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寝子島神社のほおずき市
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提灯のようなひごほおずきを片手に、
稲積 柚春
はほんの少し考える。
(ворに持ってもらう?)
ボディバッグのポケットから顔を出す、カプセルギアのворを見遣る。
(それとも背景にする?)
どちらにせよ、場所が必要だ。
ほおずき市に賑わう境内のあちらこちらを見回して、目をつけたのは境内地図に描かれた耳福池。屋台の並びから外れたそこであれば、行き交う人々の邪魔にならずに写真が撮れる。
人込みを避けるように境内を抜ける。
宵闇に染まる耳福池の周囲を見回し、池のほとりにворを立たせる。背景には買ったばかりのひごほおずきと鎮守の森に包まれた静かな水面。
「ぬい活、ってやつだねぇ」
いそいそと携帯電話を取り出してカメラアプリを立ちあげようとしたとき、傍らにおっとりとした声が聞こえた。
声を聞いた途端、ふわり、胸元から桃とレモンの甘く爽やかな夏の香が立つ。
元々は、ほおずき市に似合う香は何だろうと考えてブレンドした香だった。
食用ほおずきは桃と似た香で幸せ成分を出す。ならば桃がいいと元になるアロマオイルをひとつ選んで、考えた。
──幸せだなと思うときは先生と居たいときかな
先生は──柚春も通う寝子島高校の英語教諭、
ウォルター・B
は、レモンの香が好きだと言っていた。だからこその、桃とレモンの香り。
(しあわせの香だ)
体温の上昇を受けて香を放つアロマペンダントから漂う、行きがけに自分でブレンドした香を感じた途端にそう思う。思って、ますます胸や頬が熱を帯びた。
「ぬい活、ってやつです」
なんでもない風を装って振り返る。ひごほおずきを片手に提げたウォルター先生に笑いかけ、ворに向けてシャッターを切る。
「先生」
「うん?」
可愛い写真だねぇと微笑む先生と一緒に歩いてみたいけれど、どう誘えばいいのだろう。
──稲積が未成年の生徒で、僕が先生だから、かなぁ
以前、お酌をしようとして断られたことは、先生と対峙するたびに胸を過る。あの時、卓の上に先生が水に濡らした指先で引いた一線は、この先数年は消えない。それは自覚している。
(でも)
あの一線が消えるのを立ち尽くして待つのではなく、飛び越えようとして怒られるのではなく、そこから声をかけて手を振ろうと決めた。たとえ目の前にしばらくは越えられない溝があっても、できることをやってみよう。
人と適切な距離をとるのが苦手で、ともすればつい遠慮してしまいがちではあるけれど、
(先生は間違ったら教えてくれたから)
だから、失敗しても大丈夫。
(勇気を持って、あの時の約束のために)
大人になったら一緒に呑むのもいいねぇ、そう言ってくれた。そのときはお酌させてくださいねと約束をした。
いつかの未来のために、今、先生とたくさん話がしたい。
「先生、……」
声を掛けようとしたそのとき、先生が手にしたほおずきが柔らかなあかい光を放ったように見えた。
「先生……?」
水面に空色の瞳を向け、感情を押し殺すように瞬きを繰り返す先生の様子に、柚春がふと思い出したのは、ほおずき市と耳福池に関する噂。
ほおずきを手にほとりに立つと、死んだ人に会える──
(私、は)
両親も祖父母もまだ健在で、友達を亡くしたこともない。
厳密に言えばただ一人、生死不明な子はいるけれど、
(生きてる、と信じたいから)
だから噂が本当かどうかなんて確かめる術もない。でも、先生はどうなのだろう?
(会いたい人とか気になる人がいるのかな?)
問うたところで、秘密の多そうな先生が答えてくれるとは思えなかった。それでも、今こうして目前にしている先生は、確かに耳福池の水面にナニカを見ている──ように、見える。
唇になにごとかを呟きかけて、先生は一瞬きつく唇を噛んだ。瞼を閉ざし、開いたとき、先生はいつもと同じ『先生』の顔をしていた。
今の自分に、先生のために何ができるだろう。
考えるより先、身体が動いた。ふらりとどこかへ行ってしまいそうにも見える先生の腕をぎゅっと掴む。
「ほおずき市を一緒に回りませんか、ウォルター先生!」
たぶん今は、これが自分に出来る精一杯だと信じて。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
阿瀬春
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
5人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
定員
1000人
参加キャラクター数
23人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2022年04月09日
参加申し込みの期限
2022年04月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2022年04月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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