから動物霊園へ向かった。
この島に来て、霊界を知ったり死んだ人とも会えたりして、肉体の死が終わりではなく、それは一つの通過点であり、その先があることを知った。
いってみれば、海外へ引っ越したようなものだ。ここじゃない、別の場所で新しい生活を始めているだけ。
でも、それでも簡単に会えないことに変わりはないので、やはり寂しいし悲しい。
「虹の橋の先はどんな所だった? 新しい友達もたくさんできたか? 日なたぼっこしたり、追いかけっこしてたりするのか?
俺は元気だよ。他のやつらもみんな元気にやってる。あいつらのこと、今日はいっぱい聞かせてやるよ」
花束を1つ1つ墓石に手向け、線香を立てながら、修はそんなふうに笑顔で話しかけた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
寺岡志乃
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
20人
参加キャラクター数
11人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年04月25日
参加申し込みの期限
2022年05月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年05月02日 11時00分
参加キャラクター一覧
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